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著者は園芸界きっての博識。収集した貴重な資料とともに、江戸時代に花開いた園芸の華やかな世界を、花ごとに丁寧に描く。変わりアサガオや菊など、数寄者たちの執念はとどまるところを知らず、感心するやらあきれるやら。資料や花の写真も美麗で、ぜひ一読を勧める。
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農学部図書館のアルバイト学生の方に図書を推薦いただきました。テーマは「花の本」です。
☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BA85428859
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天皇から将軍、庶民までもが情熱を傾けた、植物と花。
江戸時代の園芸について、豊富な資料をもとに紹介する。
1 いけ花の流行 2 草花愛好ブームの魁
3 世界一の庭園都市江戸の植木屋 4 樹木の庭から花の庭へ
5 珍草奇木の流行 6 江戸の花見
7 外来植物も大歓迎 8 外国人が好んで持ち帰った日本の植物
江戸の園芸書並びに刷り物年表、コラム有り。カラー画像多数。
江戸時代は、天皇や将軍から大名、趣味人、そして庶民までもが
植物に情熱を傾けていた。植物の種類毎にその流行を紹介する。
著者は長年TV番組「趣味の園芸」に関わってる方で、
江戸時代の園芸資料蒐集&研究家です。
けっして難解ではなく分かり易い文章に、好感が持てました。
京での、天皇を中心とした「いけ花」立花は町人社会へ。
将軍家や大名の庭作りと樹木は、花に移り、旗本や陪臣へ。
庶民は鉢植えを愛好。もちろん植木屋の存在と努力も。
流行したのは、ツバキ、ボタン、シャクヤク、キク、ツツジ、
カエデとモミジ、サクラ、ウメ、ハナショウブ、カキツバタ、
ハナハス、フクジュソウ、サクラソウ、マツバラン、カラタチバナ。
草木奇品、斑入りの葉、アサガオ。
葉を楽しんだチョウセイラン等のランの種類。オモト。
これだけの数の植物がいかに愛でられていたかがわかります。
また、外来植物が入ってきた経緯と時期や、
外国人によって海外へ渡航した植物についても書かれています。
オープンガーデンや村おこし、花見や菊人形の始まりが、
現代のイベントに先駆けているようなところも、面白い。
当時の図譜や絵画等で色鮮やかな植物がわかるのと同時に、
実物の植物の写真が載っているのも、良かったです。
変わりアサガオ、なんかスゴい!