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2008/3
空気を読むというのはどういうことか。主に若者を中心として、今、他人との距離を微妙な位置で保つ新しい「友だち」感が広まって、従来までの概念が通用しにくいと説いている。
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誰からも傷つけられたくないし、傷つけたくもない。周囲から浮いてしまわないよう神経を張りつめ、その場の空気を読む。空気を読むというのはどういうことなのか・・・。友だちとの関係に悩むこの時代を調べ尽くした1冊です!
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昔と今の友人関係を日記やブログから解き明かしていきます。
「教室は たとえていえば 地雷原」
そんな痛烈な川柳と共に、若者の日常へと迫っています。
いじめ、リストカット、ひきこもりなど手厚くカバーしています。
部分部分は面白いけれど、全体としては印象が薄いのが残念。
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『現代の若者たちは、自己肯定感が脆弱なために、身近な人間からつねに承認を得ることなくして、不安定な自己を支えきれないと感じている。しかし、「優しい関係」の下では、周囲の反応をわずかでも読みまちがってしまうと、その関係自体が容易に破綻の危機にさらされる。その結果、他者からの承認を失って、自己肯定感の基盤も揺らいでしまう。だから彼らは、この「優しい関係」の維持に躍起とならざるをえない。きわめて高度で繊細な気くばりが求められるこのような場の圧力が、彼らの感じる人間関係のキツさの源泉となっている。』
『現在の若者たちにとっての純粋さとは、社会の不純さと向き合うことで対抗的に研ぎ澄まされていくような相対的なものではなく、むしろ身体のように生まれながらに与えられた絶対的なものである。』『可能性をいまから切り開いていくのではなく、すでに開かれていると感じられることによって、現実世界のリアリティは大幅に奪われてきた。たとえどんな選択肢を選んだとしても、それに代わる選択肢の存在がつねに意識され、「いま選んだものは本物ではないかもしれない」という意識がそこに付きまとう。豊かな社会は、人びとが享受しうる価値の総量の増大を必ずしも意味しない。選択肢の増加は、価値の細分化と相対化をもたらし、欲望を実現させることの魅力を削いできたのである。』
金言が多すぎて引用しきれない。
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とりあえず興味のあるところ
(リストカット少女の日記について)から
最初に読んでしまった。
ちゃんと続けて読んだら、また編集する。
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先ず、引用の部分を(1)最後にまとめる、(2)頁まで明記する、この二つを
実践してもらいたいです。
内容に関しては、
第一章で、「人間関係を意図的に希薄な状態に保とうとしている…」p48
第三章、「現代の若者たちは、互いに傷つくの危険を回避するために、人間関係を
儀礼的にあえて希薄な状態にたもっている」p125
と述べているのに、辻大介、三上俊治の知見をもとに、人間関係の濃密化を唱えている
ところが、どちらに礎をおいているのか疑問だった。
若者の境界が定かではないので、厳密に定義してほしかった。
(プロフ、モバゲーの下りから調度今の高3くらいまでかな?
でもそうしたら、ミクシーは原則的に無理じゃない??)
あと、「〜と変化している」と述べたいのならば、セオリーとして、変化する前も示すべきだ。
最後に本人も認めているが、社会的、文化的に構成された枠組みだけでなく、経済的な側面
からのアプローチも入れるべき。
と贅沢な望みを言いつつも、先行研究、質的調査、謝辞、すべておいてよく書けていた。
参考にしよう。
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友達、関係、いじめ、場の空気。
現代の友達関係をいじめ、リストカット、自殺という視点からメスを入れています。
友達同士の「やさしい関係」とは?
いじめっこといじめられっこの構図。
ボクが生きてきた学校での関係をまさしく描かれているような本である。
そして、ここから先は、現在読書中。
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読む人の思考によって、価値が変わってくるであろう一冊。
本人の考察があまり書かれていない所は気になるが、網羅されている情報量を考えれば買う価値はある。
自分は現代の人間関係を「空気を読む関係」と「共通関係」の二つで捉えている。
何れもその気になればすぐに壊せる、薄っぺらい関係である。
最近になって良く言われる個性化教育についても、極論を言ってしまえば「予測された個性への誘導」であり、完全な個性を受け入れるだけの能力が無い。
これらの前提で読んだ。
共感する部分は多々あった。
他にも高野や南条の例など、色々言いたい事はあるがネタバレになるから省略。
本は一つの思想を表す。人間関係については一冊の本で結論は出ないが、重要なヒントの一つにはなるだろう。
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近頃の(現代社会を生きる)若者の、“相手を傷つけず相手に同調する”ような対人関係様式を「優しい関係」と名づけて、それを基点にして若者のいじめ、集団自殺、自傷行為などを論述した本。社会学的アプローチだ。やっぱりこういう問題は社会学的に考えたほうがしっくりくる。
「優しい関係」によって日常の生活が虚構化 → 「現実の中の現実」を求めて日常を全否定 → 純粋な関係の希求、みたいな流れは分かりやすかった。
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いわゆる「便所飯」へのメンションもあります。
うちの大学の学生は、そんなひといるのかな。。
学食で1人で食べている人なんて普通にいるよね。
空気の読み合い、腹の探り合いは度が過ぎるとつらいね。
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相手を傷つけないように、自分が傷つかないように、細心の注意を払ってごく狭い範囲で取り結ぶ「優しい関係」。
この言葉をキーワードに現代の諸問題について論じた、まとまりのいい文章。
変なくせもなく、読みやすいと思う。
「生きづらさ」を回避するのではなく、受容して生きるべきというのには、共感はするが、言うは易しという気もする。
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学校における人間関係の研究者である土井隆義の本。
「優しい関係」という言葉が表す、昨今の生徒のヤマアラシのような人間関係について考察している。
「優しい関係」という指摘・語句使用は慧眼であり、生徒の人間関係について考えるには恰好の書。
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若者論。最近の若者はコミュニケーション能力が足りないとよく言われるけど、実はむしろコミュニケーションに気を使いすぎてて、まわりといかに波を立てずうまくやっていくかという「優しい関係」を保つことに気を使っているという。他者からの承認をものすごく重要視する傾向にあるようだ。
なんかわかるなー、って思った。
決定権を持つのは特定のリーダーではなく、その場の「空気」。
そんなばかなことあっていいのか!若者!
他者からの承認も、決定権も、神様のとこにいけば確固とした、正しいものがあるのに!!
あなたの若い日に創造主をおぼえよ。
若い人に神様のこともっと知ってもらいたいものだわ!!
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どうすれば身近な人間をすきになれるのか、友達、関係、いじめ、場の空気。現代の友達関係をいじめ、リストカット、自殺という視点からメスを入れています。友達同士の「やさしい関係」とは?いじめっこといじめられっこの構図。学校での関係をまさしく描かれているような本である。自分の友達関係を少し理解することができた。
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誰も傷つけたくない、誰にも傷つけられたくないという考えが本の中で言っている地獄だと思います。またこのような優しさが現代の若者たちの生きづらい環境を生じると思います。そのため人間関係で悩んでいる人も多く、仕事までやめるケースがずいぶん増えています。
わかものたちのコミュニケーション不足や自己肯定感を社会学から取り上げているところは素晴らしいことだと思います。