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韓国人と日本人の標準的な行動パターンの違いのツボを自分の体験などから観察、薄く分析した本。韓国に行ったことがない日本人、日本に行ったことがない韓国人でも、このくらいの知識はどこで見聞したのか披露してくれることが多々あり、在日15年の先生が書くレベルの本としてはヤバイだろうとも思う。が、ここで挙げられている韓国人の特徴(異例の韓国人にもしばしば遭遇するが)を面白い、好き、自分はもしや韓国人? と思えれば、韓国に行っても居心地良く感じるだろうポイントはおさえている。気になったのはP世代(17歳から39歳)として、20歳以上開きがある人たちを広告代理店の仕切り方かなんだかしらないが一まとめにしていて平気なところで、大雑把過ぎ。思い込みの強いところなど、結局、著者自身の考え方が本書の天然韓国人のサンプルになっていて、笑えた。副題は「僕を愛せますか?」という感じ。30分で読了〜
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著者の朴さんは人文地理学者。1969年生まれだから,私と同じ時代に大学院を過ごしていた。私も1993年の『人文地理』で論文デビューを果たしてから,毎年とはいわずとも,平均すると年1本以上のペースで2001年くらいまで論文を書いてきた。本数としては比較的多かったほうだと思う。しかし,東京大学大学院の朴さんはそれ以上の論文執筆ペースで驚いたものだ。しかも,私は「論説」の論文をいまだ3本しか持っていなく,『地理科学』のフォーラムという外部査読者を必要としない種別で本数を稼いできたともいえる。それに対して,朴さんは毎年のように論説で論文を発表し,他の種別も利用して年に2,3本のペースだったような気がする。といっても,彼の研究は私の関心とは離れていたので,まともに文章を読んだことがないので内容については評価しかねるが,ともかく論文を書き,編集委員会とのやり取りでそれを掲載にまでこぎつけるというのは相当なエネルギーを必要とする。その論文生産力のおかげでとんとん拍子で就職し,大東文化大学を経て,現在は法政大学経済学部教授という出世ぶり。私はその同じ法政大学で非常勤講師とは雲泥の差だ。ともかく,彼とは結局まったく接点もなくお話したこともないのだが,なんと先日私の好きな脚本家,今井雅子さんのサイトの掲示板に彼の書き込みがあってちょっとしたやり取りをしたのだ。しかも,その書き込みと今井さんとお会いした時の彼女の日記のなかで,朴さんが本書ともう一冊『韓国人は好きですか?』という一般書を書いていることを知る。たまたま,外出先で読むべき本を携帯するのを忘れてしまった時に,ふと思いついて新宿のブック・ファーストで買い求めて短時間で読んでしまった。
韓国で育ち,大学院進学とともに日本に来て,すでに15年ほど経つという彼。その論文生産能力から,私は勝手に学問に対する彼の熱意を想像していたのだが,本書を読むとそれは勝手な思い込みのようだ。初来日した時に親切にしてもらった鹿児島の人の話や,日本で知り合った女性を好きになって日本に住みたくなった話など,かなり偶然と学問とは関係のない動機が書かれている。しかも,ネット上でのやり取りのなかでは,彼はとにかく就職のことだけ考えていたと書いている(まあ,ちょっと動機が不純だといってもそれで簡単に就職できるわけではないので,彼の努力と能力がすごいのは変わりない)。その執筆能力は就職してからも衰えなかったようで,これまでの研究をまとめた研究所がすでに2冊。そして,本書のように,韓国で日本留学の経験を活かした著書も書いている。本書はこの韓国での著書の延長線上にあるようだ。いわば,日本に住む韓国人から見た日本文化論・日本人論である。あるいは,日韓比較文化論であるといえようか。彼が大東文化大学にいたときの所属は国際関係学部だったそうだから,そこで総合教育科目の比較文化論などを担当していたのかもしれない。
まあ,もちろん私は韓国文化には詳しくないので,それなりに本書を楽しむことができる。人文地理学などにまったく関心のない多くの読者も,本書の内容を新鮮さを持って面白く読むことだろう。しかし,私は少なくとも人文・社会科学に携わる人間として書く文章と���てはあまりにも軽薄すぎるといわざるをえない。しかも,これから書く私の印象は,学問に携わる立場からの独自のものではない。試しに,Amazonのカスタマーレビューを読んでみたが,面白いという評価から,それほど新鮮味がないというものも含めた好意的な評価のなかで,個人的な経験を日本人と韓国人という次元に一般化するには無理があるという厳しい否定的な意見も少なくない。そう,本書は彼個人の経験が基礎になっているので,その点での特殊性は有しているものの,全般的には巷に溢れている○○人論,○○文化論と同等の,国民国家・国民文化のあり方を自明視して疑うことのない荒っぽい議論である。
多少なりとも,大学で比較文化論なるものを教える身としては,そのバイブルともいえる西川長夫『国境の越え方』を読んでしかるべきだし,読んだならば本書のような強引な一般論は書けないはずだ。あるいはどうしてもこの路線で書くのならば,西川氏の論理を批判するのが先決になると思う。まあ,ともかく彼の人となりを知るには絶好の本かもしれない。近いうちに彼と会うことを楽しみにしよう。しかし,本書に韓国人は呑み会の席は3次会4次会は当たり前で,出席者は途中で退出するなど論外と書かれているので,お酒に弱い私は酒の席をご一緒するのは恐ろしいが...
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自分の体験をふまえ、先入観なく平等に韓国人と日本人について書かれているんだけどー。作者は韓国人。やっぱり「ほら、だから韓国のほうがいいでしょ?」ってところが多々あり。
この直前に読んだ本は作者が日本人。これも韓国と日本のことが書かれているので、両方読み比べてみると面白い。
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著者も言っている通り、韓国語や韓国人と親しくなる前に読みたい本。
日本人と韓国人、見た目は似ていても韓国人の思考は想像以上に日本人のそれとは異なっていることが分かる。
韓国人は友人・恋人・親類間等において、良くも悪くも多くの普通の日本人には過度に映るような濃密な人間関係を好む。公共の場で一人で食事やお茶をすることなど考えられないらしい。また、縁故や派閥といったものが強烈に作用するようにも感じられた。
無断で友人の家の冷蔵庫の中の飲み物を飲んだり、筆箱の中のものを使ったりすることが親密さを示し、歓迎されるべきものであるといった例は、他の本でも読んだことがあるが、ちょっと普通の日本人には理解しがたい感覚ではないだろうか。
他にもいろいろなエピソードがあり、直情的で粘着質な韓国人気質がよく分かる。
ある意味、日本のかつてのコテコテの村社会とも似ているのかもしれない。
韓国人とうまくやっていくためには、読んでおいて損はないだろう。
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韓国人と日本人はこんなにも違うものなのかと改めて驚く。
仕事で韓国に赴任する人、留学する人は事前に読んでおいて損はない。
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著者の経験を通じて韓国の人々のメンタリティについて述べられた良書であると感じた。学術的な新書というよりも、気軽に読める娯楽書として、韓国について理解することができる内容であった。
記載内容の中で今まで知らなかった韓国の実情や、日本人とは多分に異なるメンタリティを目の当たりにして、隣国に対して深い興味を感じた。有意義な読書の時間であったと感じる。
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韓国と日本の違いが分かりやすく述べられている。著者が体験してきたことがベースである。長らく日本で暮らしておられるため、日本人への誤解は少ないように思う。日本人は一人でカフェや食事にいけるが、韓国人は一人で行けず友達と行くことなど、面白い。友達の友達は友達だと、知らない人も飲み会などに呼んで一緒に楽しめるところは、素敵である。友達の輪が広がる。ただ、短気で喧嘩っ早いところが玉に瑕である。そして、韓国の人には下心なく、人を助けようとする人が多いという。確かに韓国へ旅行したとき、色んな人が道や乗り場を教えてくれて、助かった。ただ、中には、おじさんの口調がきつく、ドキッとしたことがあった。
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韓流「友情・愛情・結婚・セックス」のすべて
一人きりを寂しがり、遠距離恋愛ができない
W杯&韓流ブームで縮まった韓日新時代に贈る「もっと、もっと韓国人を知る」バイブル
韓国では特別なことがない限り、一人きりでご飯を食べることはない。(中略)私は初めて日本に来たとき、一人でご飯を食べて、一人でお酒を飲む日本人の姿がとてもさみしく見えた。「あの人たちは友達がいないのかな」とか、「誰かにふられたのかな」「イヤなことがあったのかな」と、マイナスイメージで彼らを見ていた。それまでの私の生活では特別なことがない限り、一人でご飯を食べたり、お酒を飲んだりすることはなかったからだ。吉野家に一人で初めて入ったのは、来日してから6年目だった。一人で入る勇気がなく、入れなかったのだ。今はだいぶ慣れて一人でご飯を食べられるようになったが、一人で食事を取ったり、お酒を飲んだりすることは、何より苦労したことだった。
●一人にしないで
●ツインよりダブルベッド
●もっと、もっと仲よくなりたい
●友達の友達は、みな友達
●友達の家族とも仲よくなりたい
●変わらないルールはきらい
●カン違いしないで
●美人はエライ
●愛する人を束縛したい
●政治家、セレブへの視線
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日本滞在歴の長い韓国人教授による(日本人より優れたと筆者は考える)韓国人気質を日本人と対比して解説した本であり、彼らの平均的な考え方を知ることができる良本。
別にどの国の人間もなんだかんだ不満はあっても総体的に生まれ育った環境に愛着があるのは自然なこと。そして異質な文化には批判的になってしまうのもありがち。仕方ない。でもそれをなぜわざわざ相手の国に向けてやる?
日本下げ・韓国上げされている項目がことごとく合わず、特に女性について述べている個所については気持ち悪い以外に表す言葉がない。
大昔は世界のみんなが仲良くだとか、韓国で騒いでいるのはごく一部の特殊な人だと思っていたけれど、本書や多くの見分で基本的に自分とは合わない人たちで構成されている国だということがよく分かった。
最後に、筆者の問いにはきっぱり"無理です"とお答えします。