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問:畑寛子と北西匠の共通点は。答:謎の生命体(人型)と相利共生(共生関係を結んで生活していること。 その生命体は見かけは人間と変わらず性格は穏やか、美味しい料理を作って勧めてくれる。そして食後に手を握ってエネルギーを吸い取り、自らの糧とする。 宿主の人間は食べ過ぎても太らないし、パニックに陥ったときも興奮による無駄なエネルギーを取ってもらって冷静になることができる。 とてもお得な同棲相手でうらやましいくらい。 ただ、魂のきれいな人のエネルギーじゃないと美味しくないのですって。 そして本作は推理小説であります。 生命体ギンちゃんとムーちゃんは安楽椅子探偵の才能を持っているのです。 宿主の畑さんと北西君の魂が汚されてはごはんがまずくなるので、彼女らの身に降りかかった災難を解きほぐす。それがまたスマートで論理的。 西澤保彦さんがSF推理をたくさん書いておられますが、この方もちょっと非現実設定のミステリが面白いです。
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暖かいじゃなくて温かと書いたのは意味があるのかな?
と思ったのですが、あるのかないのか。。。結局わからずじまい。。。他人の生命を吸い取って生きてる生命体、「ぎんちゃん」
そのぎんちゃんと暮らす畑寛子。ぎんちゃんは次々と起こる殺人事件の難解を解いていく。。。
その妹、「ムーちゃん」もまた人の生命を吸い取りながら生きている生命体。彼女もまた、北西匠と暮らして難解な事件を解いていく。。。。
その4人が旅行へと出かけた。。ぎんちゃんにはある思惑があるとも知らずに。。。。
「謎の生命体」って設定がSFっぽかったけど、
別にSFっぽい要素はなく、ただ、たんたんと事件を解決していく名探偵のお話でしたね。。でもトリックはこちらもすぐ分かるような簡単もので、あまり凝ってない。。
あーこれかなっと予想出来るみたいな。。。最後のぎんちゃん達の行動は理解できると言えば出来るけど、かといってすぐ受け入れられると言えばそれは。。。みたいな。。。
あ、でもこれも予想できた展開でしたが。。。
はて?この方、「耳をふさいで夜を走る」の方だ。全く気づきませんでした。作風が違う!全く違う。
えーまじめに全く別の方と思って読んでました。これはびっくり。。。一番びっくり。。。(笑)
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人間でない人間のような生物とはいったいなんなのでしょう。
そんな人がいるのかと思ってしまうような温かい物語。
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童話のようなタイトルの温かな手は、連載物をまとめた小説です。
第一話のあらすじを簡単に書きますが
人間に擬態した吸血鬼のような能力を持つ男と同居している女(主人公)が殺人事件に巻き込まれる。
というまとめてみればなかなかカオスなものです。
しかし、設定が丁寧に書かれているので、読み辛さはあまり感じませんでした。
自分は推理小説はあまり読まないのですが、推理から解決までは都合良く進んでいくイメージがありました。
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ギンちゃんとムーちゃん
お互いの相手と握手したのは自分らがいなくなった後のことを考えての行動だったんだよ、切ないね
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人間の姿はしているが、人間ではない知的生命体が謎を解決していく連作短編集。
面白かった。ラストも好き。
温かな気分になれる。が、人道的というわけではないかも。
(図書館)
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7編の連作短編集。非常にライト。面白いとはいえない。ギンちゃんがギンボ君みたいだなーと思ってたら、まさにその魚からの命名だった。こっちは見た目からじゃないけどね。同じ人間ではないとはいえ、ギンちゃんは優しくかっちょいいし、ムーちゃんだって北西匠は好きだっただろうに。しかし、人間でないと分かってたって、性的興味というか関心は持てそうだけどな。特に匠がムーちゃんに対して。最後は切ない。黙っていなくなるなよ。ひどいよ。残されたもの同士だからといって、うまくいくだろうか。いくらお互いいい人だからといって。私もギンちゃんと暮らしたいものだ。
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石持浅海 『温かな手』
(2007年12月・東京創元社)
大学の研究室に勤める畑寛子の同居人・ギンちゃんは名探偵。
サラリーマンの北西匠の同居人・ムーちゃんも名探偵。
ギンちゃん&ムーちゃん兄妹は、人間の生体エネルギーを糧にする謎の生命体。
宿主である寛子や匠の清らかな生体エネルギーを確保するために、彼らが遭遇した殺人事件や騒動を鮮やかに解き明かす。
一風変わった名探偵兄妹とそのパートナーが活躍する連作短編集。
独特の設定とシャープな謎解きが魅力の、石持ミステリの真骨頂!(東京創元社HPより)
見た目は人間だけど、中身は謎の生命体。
同居人の余分なエネルギー(日常的には過剰摂取したカロリー)を手のひらから吸い取って
共存共栄の生活を営んでいる。
読み始めてみると、そこにあるのはいつもの石持節で、最初はそのSF的な設定との関連性が
よくわからず戸惑ってしまう。
しかし小道具としてはなかなか上手い味付けがしてあって、殺人事件に遭遇してパニックになっている人の過剰な精神エネルギーを吸収して落ち着かせたり、生体エネルギーの「味見」をして清らかな心の持ち主かどうかを判別したり、といった具合。
とにかく必要以上に殺人事件が起き、周囲の人間はどんどんパニックになっていくので、彼らも大忙しなのである。
ただ、落ち着かせたところで肝心の事件を解決するのはもとから冷静な彼らだったりするのが
腑に落ちないところではある。
個人的には、作中の「お嬢さんをください事件」のように日常の謎っぽい話を多く書いて欲しかったが、それだと設定を生かしきれなかったのだろうか。
論理破綻がないように見えて実はありまくり、というのがボクにとっての石持さんの魅力だったが、この作品ではその上手をいって(半ば自虐的に)昇華せしめているところがスゴい。
真相を暴いた本人が後に、口からでまかせだった的な発言をしているところが、なんとも憎たらしい。
評価の★4つは、最終章の「温かな手」の評価であって、その他はせいぜい★3つか3.5コかな。
『人柱は~』は未読だが、石持浅海ってこういう奇抜な設定・しばりの中でこそ輝ける気がする。
あ、それだと西澤保彦と区別がつかね…(笑)。
80点(100点満点)。
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ギンちゃん&ムーちゃん。
人間からエネルギーを摂取する謎の生物。だけど、とても冷静で論理的で慧眼。
文字通り、目の付け所が違うのかも。
それぞれの同居人である畑寛子・北西匠が巻き込まれるトラブルを解決へと導いていく。
「白衣の意匠」
畑寛子の研究室で起きた事件。何故か被害者は寛子の白衣を着ていた。
「陰樹の森で」
傷心の寛子の為、仲間たちが寛子とギンちゃんをキャンプへ誘うも事件が起こる。
「酬い」
ムーちゃんも被害に遭った、満員電車の痴漢が殺される。
解決後に「でたらめ」と言い放つムーちゃんだが、あくまで論理的なのでそれが真相だったりする。
『不思議の足跡』にも収録されてた話だよな。
「大地を歩む」
北西の友人であり陸マイラーでもある国元が殺された。財布には何故か多額の現金が入っていた。
この話もムーちゃんの解決はでっちあげだったりするけど、結局真相なんだよな。基本的にその場が収束できればいいというスタンスの謎解きなんだろう。
「お嬢さんをください事件」
寛子とギンちゃんが出会う話。何故倉科は姿を消したのか。
「子豚を連れて」
北西&ムーちゃん、畑&ギンちゃんが出会うことに。
待ち合わせの風車の前で、子豚を連れた女性について語るムーちゃん。
「温かな手」
そして姿をくらますギンちゃん&ムーちゃん。
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連作集。最後のお話のちょっと切ない感じがとても好きです。ギンちゃんとムーちゃんのキャラクタも良いなあ。
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人からエネルギーをもらって生活する人外の二人と、その二人とそれぞれに住む人たちにまつわる謎解きの話。
連作短編集といった感じに仕上がっている。
私も、このような人がいてくれるなら(人じゃないけど)一緒にいたいなと思う。
なんか、いい感じの話。
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図書館にて。
この作家さんが時々描かれる、安楽椅子探偵風の作品。
穏やかに物語が進んで、安心して読めた。
ラストの作品は薄々筋が読めたものの、物悲しくほろ苦くて秀逸。
違う種族として、長く生きていくのは時に辛かろう…。
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普通のミステリーかと思いきやちょっぴりSFちっくな設定。二組の主人公を軸にした連作だが最後にひとつにまとまります。最後の作品はなんとなくせつなくて暖かい話でちょっとほろりときた。
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若干気持ち悪くてやや抵抗があった。
ただし探偵役が人間じゃないというところが気持ち悪いのではない。
同居するハンサムな彼氏が毎日プロ並みの食事を作ってくれるが、彼のお陰で幾ら食べても太らずに済み、おまけに精神の健康も維持してくれ、殺人事件も鮮やかに解決。
それらの描写がクドクド出てきて(短編なので仕方がない部分もあるが)、あーはいはいはい、そうですかぁ~ 良かったですね~ な感じにちょっとなった。
しかし、それもエンディングで切ない感じに変わったのであった。
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少し不思議な名探偵ギンちゃんとムーちゃんの話。それぞれの同居人が遭遇した事件を状況を聞いただけで推理し、犯人を見つけるお話。
大学で生物学の研究室に勤める寛子は、ギンちゃんという男性と同居人と暮らしている。ある日、寛子の研究室で殺人事件が発生。研究室の学生が殺され、第一発見者は寛子だった。そして、なぜか殺された学生は寛子の白衣を着ていた。その謎を解いたのは、ギンちゃんだった!
普通のサラリーマンの北西は、ムーちゃんという女性と同居している。ある日、ムーちゃんが今朝満員電車で痴漢にあったという。しかし、撃退してやったと自慢気に話す。そんな話を聞いた3週間後、ムーちゃんと一緒に通勤のために駅へ向かうと殺人事件が発生していた。殺されたのは、なんとムーちゃんに痴漢をした男だった…
ギンちゃんとムーちゃんは、たぶん美形な男女なんだろうな。そして、2人には秘密がある。人の生命エネルギーを食べて生きている。人間とは別の生き物。寛子や北西の過剰カロリーを食べて生きているから、寛子たちは肥満になったりしない。
めちゃくちゃ羨ましい!!食べ過ぎたカロリーを吸い取ってくれるなんて!!すごい楽なダイエットじゃないか!!うちに来てくれ!!
………でも、私の魂は穢れてそうだなぁ。
2016.5.29 読了