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■もっと「手紙を書く刻(とき)」を大切にしたい
書籍「夢の続き」(吉永小百合著・世界文化社刊・178頁)から。
「家庭画報」好評連載のフォトエッセイ集らしいが、
やっぱり、私は「吉永小百合」さんが好きだなぁ、と
再認識した書籍であった。
顔立ちが好き、というのではなく、(もちろん美人ですが)
生き方や考え方が、自分の中にすっと入ってくる感じがする。
平和を愛し、詩、手紙、着物、映画、スポーツが大好き。
これだけでも、私との共通点は溢れている。
その中で、特に私が共感し、選んだのは
「手紙を想いを込めて書きたいと思っています」の前に綴られた
「もっと『手紙を書く刻(とき)』を大切にしたい」というフレーズ。
手紙を書く、投函する。そして返信が届く。待っている間の想い・・
そんなものが、直筆の手紙には、詰まっているからだろう。
「刻」とは、きざむこと、ほりつけること。
わざわざ「時」の字を使わず「刻」を用いた「とき」は、
手紙を書く時間だけでなく、その環境も含めていると感じたからだ。
手紙の相手のことを頭に浮かべ、2人だけの距離感で書き綴る。
こんな時間をもっともっと持てる人に、なりたいと思う。