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いわゆる倒叙ミステリ(犯人が密室殺人を犯したあといかにばれないようにがんばるかという作品)。
犯人が「いつもの自分ならどうするか?」「どうすれば不自然ではないか?」を常に考えているところが面白い。
犯人の犯行動機が納得できないと言うコメントが多かったけど、むしろ探偵役の方が気になった。
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最後まで密室が開かれないミステリ。伏線とかヒントが丁寧なので、伏見の犯したミスがリアルタイムでわかるのがひやひやものでした。動機はあれはあれでよい。骨髄移植の相手が新山だったら皮肉がきいててよかったなーと思いましたがそんなことはなかった。
オチは個人的にすごく好きです。
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犯人が最初から分かってる、殺人事件。
ってか、主人公が犯人。
なのに、犯行動機は最後の最後まで明かされず、よく分からないまま彼に感情移入。
閉ざされた扉の中を推理する女探偵もどきに「うるさーーい、黙れーー!!」と言いたかった。
おもしろかったです。
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犯人とトリックは最初から分かっている。残った「なぜ」の部分を考えながら読み進んでいくと…なんとも微妙な結末。全く分からなくはないけれど…。
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屋敷の中での主人公と、かつて想いを寄せていた後輩女子の頭脳戦。なかなか読み応えあり。後輩女子、碓氷優佳の頭が良すぎて主人公がちょっと弱く思えてしまう。動機が謎のミステリだったけれど、そんな理由で人を殺すのかっていう衝撃は大きかった。確かに最近は意味不明な動機で人が殺される事件は多いし、それに比べたら立派な理由ではあるけれど、主人公みたいに冷静沈着頭脳も良し、みたいな人間が殺人を犯す理由としては・・・。まぁ、動機が謎のミステリだから、理由が普通のほうがつまらないのかもしれないけれど。でも、こういう本格ミステリタイプはあまり好きじゃないのに、面白くてあっという間に読めた。二人の駆け引きにはヒヤヒヤしっぱなし!
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大学の同窓会で七人の旧友が成城にある館に集まった。
夕方、それぞれの客室にちり夕食を準備するために再び集まる約束をする。
伏見亮輔は、旧友の新山の客室に忍び込み眠り込む新山を浴槽で溺死させた。
事故を装い外部から入室出来ないように現場を閉ざした。
約束の時間、伏見を含めた6人が集まり新山は寝坊していると決め込み夕飯の準備を進める。
なかなか起きない新山を呼びに扉越しに呼びかけるが起きてこない。
6人は、新山どうして起きてこないか議論する。
そこに伏見の、誘導も入り犯罪は成功したかかにみえた。
しかし、碓井優佳だけは疑問を持ち続ける・・・。
伏見の犯罪が成功するのか?それとも優佳に看破されるのか?
開かない扉を前に息詰まる頭脳の攻防が始まる・・。
刑事コロンボ・古畑任三朗のように始めに犯行が行われた犯人が解っているミステリーです。
中盤から後半にかけての攻防は、非常に面白いです。
石持ロジックは、やはり面白いですね。
しかし、終り方がちょっと・・・・。
ん~この碓井優佳は、シリーズ化されるらしいので、その前振りでしょうか?
「倒叙三部作」一作目は、「扉は閉ざされたまま」二作目は「君の望む死に方」らしいです。
次回作に期待かな?
2005年「このミステリーがすごい!」「本格ミステリ・ベスト10」をともに二位に受賞した作品でした。
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別荘での同窓会。
密かに男は一人を殺害し、密室状態を作り上げる。
計画は完璧。そう思われたとき、一人が異常に気づき
何とかして密室を開けようと考え出す。
計画はその時から、完璧でなくなっていった。
最高に面白いサスペンス。
密室を作り上げるのと、突破するの、両方とも見られる趣向が良い。
完璧な犯罪、それを突破しようとする関係者。
何とか犯人は阻止しようと、それとなくばれないように動く。
犯人の動きと、探偵たちの動きが両方見られて、とてもスリリング。
作者の発想には脱帽です。
WOWOWでドラマになってたみたいですね。
お勧めです。
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粗筋(アマゾンから引用)
大学の同窓会で七人の旧友が館に集まった。“あそこなら完璧な密室をつくることができる…”伏見亮輔は客室で事故を装って後輩の新山を殺害、外部からは入室できないよう現場を閉ざした。自殺説も浮上し、犯行は成功したかにみえた。しかし、碓氷優佳だけは疑問を抱く。開かない扉を前に、息詰まる頭脳戦が始まった…。
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大学のサークルの同窓会でひさびさに会う事になった仲間たちが
メンバーの兄が経営する豪華ホテルで一夜を過ごすことに。
そこで起きる密室殺人を描いた物語。
冒頭から犯人も被害者もトリックも公にされ、探偵役が犯人の罪や
動機、手段をどうやって暴いていくかを描くタイプのミステリ。
『刑事コロンボ』(古い?)で有名なタイプですね。
個人的には、犯人もトリックも話が展開していく中で徐々に明るみに
されていくタイプの方が好きなのですが、石持さんの語り方が
とても上手なのですんなりと、そして楽しく読めました。
タイトル、うまいな~。『成城ホテル密室殺人事件』なんていう
ありふれたタイトルではないのにも理由が。
タイトルが上手い本(ちゃんと内容とリンクしていることが前提)に
外れはないと、改めて思いました。
物足りなかった点もいくつかあった。
今後読むかもしれない人のためにここでは挙げませんが。
それでも、良質のミステリですね。
こういうミステリを読んでるとさ、論理的思考能力が気持ち良ーく
刺激されていく気がします☆
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こういうトンデモな動機、嫌いじゃないよ。第三者には理解しがたくても、どうしてもどうしても許せない、というこだわりが個人にはあり得るだろう。
私は犯人の行動に穴があるの全然わからず、探偵役が突き崩して行くのをほほう~と読んでいた。
頭を使わずに、作者の思う通りにだまされて、びっくりさせていただけるミステリが個人的には気持ちいい。
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ある人が同窓会において密室殺人を実行したが、ある人が疑問を抱き、前者が騙そうとし、後者が騙されまいとする。
鍵のかかった扉に対し、「斧でたたき壊す」ことをしない話。
倒叙ミステリ(一応)。
おもしろいです。
リズムが良くて、緊張感があって。
論理の構築も行動・心理の描写も精確な印象。
非常識なまでの頑強な論理性に、石持氏だなーって思いました。
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出だしは少しつまずいたものの、とにかく引き込まれて一気に読んでしまった。
いささかくどい部分が気になるものの、ラストの展開が好みすぎてすべて帳消し。これは、万人向けではないかもしれないが、私には本当に素晴らしく好みだった。キャラ勝ち、なのに受けねらいでもなく、筆がすべる感じもなくなのに愛もある。表紙もよかった。
森博祠の亜流と言われても仕方ない感じもするが、読みやすく、彼ほどのこだわりもない。続編を探しにいこう。
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面白い!!久しぶりにミステリー読んだ、という気になった。
最初は犯人が殺す場面から入る。解説の人も書いてましたが、「古畑任三郎」スタイル。主人公は犯人である男(伏見)。
でもこの主人公伏見を憎めないのは、なんとなくかっこいい気がするからだろうな。男前設定な気がする。彼が自分のキャラを自覚しているとおり、マジで出来る男っぽい。
そこに迫ってくる探偵役の優佳。またこの優佳が切れ者で、伏見よりも冷めた人。
伏見vs優佳の頭脳戦は見応えがあった。
最初殺人シーンだったから結構淡々としてたもんだけど、同級生が集まって会話が始まると最初読んだ時に予想していた以上に台詞のテンポがよくて入り込めた。
マジで面白い。一気に読んでしまった。
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石持氏の作品はこれで3作品目。
「水の迷宮」の時の最後のうやむやさ加減。
「月の扉」の時の動機の規模の大きさ。
その両方を持ち合わせた作品。
その2点を考えると「う~ん」と思うんだけど
なんか結構好きなんだよね、この人の本。
サクサク読めるからかな…。
あと、登場人物をイメージしやすいってのもあるかな。
都会の高級住宅地の中にあるという
風変わりな高級志向のペンション。
そこで行われた大学のサークルの同窓会。
その一室で伏見亮輔は親しい後輩・新山を殺してしまう。
密室で行われたこの事実は
周りの仲間に気づかれないまま時を刻んでいく。
一人を除いては…。
かつて、愛した女性。そして、嫌悪までした女性。
その優佳の抜群の洞察力の前に少しずつ糸は解かれていく。
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状況は面白い。
でも犯人の動機が・・・
石持浅海の本はいつも動機に???だけど
この本は特に酷い。
移植前に病気のチェックするでしょう、ふつーーー。
被害者が健康体だとしたら、犯人は
移植によって助かるかもしれない命を
むざむざ見殺しにしてるんじゃないの?