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いつか読もう、読まなくては、と思いながらも、本棚のこやしにしたまま、どんどん先延ばしにしてきてしまったドストエフスキー作品。
ロシア文学は面白いのですが、人物の名前が長くて覚えづらいのが難点です。
コミック版があるのを知り、これならばとっつきやすいかも、と読んでみました。
文庫本5冊にもなる大作が、1冊にまとめられているというコンパクトさ。
重厚な物語がイラストによって、明快に語られていきます。
個性の違う、父親と3人の息子の激しいぶつかり合いが、おもしろい!
これは原作にもはまりそうです。
救いの無さそうな家族の深い確執といがみ合いの中、最後に希望の灯がともることで明るさをもって終わる、大いなる悲劇。
三男アレクセイの物語、と明記されている所に、救いを見ました。
敷居が高くてなかなか手を出せなかった名作への導き手として、申し分ない役目を果たしてくれる一冊です。
私にとってはありがたいコミックでした。
これで、意気揚々とカラマーゾフの原作に取り掛かれそうです。
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いつか本で読もう。でもその前に漫画であらすじだけでも!
と思って読みました。
まったく考えの異なる親と兄弟の物語。
テーマはいろいろ。家族はもちろん宗教やら恋愛やら階級やら死やら。
まぁよくあると言えばよくあるテーマなんですが、一つの話にこれだけ盛りだくさんだからやっぱり読み応えがありました。
なんかこうやってみると宗教って人を救ってるなって思ってしまうから怖い。
親父さんに関してはいわゆる勝ち組で、きっとこれくらいの財力と権力を得たらこうなってしまうんだろうなという感じです。
長男ミーチャはいわゆる単細胞型の人で見ていて愉快です。自分もこれくらいはっちゃけたいです。とりあえずグルシェンカさんと結ばれてよかった。というか彼女が改心してよかったといったところでしょうか。
無神論者で知的で野心家な次男イワンはとりあえずデスノートのライト君にしか見えなかったです。悪魔がリンゴ持ってたりラストの部分も。クールでかっこいいキャラなんだけど、やっぱりこういう人って最後は不幸になっちゃうの?笑
修道院に通う三男アリョーシャはザ・善い人。文句なしです。幸せに暮らしてほしい限りです。こうやってみると、宗教最強じゃねーか!って気がしてきます。
その他にも使用人なども非常に良いキャラでした。
きっと原作では、ちゃんと人間の本質をついてるんだと思います。
「人間は残酷であさましく恥知らずの救いがたい生き物」と書かれていますが、それでも現実と向き合って、みんなで生きていきましょうねっていう物語でした。
良い話でしたね。
というわけで、漫画でお腹いっぱいになったので、原作読むプランは破棄しました。
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またまた漫画で世界文学
これも読もうと思いながらよんでませんでした。
強欲な父親とカラマーゾフ家の3兄弟たちの物語。
軍人である長男 ドミトリー
インテリの無神論者 次男 イワン
修道院で修業をしている三男 アリョーシャ
彼らのトラブルは父ヒョードルと長男ドミトリーの間で起きた美女の取り合い
その中でヒョードルは何ものかに殺されてしまう。その容疑者としてドミトリーが…
どのような判決が下るのかそのプロセスが深そうだ。
兄弟によって思想や信条が大きく異なるのでこのあたりも非常に読み応えがあるように感じる。原作を読むのが楽しみだ。
これも原作で読み応えがある部分に検討がつく。
自分だけかもしれないがシェークスピアのリア王と似てる部分がある気がする。
あらすじを追うならこのシリーズほどよいものはないです。
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詰めが甘かったな この……親殺しめ!
妖艶な美女を奪い合い、長男ドミトリーと淫蕩な父親フョードルが激しくいがみ合う。家族のことに無関心な次男のイワンと心を痛める三男アレクセイ。親子の確執は激しさを増し、悲劇は起こる。信仰や死、国家と教会、貧困、父子・兄弟関係など深遠なテーマを含む人間ドラマ。現代の預言者ドストエフスキー生涯最後の作品を漫画化。
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小説を読んでみたいと思いつつも、根気がいるとよく聞くのでなかなか踏み出せない作品。
漫画だとやはりすんなり入ってきました。とても暗い話だけれど…。
ただ、絶対かなり咀嚼されているに決まっているんだろうな。
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ロシアの人名は響きが似ていて覚えきれないので、コミックで読むと伽羅が分かれていて分かりやすく、読み進めやすかったです。それぞれの感情の織り成す壮大なドラマを一気に読める本です。
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金によって権力を振るう悪人を自らの手で成敗することの善悪を問う内容は「罪と罰」によく似ている。どちらもドストエフスキーの生きた時代を反映しているのだろう。その後の革命によって、人々の生活は彼の理想とする世界へと近づいたのだろうか?
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このシリーズ全体に言えることだけど、始まりは内容が充実していてすごく面白いのに、終盤になると疲れてくるのか尻すぼみ感が否めない。絵もきれいだしうまくまとめられている分、終盤の失速が残念。
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難しいといわれるドストエフスキーの不朽の名作。
なるほど、宗教とか信仰とか『罪と罰』同様、ロシア文学を堪能してみたくなった。きっと深い人生になるのかもしれない。読むのは大変だが・・・。
まんがとしてだいぶ省略しているんだろうが、概略がわかるために購入しているのでOKである。
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原作は読んでいません。
それにしてもイーストプレスから出ている本シリーズはいいところに目をつけている。HPから引用するが
本シリーズでは、近代文学の名作・傑作・問題作を中心にその作品の真髄を捉え、徹底的に漫画化していきます。親しみやすい「まんが」で名著の作品世界をお楽しみ下さい
まさしくその通りうまいこと背骨だけを抜き取って漫画向けに再構成している。またそれがわかりやすくて面白い。テンポがいいんだろうね。活字離れが言われて久しいが入門あるいはあらすじだけを押さえるにはもってこいだ。
大体30~40分で読み終わる。
3作読んだが読後の感じはいずれも「なるほどそういう内容だったか」だ。どれも中学や高校の現代文などでその存在は知っているわけだ。おまけにちょっとしたあらすじまで教わるから心のどこか片隅に多分、残っていたんだろうね。
だから漫画で読んだんだろうね。
【読む上で】
蟹工船が流行るのは現代世相がなせる業と言える。しかし忘れてはならないのは執筆当時の時代背景、世相、思想などが絡み何故、その作品が書かれたのかという目的の部分をきちんと理解する必要がある。そうしないと単に今も昔もやっぱり人間ドラマはすごいで終わってしまう。
破戒だったら「なぜ新平民が生まれたのかという歴史的背景」
カラマーゾフの兄弟だったら「ロシア革命前後の思想の変遷」
ということを考える必要がある。
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罪と罰にくらべるとハッピーエンドで終わったように感じるのはマンガたから!?ざっとストーリーを知っておくために読んだけれど細かな心理状態、時代背景を楽しもうと思うなら、当たり前のことだけど、小説で読むべきものだなと思う。
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スーゲーな展開だったのに、
最終的にキリストに集約されるのはつまらないと思った。
原作をよんでみたい。
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「罪と罰」に通じるところがあった。
漫画化ということで、
やはり行間が飛ばされている部分が多々あると思う。
そのため原作が気になるという意味では、
「読者と文豪との橋渡し」という当シリーズのコンセプトと合致している。
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漫画版なので読んでみました。なんとも言えない。親子、宗教といった様々な問題を凝縮してて読み応えあった。
原作もいつか読んでみたい。
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「真の正義に神など必要ない!
神に祈りを捧げたところで… 誰も救われはしないのだ!
俺たちは神をも裁く… いわば――…
大審問官だ!」