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素人の目からみると、欧米のコンバージョンは大規模で美しい。その中では、工場と駅などのコンバージョンが多いなと思う。
著者の一人の鳥海先生は、床需要が多く、また、コンバージョンはコストがかかるから、今は氷河期だという。
そうだろうか。まず、学校を初めとする公共建築物がどんどん余って、あるいは財源確保のために民間に払い下げられる、あるいは民間利用を求められるようになってくる。
一方で、ビジネスからすると、まじめなビジネスは、初期投資を小さくして早く資金回収をするのだから、今まである店舗などをできるだけちょっと改装して利用する可能性がでてくるのではないjか。
また、これはデベロッパーの人たちと意見が違うが、これまでのようにばんばん高層ビルをつくって、一体床が埋まるのか、むしろ既存の建物を利用して、用途変更などをして、うまくつかうという、ちまちました話が大事になってくるのではないか。
具体的な規制についてはまだ不勉強だが、社会実験とか、総合特区とか使って、一部実験的に手続を簡素化して、コンバージョンを仕掛けるという手もあると思う。
この本は、建築設計という観点からだが、ビジネスという観点からのコンバージョンの議論も勉強してみたい。
なお、蛇足だが、写真は一つ一つすばらしい。みているだけで楽しくなる。