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美学vs.実利 「チーム久夛良木」対任天堂の総力戦15年史 みんなのレビュー

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紙の本

PS敗退の原因は100%ソフト不足

2008/07/18 03:15

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:佐伯洋一 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 本書はプレイステーションの親である久夛良木健が、プレイステーションアップの日からソニー取締役を退任するまでの15年史といってもいい。そしてそれはそのままPSの歴史といってよい。
 PSはまずはSFCに代わる次世代ハードとしてセガサターン(SFC)と覇を競い、そこで当初はいろいろあったが最終的にはセガのハード事業進出という野望を木端微塵に打ち砕き、遂にはゲーム業界の地位を奪ってしまうくらいの圧倒的勝利を得た。
 当時、エレクトロニクスが不調だったソニーの業績は絶好調かつ高収益のゲームによって支えられた。任天堂がファミコンで儲けてきたものを丸丸奪い取ったわけだから、それはそうだ。
 ところが、久夛良木はPSXで大きくこけた。氏はこの惨敗を受けて副社長を辞任することになる。その後は、歴史でいえばまさしく現在である。PSPとPS3を投入した。その結果は、まだ確定的に敗北が決定したわけではないが、任天堂のDSとWIIに惨敗である。任天堂はゲームキューブやらで辛酸をなめたあと、遂に復活したのだ。
 本書にある美学とはPSで実利とは任天堂という意味だそうだが、現在のところ国内でも海外でも美学は実利に相当な遅れをとっている。しかし、PS3のハードというのは、もはや子供の玩具の領域を遙かに超えている。その性能はまさしく兵器といってもいいほどであり、その処理能力はパソコンはおろかスパコン並みだそうだ。とにかく半端じゃないスペックを秘めており、久夛良木の常に最先端を走るという先駆心が看取出来る。
 しかし、氏も認めているとおり、時代を先に行き過ぎたのかもしれない。なにしろ、ソフトつくりが大変すぎてソフトメーカーがあまりついてきていないのである。PS3については、いろいろ失敗の原因が言われているが、これは消費者の目から見れば、一目瞭然であり、他に答えなどない。原因は、有名タイトルの続編を発売と同時に出せなかったからである。それに間違いない。もし、FFやドラクエの最新作を発売と同時に出してみたら、歴史は変わっていた。みな、ハードが欲しいのではない。あくまで面白いゲームがやりたいのである。そこを考えないでハードだけ突出させたのは、完全に判断ミスとしか言いようがない。現にロクなソフトが今でも出てない。これでは誰も買わないにきまっている。
 BDがいじれると言ったって、いまやHDD付きのDIGAが10万を切る時代であり、これもインセンティブにはならない。そしてそのことは、BDの勝利を確信していれば、コストが減り、やがてPS3のメリットに大してなり得ないということくらい予測すべきだった。
 しかし、PSPはやがてDSを切り崩す可能性を大いに秘めている。基本性能があまりにDSと違い過ぎる。ソフトさえでればPSP勝利は間違いない。なにしろ、PSPとHDDを連動させれば、アフリカでも、自宅のHDDに入っている映像をPSPで見れる。また、ネット機能も付いており、綺麗なテレビも見れる。これ一台で、八面六臂の活躍をみせるスーパーマシーンである。DSなどはまさしくおもちゃで、なんでこれでドラクエ9を出すのか、実に残念だ。
 そういえば氏は、投資ファンドが短期利益の回収を求めてうるさいからなにも出来ないと嘆いていたが、これぞ正しく構造問題だろう。ソニーも日立も東芝もいまや投資ファンドや世界の銀行が大株主である。氏の発言は実際に突き上げがあったことを物語る。所有と経営の分離をわきまえぬ生意気な米国の投資ファンドでも、金を持っている以上、無視はできないが、こういう連中がゲームにまで害を及ぼしているとなれば、困ったものである。
 本書には残念ながら、対任天堂の記述はほとんどない。しかし、久夛良木とPSを知るにはいい本である。読み易いことも良い。しかし、任天堂とソニー、ソニーが破れたのが、任天堂でよかった。マイクロソフトが野心をむき出しにしている。日本の強みはハードだけでない、ソフトつくりである。マイクロソフトにソフトを提供して喜んでいるソフト会社は、万が一日本勢が市場から追い落とされ、ハード事業が軌道に乗れば、日本のソフト会社などやがて駆逐されるにきまっている。そこを忘れて軽挙な行動をしないように切に願いたい。ユーザーもそれを支持すべきではない。3社から同時発売なんてのも増えたきたが、それも同じく自身の首を絞めていることに気付くべきに違いない。

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2008/03/24 10:53

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2008/04/18 11:38

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2022/11/17 08:02

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