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33 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

自然に帰れ

2003/05/25 18:22

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:濱本 昇 - この投稿者のレビュー一覧を見る

ルソーは、18世紀のフランスの思想家である。その「自然に帰れ」という根本思想は、私の理想とする考えであり、ルソーの思想を完全に理解していると言えないものの敬愛する思想家の一人である。というもののルソーの著作は、「人間不平等起源論」一冊しか読んだ事がなく、偉そうな事は言えない。本書は、ルソーの思想の集大成という評判を見て、読みたくなった次第である。
 本書は、エミールという孤児に対する教育を通じて、人間のあるべき姿、思考、行動を律した教育に形を変えた思想書である。エミールという人間の生を受けてから、結婚までの教育論で綴られている。上巻では、エミールの15歳までの記述である。
 まず、「序」において本書のありようを述べる。すなわち、決して思想を押しつけるものでは無く、自分の確信する考えを綴ったものであると。こういう考え方は好きである。誰とでも対話においては、自分の考えを述べているのであるが、それを相手に押し付けようとする人がいる。そうでは無く、あくまでも自分の考えを述べているという立場でいる事が大切だと思う。
 「生きる事」とは、呼吸する事では無い。活動する事だ。私達の器官、感官、能力を、私達に存在感をあたえる体のあらゆる部分を用いる事だ。戦後の日本の思想では、「生きる」事を絶対的是として教育を受けている。では、「生きる」とは、どういう意味か?という教育が為されていない。ここでは、その意味を述べている。
 「都市は人類の堕落の淵だ」と述べる。「堕落から甦らせるのは、常に田舎だ。」とも述べる。すなわち、都市は、人知の結集の場所、田舎は自然溢れる場所である。私も常々、自然から力を貰っている。私の実体験からもこれは正しいと思う。しかし、都市という人知の結集にも私は希望を見出す。人類の善の可能性を信じているからだ。
 「本当の幸福への道はどこにあるか?」それは、欲望を減らす事ではなく、能力に等しい欲望を持つ事だとする。自然は、本来、そういう姿に人間を作っている。自然の人間の姿に想像力という余計、しかし、人間の根幹のものが間違った方向に働いた時、不幸は、近づいてくる。
 「自由」の本質についても述べる。ほんとうに自由な人間は自分が出来る事だけを欲し、自分の気に入ったことをする。この事を、全く良く理解出来る。私は、本当の「自由」を理解し、実践してると思う。
 我が国において、早くから子供に英語を教育しようという風潮が見られる。それはある意味正しい事であろうが、ルソーは「国語は一つである。」と言っている。たとえ、何カ国語を話そうが、頭の中では、一つの国語が支配している。これもまた正しい考えだと思う。大切なのは、充分な思考が可能なだけの一つの国語を自分のものにする事だと思う。バイリンガルは、その次に重要な事と思う次第である。
 「判断する事」これを止めれば、失敗をする事は無い。しかし、これを止める事は、「学ぶ事」を止める事である。すなわち、人間である事を止める事である。私は、私に課せられた「判断」は、リスクを覚悟の上で、きっちりこなして行きたい。
 エミールは、わずかの知識しか持たない。しかし。大切な事は、知識を獲得する能力において、普遍的な精神を持っている事である。私もエンジニアでありながら仕事において知識不足を痛感する。しかし、不足している知識を吸収する普遍的能力は有していると思っている。これは、私の誇れることである。
 「エミール」は教育の書と言われるものの、その内容は多岐に渡っている。dog earを付した箇所を列挙して、私の考えを記したが、なかなか深い内容の書である事が、上巻を読んだだけで分かる。これから中巻、下巻といよいよ、人間が人間として社会との係りを含めて本質を問われる年代の教育が述べられる。これから読み進むのが楽しみである。

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2005/07/14 22:07

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