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敵は我に在り 下
新装版
ワニ文庫 P-159
著:野村 克也
紙版
裏表紙にあり 判断基準をどこにおくか
備えあれば憂いなし、準備の充実なくしていい結果は得られない
名将とは攻めではなく、守りに重きをおくものである
順風満帆と思われるときほど、よけい自分を厳しく見つめてゆかなければならない
気になったのは、以下です。
■見つめる
・いくら器用に見えても、並はずれた素質があっても、決して「漫然とは、仕事をしていない」ということです
・打たれた悔しさがの頃、反省がある
では、どうすればいいだろうか
次は、どうしよう
そう考えることろから進歩が始まります
・熱心に練習をする、綿密な計画を立てる、的確な読みをする この3つが好打者の最低条件でしょう
■育てる
・苦労して型にはめたときは、その子が死んでいるんですね
無理やり、教え込む必要はないと思う
基本を飲み込ませれば、あとは指紋が一人一人ちがうように、全部違っていていいわけなんですから
・とにかく、プロで働ける力をつける準備に重点をおく、ということでしょう
少し、遠回りをしているように見えても、結局はそのほうが、かえって大きく成長してゆくものだ
ということを紹介したかったのです
・今の世の中は、どんな社会でも「教える」ことが主流になってしまっている
教えられすぎているのではありませんか
だから、考えたり、工夫したりできないと思うのです
・プロは一人で生きてゆかねばならない
・「育てる」ことより、むしろ「育ってもらう」ことに目を向けているは、自分の体験によるものです
・一人前になるためには、何がなんでもやらなければならない時期がある
先輩が歩いた道をたどって、歩かなければいけないのです
そこは、誰でも通り抜けてゆかなければなりません
ただ、単調で退屈なために、途中でラクをしたり、酒をのんだり、麻雀をしたり一本道を外れて脇道へそれてしまう
・人間、何か一つは、”いいところ”がある
・野球に対する姿勢がいいこと、野球をよく理解していることを、コーチにするかどうかの基本条件にしていました
・「しゃべる練習をしろ、自分の考えていることを相手に伝えられなければ、せっかくいいものをもっていても、なんにもならない」
・「何か、本を読んだらどうだ。なんでもいい。野球に関係ない本を片っ端から読んで、それを人に伝える練習をしたらいい。奥さんを相手にしても、いいじゃないか」
・「一つ、先のことを考えてプレーする」 これは、私も好きでしたし、ブレイザー選手の信条でもありました
・監督が、チームを変える という名言が、大リーグにあります
・できないのなら、できる範囲で一生懸命やりなさい とは考えない
できないのなら、できるまで練習しなさい、プロなんだから当たり前ではないか
・要は、自分の欠点を、どこま��意識するか、それが分岐点じゃないでしょうか
・殴ったほうは忘れていても、殴られたほうは、その痛さ、悔しさを決して忘れてはいない
・若いときの苦労は、買ってでもしろ といいますが、まさに至言ですね
・まねる が、まねぶ になり、まなぶ となった
■活かす
・一流への厳しい道 力を完全に出し切る
・私は、勝負の三要素を、頭脳、技術、精神力、とみています
このうち、どれが欠けてもいけないと思う
・徹するということ ー 逃げ道を断つ
・教える ということは、一つのきっかけを与えてやるだけにすぎない
・プロとはあらゆる機会に全力を尽くすもの
・自分の利点を活かし切るために、その他のすべてを断ち切る ー というのは、できそうで、なかなかできるものではありません
・人間の才能なんて、どこにかくされているかわからない
相手の話をきいてみる
それが第一歩なんだ
そこから、組織の活性化が始まるということを、あらためて認識させられたのです
・一段、高いところへ登ってみたい という気持ちをもつことが、どれほど大切が、あらためてかみしめています
・監督として、信用できないタイプが3つあります
① いつもツキを口にする、敗戦をツイていないで片づけてしまう
② 人材はいない と嘆く
③ 心 とか、精神といったものを、お題目のようにとなえる
ISBN:9784584392591
出版社:ベストセラーズ
判型:文庫
ページ数:269ページ
定価:676円(本体)
発売日:2008年03月05日初版発行
発売日:2008年07月20日6版発行
目次
上巻
<新装版>に寄せて
第1章 歩いた跡が道になる
第2章 情報を活かす
第3章 「守り」とは何か
第4章 リーダーの条件
第5章 敵は我に在り
第6章 生涯一捕手
あとがき
下巻
<新装版>に寄せて
なぜ、再び”我に在り”なのか - まえがき
第1章 見つける―人材を選ぶ眼
第2章 育てる―能力への挑戦
第3章 活かす―勝つための法則