紙の本
数学は愉し
2008/08/06 23:09
8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:yama-a - この投稿者のレビュー一覧を見る
『博士の愛した数式』以来、この手の本がやたら目につくようになってきたように思うのだが、本当のところは前からこんな本はたくさん出版されていて、単に『博士の愛した数式』を読んで以来、僕の目にも入るようになったということかもしれない。
本来数学は愉しいものである。それこそ『博士の愛した数式』が出版される随分前から。僕らはある日何かをきっかけに数学の愉しさに気づくのである。学校時代には決して気づかなかった数学の愉しさに。
僕の場合、高校時代数学は苦手科目であったが、どういう訳だか大学に入ってから、そして社会人になってからも何度か数学の愉しさを発見する機会があった。そして、しつこいようだが『博士の愛した数式』は何度目かの再認識の機会になった。それもとても大きな機会に。
この本はそういう再認識を通過した人が読むのが一番楽しいのではないかなと思う。もちろん、いきなりこの本を手にして数学の愉しさを再認識する人もいるにはいるだろうが、それはどちらかと言えば元からかなり素養のあった人だと言えるのではないだろうか。
でも、この本は数学が苦手だった人にはとても歯が立たないような難しい本ではない。大体は解る。いや、誤解のないように書くと、全てがすんなり理解できるという訳でもない。何度読み返しても解りにくいところはある。だが、そういうところは多くない。この難しさの程度が非常にほど良いのである。それがこの本のミソである。
選んでいる分野、関連付けられたトピックス、説明の筆の運び、章立てなどの全体としての構成──このいずれをとってもなかなか適切で、つまり平たく言うと、読んで面白い、読む者の気を逸らさない良書であった。
原書は100話であったとのことだが、残りの50話も読みたくなるような楽しい愉しい数学書である。
by yama-a 賢い言葉のWeb
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取っ付きにくいかと思っていたけど(笑)半身浴とともに半分まで読み終わりました。 『自然という書物は数学によって書かれている』の言葉の通り、実生活の一場面に浮かび上がる(一見数学的に見えない)数学をちょいちょいと解説していきます。なかなか咬み砕いてありますが、高校数学のバックグラウンドがあればもっと容易に理解できると思う。ちなみにコレはドイツ紙の5分間コラム集。日本人もこんなフランクな感じで数学に親しめると良いのにね〜
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ドイツの新聞に連載されてた数学のコラムをまとめた本。
なんで、一気に全部読むというより、一日に数話ずつ読んでく感じがよいかと。
内容は複素数、順列組合せ等、高校数学でやったなあという話。
一話5分というコンセプトから分かるように、深い内容には立ち入ってきませんが、改めて聞くと新鮮で面白い話ばかりです。
理系の方からすれば当たり前のことしか書いてない、という印象でもの足りないかと。
ただ、「その当たり前」を全く分からない人にすっと伝えて、面白いと思わせる文章のうまさを感じることは出来るんじゃないでしょうか。
こういう本に高校生くらいで出会ってたらきっと、理系に進んでたんじゃないかなあと錯覚させられます。
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ちょっとした数字/数学にまつわる小ネタ集。
誰しも「なぜ実生活でこんなに役に立たない数学を学ぶのか?」と疑問に思った事があると思います。
本書は、そんな数学が実生活で、実社会でどのように生かされているか?を中心に、数学と先端技術、数学と自然、数学の歴史などなどについて書かれています。
“5分でたのしむ…”というタイトルではあるのですが、本当に5分程度で簡単に理解できるのは序盤戦のみ。中盤戦を超えたあたりから様子がおかしくなってきます。
特に後半は、どう考えてもある程度のレベルまで数学を学んでいないと、5分では(簡単には)理解できません。
読んでみる時は、その事を念頭に…。
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今週の通勤のお供はこれでした。
意外に面白くてすんなり最後まで読めました。もしかしたら翻訳も上手なのかもしれないですね。公式とかはすっかり忘れてしまいましたが、大学時代は数学もやっていたので、懐かしかったです。
「確率は情報によって変化する」っていうのとか、面白いですよね。昔流行りましたけど、3つのドアのうち1つに当たりがあるので1つ選ぶと、司会者が残りの2つのドアのうちどちらが外れか教えてくれて、「選ぶドアを変えますか?」って言う。この場合は、変更した方が当たる確率が2倍になるんですよね。
あと、今SEなので、素数を使った公開鍵と秘密鍵の作り方の話が面白かったです。暗号の仕組みは知っていても、実際にどういう計算をしているのか知らなかったんですよね。
数学熱がまた復活しそうです。そういえば昔フェルマーの最終定理の解説本とか読んだけど、結局理解できなかったんですよねー。笑
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幾何学系がダメだということを数年ぶりに思い出しました……。でも好きな3桁の数字を思い浮かべて、それを2回並べて書いて、その数字を7で割ったあまりの数だけ100ユーロ紙幣を差し上げましょうみたいなのはナイス詐欺だと思った。
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誰もが知ってる!でもなんだか懐かしい…
そんな甘酸っぱい青春時代(理系的な)を思い出す。
そんな感じ。
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タイトルのとおり、気が向いた時に気軽に読める本です。
「数学」というと敬遠しがちな人が多いと思いますが、海外の方らしい、ユーモアをちりばめた書き方のため、先入観なしで読んでみると楽しめるのではないかと思います。
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読んで良かった。整数論で苦慮してたし、幾何学的思考も必要としていたし、
確率論は常に付きまとってるし、いろいろ気分転換にはなったと思う。
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数学の本なのに全部読めた。いずれもどこかで聞いたことのある話題であり、易しくかみ砕いた例を用いてかかれているので、全体像を把握しやすい。
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50話に細分化するのはもったいない。筆者の語り口はわかりやすく、興味も持ちやすいので、ひとつのテーマを掘り下げて書いてあればもっとよかった。
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一般市民向けに書かれたコラムをまとめたもの。円周率、素数、図形、確率、論理などを中心に、よく知られた数学的な話題がわかりやすく書かれてある。巨大素数、リーマン予想、ゴールドバッハ予想、四色問題、ポアンカレ予想、RSA暗号、P=NP問題、量子コンピュータなど、時事的によく話題になり、知っておくとよいトピックスも簡潔にまとまっているのもうれしい。
(数学科 ペンネーム「鮒一鉢二鉢」先生おすすめ)
※高校図書館に所蔵があります。