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サブプライム金融危機 21世紀型経済ショックの深層 みんなのレビュー
- みずほ総合研究所 (編)
- 税込価格:1,650円(15pt)
- 出版社:日本経済新聞出版社
- 発行年月:2007.12
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紙の本
ノーブレスオブリージュ
2008/01/16 14:57
14人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る
サブプライムローン問題。一体、この問題がどこまで広がりをみせるのか、一向に先が見えないことが気持ち悪い。幸いにして、日本の金融機関は米国が繰り出した「似非金融商品」に深く手を染めておらず、大怪我はしていないことが何よりである。それにしても思うのは、危機に際しての米国の金融機関の処理のスピードの速さだ。直ちに巨額の損失を計上する素早さ。日本では経営者が責任を取りたくないものだから損失隠しに邁進し、かえって諸外国の疑心暗鬼を招き、損失を拡大させたことは御承知の通りである。散々逡巡した挙句、ようやく銀行経営者たちが損失計上を申し出ると税収が減るからと、今度は大蔵省や東京都知事が金融機関の損失計上に文句をつけたりして傷口が更に拡大した。銀行の経営者もなかなか責任をとろうとしなかった。長銀の経営者なぞ、EIEという香具師に巨額の金を貸し込んで踏み倒され、あれだけの大銀行を潰しておきながら、なかなかその責任を取ろうとしなかった。まだ裁判やってんじゃないか。日本債券信用銀行しかり。おかげで90年代、若者の失業は増えるは、就業機会はへるわで、赤木君のような不幸な犠牲者を輩出することになったのも、この日本人の往生際の悪い差があった。その点、米国の銀行経営者は潔い。直ちにスパッと辞めていく。そりゃ毎年数十億円も給料もらっていれば、後顧の憂いはないだろうよとうそぶく輩が日本にはいるだろうが、問題はまさにここにあるのである。日ごろから経営者やエリートに文句ばかりつけ、やっかんでばかりいて、彼らに払うべきものを払わないでいると、会社の上層部、エリートは小物ばかりになる。ノーブルとは正反対の存在になる。住宅ローンと教育費で押しつぶされそうな取締役に「責任をとれ」などと迫っても「私とて一介のサラリーマン。そんな殺生なこといわないでくれ。こちらにも生活があるんだ」と言い返されるのが落ちだ。払うべきものを払わないからこういうことになる。米国は、その処理スピードの速さから、落ちるのも早いが、立ち直るのも早いと私は見ている。
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