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2008.7.16
親の再婚によって出会い、姉弟となった彩と克己。
弁護士であり、TVのワイドショーのコメンテーターもする彩、36歳。
7つ年下で、セレブも通う有名ジムのチーフ・インストラクターの克己。
図書館の「本の内容紹介」を読んで、てっきり克己の兄の結婚相手の彩が
不倫をしているのだとばかり思っていて、彩ってすごく酷い人で、その人を
想う克己って・・・?と少々引き気味だったので、違って、ほっとしました。
すごく嫌な親が住んでるのが静岡っていうのは、話の内容からいって、距離的に
丁度いいんでしょうけれど、なんだか嫌だなぁ・・・
でも、いますよねぇ、こういう親。
お薬の話は、ちょっと信じられません。
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義理の姉弟のそれぞれの心の闇と葛藤を描く物語。
題名にもなってるし、一応話の主軸なわけだからもっと義弟と姉との繋がりみたいなのが欲しかった。
恋愛小説ではないのはわかるんだけど、もう少し恋愛的な要素があった方が良かったかなと思う。周囲でおこる様々な出来事も、どんどん二人の話から少しずつ脱線していった印象。だったらテーマは義理の姉弟じゃなくても良かったのでは・・・?
内容は決して軽くないし、全体的に暗い。表紙の雰囲気は好き。
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弟の歪んだ精神構造に最後までなじめず、全く楽しめませんでした。ラストの姉の前向きな決意に免じて★二つ。これがなければ★一つ。
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スポーツインストラクターの克己と弁護士の彩は、血の繋がりのない義理の姉弟。成人した今、克己の彩に対する感情は、姉以上のものになっていた。そんな中、彩の不倫相手が彼女の職場で急死する。助けを求められた克己は、彼女を守るため遺体の処理をするのだが・・。
再婚同士の子供同士。姉と弟のほのかな恋心。よくありがちな話ですが、そこに愛人の急死というサスペンスが混じる。姉と弟の温度差や、トラウマ。小さなエッセンスがたくさん入っていて、普通のよくある「禁断の愛」とは少し違っていて面白い。でも・・ちょっと現実離れしすぎ感もあり。
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克己と彩は血の繋がりのない義理の姉弟。成人した今、克己の彩に対する感情は、姉以上のものになっていた。そんな中、彩の不倫相手が彼女の職場で急死する。助けを求められた克己は、彼女を守るため遺体の処理をするのだが……。克己の抑えられない破滅的な衝動、男性を受け入れられない彩の秘密。それぞれの心の闇を描く、衝撃の問題作
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最近はお洒落でスレンダーな作品が多い永井するみだが、本書はのっけから様子が違う。桐野夏生や篠田節子のように、どこか包帯を巻いたような薬品臭を感じさせる精神のアンバランスが心に奇妙な反響を与えてくる。タイトルやタイトルカバーからして、健康的な作品ではないだろうと想像できたものの、この作家までがこうした病んだ世界に入ってしまうのか、と少し「らしくなさ」に戸惑いを覚える。
姉と弟が交互に主役を果たす連作短篇小説である。最初に弟が両親と住む家に火をつけようとして灯油を撒いてゆくシーンで物語は幕を開ける。つまり最初において病んでいるのだ。
連れ後同士で再婚した二人の親。血のつながりのない姉と弟の間に流れる不思議な連帯感は、二人ともが、あまりに身勝手でエゴむき出しの親との生活の中で互いに孤独に苛まれていたのだ。一つの家族で「自分だけではない」との思いから、二人は奇妙な互助関係を築き上げる。
永井するみには女の成長を描いてゆく『グラデーション』という連作短編集があるが、本書も同じように、二人の成長の物語でもある。中学生の弟は十代後半となり、そして二十代前半を生きてゆく。姉は、弁護士となり、テレビのゲストコメンテイターの臨時仕事をも請け負い、一般にその美貌が知られている。
しかし二人の親たちの存在は自立した彼らにいつまでも影を落とし、包帯だらけみ見える印象はなかなか変わらない。そればかりではなく不幸なことに、姉の不倫相手男性が急死してしまい、弟に死体の処理を手伝ってもらう。
不倫相手の妻がサイコ的な色合いを帯びて関わってくるに至ると、さらに小説は暗さを増してゆき、陰影が濃くなる。ますます永井するみらしさは失せ、小池真理子のような官能サイコに向ってゆく。
ぼくはこの作家の表現力や文章力を買っており、だからこそ小説作りの巧さにもいつも賞賛を惜しまないのだが、何よりも、その小説の向くべき方向のストレートさ、全体を占める空気のやわらかさ、明るさ、光に満ちた印象などが好きなので、本書のような傷ついた子供たちが成長し青春のなかで苦しむ物語というのは、先に挙げた作家ばかりではなく、書き手が沢山いる現在(男性作家では、重松清、天童荒太など)、やはり永井するみのラインではないのではないかな、という違和感が終始つきまとってならなかった。
姉の視点では違和感があまりなかったのだが、特に義弟の側に病的なものを多く感じてしまい、そればかりが尖って見えて、作品のバランス、永井するみ的安定性のようなものを損なっているように思えてしまった。好みの問題なのかもしれないが、あまりこの手のエキセントリックな作品はこの作家には似合わないように思えてならない。
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血の繋がらない姉弟の、互いに寄せる感情や信頼の描写はとても丁寧で良かったんですが、ミステリーとしてはどうなんだろう…?「え、ここで終わるか?」ってところで終わられてしまったので、非常に消化不良な感じ。あの先、姉弟そろって破滅するのなら、きちんとそこまで描いて欲しかったような^^;
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克己と彩は血の繋がりのない義理の姉弟。成人した今、克己の彩に対する感情は、姉以上のものになっていた。そんな中、彩の不倫相手が彼女の職場で急死する。助けを求められた克己は、彼女を守るため遺体の処理をするのだが……。克己の抑えられない破滅的な衝動、男性を受け入れられない彩の秘密。それぞれの心の闇を描く、衝撃の問題作。
《ブックデータベース より》
《2009年10月26日 読了》
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最後のエピソードがなんだか唐突に感じてしまいました。
過去と現在が上手く繋がらなかったというか。
そのせいか、2人ともあまりにもわがままな気がしてしまったのでした。
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図書館で目についたので、借りて読みました。
文章は難しい言葉などは、使われておらずすんなり軽い感じで読めました。
ストーリーは心の闇を抱える血のつながりのない姉と弟が
お互いを激しく思い合うあまりに罪を犯してしまう。
んだけども、最後が曖昧な終わり方。
淡々としたストーリーで、急に終わった。そんな感じです。
二人の末路までちゃんと描いて欲しかったな。
一瞬、あれ、続編あるのかなぁ?って思いました。
恋愛小説嫌いな私は、ミステリー部分もあってけっこう楽しめました。
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【あらすじ】
克己と彩は血の繋がりのない義理の姉弟。成人した今、克己の彩に対する感情は、姉以上のものになっていた。そんな中、彩の不倫相手が彼女の職場で急死する。助けを求められた克己は、彼女を守るため遺体の処理をするのだが……。克己の抑えられない破滅的な衝動、男性を受け入れられない彩の秘密。それぞれの心の闇を描く、衝撃の問題作。
【感想】
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両親の再婚によって姉弟となった二人。姉は弟を可愛がり庇護し、弟は姉を慕っていた。けれど実際にはその関係は微妙に違う意味を持ち始めていた。姉の不倫相手が職場で死んでしまう。自分の立場を守ろうとした姉の取った手段は弟を追い詰めていく。お互いにお互いを必要としていたことは分かる。その理由も分かる。なのになんだか胸の奥の方がじゃりじゃりと不快な音を立てているのはなんでだろ。姉に感情移入できず不倫相手の妻にシンファサイズしちゃうこともこちらの立ち位置を不安定にする原因かも。
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江戸時代の時代考証がすばらしい。
60種の引用・参考文献をもとに書かれただけに
当時の武士、僧侶、医者、庶民の生活、性生活が
事実に基づき書かれている。
現代と比べると江戸時代はよかったとか、昔は窮屈で大変だったろうなとか思うが昔も今も人の心は変わっていない。
江戸時代の小説を読む時のいい参考になった・
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出てくる登場人物がみんな利己的な人間ばっかりなので
正直気分が悪い。
姉と弟としての関係として微妙ではあるけれど、その微妙さが
やがてとんでもない方向に転がっていくというお話。
それにしても「義弟」というタイトルのほかになにか思い浮かばなかったの
だろうか。
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スポーツインストラクターの克己は、血の繋がりのない義理の姉・彩に姉以上の感情を抱いていた。そんな中、彩の不倫相手が彼女の職場で急死する。助けを求められた克己は、彼女を守るため遺体の処理をするのだが…。
最初から引き合う二人。姉ほど勉強ができない克己。家に放火をする計画。直前に彩が東京からやってきた。追い詰められた弟とバイクにのる
交通事故で右足がビッコ。克己は大丈夫。
東京から来た理由はボーイフレンドに強姦。家にいれたら成り行きでSEXになったが体が反応しない。大人しいはずのBFがきれる。
それ以来、SEXができない。
心臓病の男を知りあう彩。ひかれる。一緒にホテルに入るが勃起しない
添い寝をしているだけ。
弁護士事務所であう。持病が発生。119に電話せず。薬がきかない。
克己に相談。兜町に遺棄。
飲んだ薬が栄養剤。妻が疑われる。妻は浮気をしているのにきがついていた。添い寝をしているだけだと聞かされる、切れる。殴られる彩。
遺棄したことがばれる。克己は廃校でガラスを割り、もやもやを発散
彩の体を求めてしまう。
克己が逮捕。弁護士の姉と全てを告白。
克己は交通事故で母が死んだのは自分のせい。
彩は父(大学教授)が肺癌で入院しているのに次の男と付き合いだした美人の母を嫌う。手に職をつけようと猛勉強のすえ弁護士になる