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小学校から中学での不登校そして下宿暮らしの高校生活に
自ら選んで入学した作業療法士になるための大学を中退し
好きな自転車を販売するお店に就職するまでの高機能自閉症児と
その親や教師や地域との関係を母親が記録したドキュメントである
更に父親が社会や医学や法律における現状と専門用語を紐解き
経験から得た対応策や問題点を具体的に示してもいる
自閉症や知的障害や学習障害やアスペルガーや多動性などの細かい区分や
この時点における命名の問題点や未解明における問題点を明らかにしている
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子育ての未来を、疑似体験させていただきました。
およそ10年も前の方たちが、道を開いてくれたおかげで、私たちの世代の特別支援教育や、子育て療育の選択肢・周囲の理解は広がり、ずっとたやすいものになったのだな..と感謝の気持ちです。
それでも、今、子育て中の身には、いじめや不登校、進路、社会性の未熟さ...など、心配事は尽きません。
未来を疑似体験させていただくことで、心構えや対策も幅広く持てること、改めて感謝します。
また、今、私が所属し、お世話になっている「北海道クローバー会」の名前もあり、びっくりしました。
私も「わらって話せる...」になれるよう、今の親子関係を、丁寧に紡いでいきたいです。
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発達障害を持って生まれたお子さんが就職するまでの話。
最初、この小説を読んだ時にはかなりとんでもなく子育てに苦労するお子さんだなあ……と思いました(そういうお子さんに関わる現場にいた人間の率直な感想として)。
ただ、お母様がその方々にその都度、向かい合っていき、学校にでも教育委員会にでも突撃をかけたことが、とてもすごいバイタリティだと思います。
恐らくきっと、とても苦労されたことかと思います。
もしかしたら、お母様自身も今でいう、モンスターペアレントとして扱われてたんじゃないかと思うと、胸が痛いですが、そうやってやってくれた人がいないと、この世の中は変わっていかなかったんだ、とは思っていますので、こういう人たちがまず手をあげていただけたこと、とてもよかったと思います。
そして、お母様方の努力がお子さんが、自分から進んで仕事を見つけてくる、ということにつながったんだと思います。
うちに一匹いる同種の生き物は資格試験浪人でこれからどうしたらいいのか……? と頭を抱えていますが、なんとかなった子もいる。もちろんなんともならなくて、頭を抱えているご家族もたくさんいるのでしょうが……
それでも、一つの勇気と希望につながるのではないのかな、と思います。