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けっこう分厚い1冊です。
「永遠の戦士 フォン・ベック」シリーズの2冊目。とかいっても、主人公は、1巻目のフォン・ベックではなくて、マンフレッド・フォン・ベックという、1巻目の主人公の子孫です。
で、主人公も違うのですが、物語の質も、なんか1巻目と全然違う感じなんですが……。
1巻目は、いきなりルシフェルが出てきて、かなりストレートなお話でした。でも、この2巻目は、かなりまどろっこしいです。
偽史をずっとかいているのですが、このあたりは、わたしは知識がないので読み取りきれいないと思います。だから、もしかすると、知識がある人は、ここにファンタジーを感じるのかもしれませんが……わたしにとっては、ずーーっと、ファンタジー的な要素がみえてこないのです。
もう、この厚い本のまん中ぐらいまで、普通の歴史小説みたいなかんじです。
だから、クロスターハイムが出てくるあたりまで、なんかお話が動き出す感じがしなくて……。おもしろくないわけではないのですが、まどろっこしくて、なにが言いたいのかわからないという……。
いやでも、「ストームブリンガー」から後のエルリック・サーガとかも、こんな感じだった気がします。
象徴を読み解くには、それ相応の知識と知性が必要ですねぇ。わたしには、明らかにそれが足りていない感じです。
でも、足りてないところを自分勝手に想像して、こねくりまわすのも、楽しいのですが。
うーん、難しい。
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解説にある通り、前半はファンタジーというよりピカレスクロマン。最初から幻想世界を期待して読み始めると、聖杯探索に乗り出す中盤までが長いです。「永遠の戦士」シリーズの中でも異色作。そして、ルニャール卿はやはり可愛らしい!
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Hの星々の都 [永遠の戦士フォン・ベック2] (ハヤカワ文庫 SF ム 1-34 永遠の戦士フォン・ベック 2)
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フォン・ベックシリーズの二巻。フランス革命でジャコバン党から逃げ出したフォン・ベックはクレタの女公爵に惚れ込み、聖杯探索に赴く。
前作もそうだが、作家の新たに目指すもの、新たに切り開いた境地と、読者が期待するものにずれがあった場合、評価が割れることは往々にしてある。
このシリーズは日本の読者に対しては特にそうなのであろう。30年戦争とかフランス革命とか西洋史の知識も必要だし。
とは言うものの、本書はオカルティズムの色が濃すぎることと、ヒロインたるリベッサが全然魅力的でなく、なんでフォン・ベックは恋は盲目とばかりに、彼女に盲従するのかさっぱり感情移入できない。