投稿元:
レビューを見る
◆絹婚式(石田衣良)◆“旅人”を待ちながら(宮部みゆき)◆黒豆(諸田玲子)◆匂い梅(泡坂妻夫)◆笑わないロボット(中場利一)◆涙腺転換(山田詠美)◆秋の歌(蓮見圭一)◆みんな半分ずつ(唯川恵)◆雪の降る夜は(桐生典子)◆黄色い冬(藤田宜永)◆図書室のにおい(関口尚)◆ぶんぶんぶん(大沢在昌)◆弁明(恩田陸)◆五月雨(桜庭一樹)◆初鰹(柴田哲孝)◆その日まで(新津きよみ)◆蝸牛の角(森見登美彦)◆渦の底で(堀晃)◆蝉とタイムカプセル(飯野文彦)◆唇に愛を(高橋克彦)◆私のたから(高橋克彦)
投稿元:
レビューを見る
森見登美彦 『蝸牛の角』
いつにも増して、偶然・関係・無関係が入り乱れ、
小難しさに拍車がかかった作品。でもそれに
拒絶反応を示さずにいられるのは、登場人物の
単純さやおかしさが際立っているからかも
しれない。
その不可解さに挑むかのごとく、私が何度も
再読している短篇です。
投稿元:
レビューを見る
森見さんの「蝸牛の角」が入っていたので、読みました。
モリミーファンなので蝸牛の角はすき。でも他の作家さんのはいまいちです。短編はすきやけど、全部短すぎる。
その上、テーマが不倫や屈折した愛情が多かった気がするし、あまり合わなかった。
それと宮部みゆきさんが、笑けるくらい感じの違うファンタジー短編を書いていて衝撃。
宮部さんは長編がよいです。
投稿元:
レビューを見る
人気小説家の短篇を集めた本。
それぞれに味のある、短篇らしい短篇が集まっている。
電車内でのひまつぶしに最適。
投稿元:
レビューを見る
石田衣良「絹婚式」/宮部みゆき「旅人を待ちながら」/諸田玲子「黒豆」/泡坂妻夫「匂い梅」/中場利一「笑わないロボット」/山田詠美「涙腺転換」/蓮見圭一「秋の歌」/唯川恵「みんな半分ずつ」/桐生典子「雪の降る夜は」/藤田宜永「黄色い冬」/関口尚「図書室のにおい」/大沢在昌「ぶんぶんぶん」/恩田陸「弁明」/桜庭一樹「五月雨」/柴田哲孝「初鰹」/新津きよみ「その日まで」/森見登美彦「蝸牛の角」/堀晃「渦の底で」/飯野文彦「蝉とタイムカプセル」/小路幸也「唇に愛を」/高橋克彦「私のたから」(2008.12)
投稿元:
レビューを見る
私のオススメは
「笑わないロボット」中場利一
「涙腺転換」 山田詠美
「雪の降る夜は」 桐生典子
「初鰹」 柴田哲孝
「その日まで」 新津きよみ
「唇に愛を」 小路幸也
の6作品。以下はそれぞれのコメント。
「絹婚式」 石田衣良 ☆☆☆☆
「でも、こんなに簡単なことだったんだ……こんなことに十二年もかかるなんて……おれはいったいなにをしてたんだ」
セックスレス夫婦。二人は新婚のように若々しく瑞々しく、そして何より純粋。
「“旅人”を待ちながら」 宮部みゆき ☆☆
「ダメだと言われると、逆に触りたくなるものですよ、普通はね。フツーは」
劣等性の魔導師ココロが扉で旅人を待つ。起伏があまりない。
「黒豆」 諸(もろ)田(た)玲子 ☆☆☆
「不倫の恋を清算した先輩が、恋をしていたとき一番こたえたのは、旅行に行ってアイロンのかかった下着を見たことだと言っていた」
正月の事件。盛り上がりに欠けるが、タイトルはいい。
「匂い梅」 泡坂妻夫(つまお) ☆☆
「くれぐれも長生きしてください。そうすればいつかどこかで、逢える日が待っているでしょうから。」
上絵師の現状。昔の恋。ちょっと新鮮である。
「笑わないロボット」 中場利一 ★★★★★
「人が死んだ時にみんな哀しい顔をしているが、十人中八人は哀しい顔を人に見せたいためだ。」
不良和尚といじめられっこヨウイチ。奥さんのカヨ。キャラクターが秀逸。
「涙腺転換」 山田詠美 ★★★★★
「男子たるもの、その意志を貫こうとすると女に近付いてしまうのか。ああ、無情。」
涙が尿意に繋がってしまう、マザコン男。よくまとまっている。
「秋の歌」 蓮見圭一 ☆☆☆
「神谷は立ち上がって彼女に手を振り、あの子のことがたまらなく好きだと思った。」
自分は変わったのか?母親の死にゆく姿、元恋人やその娘の姿に問いかける。
「みんな半分ずつ」 唯川恵 ☆☆☆☆
「「はい、半分ずつ」それは、愛してると同義語だったはずである。」
唯川さんらしい。最後の展開が見えてしまった。「対等」とは何だろう。みんな半分ずつする男女。
「雪の降る夜は」 桐生典子 ★★★★★
「堀田さんの手って、大きくて温かいですね」
「史絵さんの手は、思ったよりずっと華奢だ。こんな細くて小さな手で、いろんな我慢をして、看護師さんの仕事も頑張っていたわけだ……」
自殺しようとしている若い女と、それを止める中年男のはかない恋。全然いやらしさは感じない。むしろ純愛。
「黄色い冬」 藤田宜(よし)永(なが) ☆☆☆☆
「同世代の女の子には臆する僕なのに、気づいたらブレーキを踏む代わりにアクセルを踏んでいた。」
黄色が勝負服の女(専務の妻)と不倫を続ける主人公。黄色の花が結ぶ、新しい恋愛。
「図書室のにおい」 関口尚(ひさし) ☆☆☆☆.5
「彼女が選んだ本たちは、どれもみんなすばらしか���た。」
片想いから目覚める読書のススメ。甘酸っぱい青春。男の子が可愛い。
「ぶんぶんぶん」 大沢在昌
「弁明」 恩田陸
「五月雨」 桜庭一樹 ☆☆☆☆
「か、家庭をつくったりだ。」
雨と薔薇、銀色の髪に薔薇の赤。山の上ホテルで繰り広げられる、色彩豊かなミステリー。
「初鰹」 柴田哲孝 ★★★★★
「今日は、和歌山の鰹が入りましたとね。」
和歌山のカツオってなに??うまいの? 夫婦の艶やかなシーンもあり、大人の作品。
「その日まで」 新津きよみ ★★★★★
「死んでてくれたらいいのに。」
女同士の薄っぺらい友情がお金でつながれている。生々しい。果たして秀美は時効を迎えられるのだろうか?
「蝸牛の角」 森見登美彦 ☆☆☆
「阿呆が三人寄っても阿呆である。」
アホの神がアホなみんなに下した結末とは。森見さんの文章に馴染むことができず、残念。
「渦の底で」 堀晃 ☆☆☆☆
「岩の中に閉じ込められるイメージは不気味だ。」
SFが苦手・・・。スターウォーズはスキなのに。
「蝉とタイムカプセル」 飯野文彦 ☆☆☆☆
「やめろおおおおおおおおおおおお――。」
強烈。同窓会でタイムカプセルを開けるという日常から、非日常に引き込まれていく。
「唇に愛を」 小路幸也 ★★★★★
「みんなで一緒に演れる。ただそれだけで良かった。」
だまされた!吹奏楽をやってる人は共感してくれるはず。ハッピーエンドの物語の先には。
「私のたから」 高橋克彦 ☆☆☆☆
「日本製でなくアメリカのジーンズだったとしたら今は三十万円前後すると思います。」
宝物は何だろう?その答えに行き着いた先にある衝撃の結末。
投稿元:
レビューを見る
「絹婚式」石田衣良
「“旅人”を待ちながら」宮部みゆき ブレイブストーリー?
「黒豆」諸田玲子
「匂い梅」泡坂妻夫
「笑わないロボット」中場利一 ◎
「涙腺転換」山田詠美
「秋の歌」蓮見圭一
「みんな半分ずつ」唯川恵
「雪の降る夜は」桐生典子 ◎
「黄色い冬」藤田宜永
「図書室のにおい」関口尚
「ぶんぶんぶん」大沢在昌 ○
「弁明」恩田陸 中庭の出来事
「五月雨」桜庭一樹 ○
「初鰹」柴田哲考 ◎
「その日まで」新津きよみ
「蝸牛の角」森見登美彦 ○
「渦の底で」堀晃
「蝉とタイムカプセル」飯野文彦
「唇に愛を」小路幸也
「私のたから」高橋克彦
投稿元:
レビューを見る
【所持有無】×
【読了日】081207
【キーワード】柴田哲孝 森見登美彦 小路幸也
【所感】執筆陣の豪華さに期待したが、意外とおもしろくなかった。
【備考】
投稿元:
レビューを見る
ジャンルを問わないのでミステリーあり、ブラックあり、ファンタジー??あり。
結末が良くわからないのもあり(笑)
アンソロジーは普段読んだ事の無い作家さんの本が読めるので好きです。
好きな文体だと他の小説も読んでみたくなります。
投稿元:
レビューを見る
3月21日読了。名だたる21人の作家たちが2007年に発表した短編作品を21編収録。こういうアンソロジーものは好きだが、わざわざ一番面白くない作品を選んだんじゃないかと思うくらい、面白くない。2、3編はちょっといいやつもあるが・・・。どんな小説家も、打率10割とはいかないものなのか、あるいは発表媒体に応じて力の入れ加減を調整しているのか?
投稿元:
レビューを見る
21人の人気作家たちによる短編アンソロジー
どれも読みごたえたっぷり。
他のアンソロジーで読んだことあるものも、チラホラ
1編が2~30分で読めるので手軽かな。
中で一番よかったのが「笑わないロボット」
これはオススメ!
投稿元:
レビューを見る
絹婚式 石田 衣良/著
“旅人”を待ちながら 宮部 みゆき/著
黒豆 諸田 玲子/著
匂い梅 泡坂 妻夫/著
笑わないロボット 中場 利一/著
涙腺転換 山田 詠美/著
秋の歌 蓮見 圭一/著
みんな半分ずつ 唯川 恵/著
雪の降る夜は 桐生 典子/著
黄色い冬 藤田 宜永/著
図書室のにおい 関口 尚/著
ぶんぶんぶん 大沢 在昌/著
弁明 恩田 陸/著
五月雨 桜庭 一樹/著 ★★★★
初鰹 柴田 哲孝/著
その日まで 新津 きよみ/著
蝸牛の角 森見 登美彦/著
渦の底で 堀 晃/著
蟬とタイムカプセル 飯野 文彦/著
唇に愛を 小路 幸也/著
私のたから 高橋 克彦/著
投稿元:
レビューを見る
短編はさらっと読めちゃう分読み終わった感も短い…昨日借りて今日返す、を繰り返してると作者もあんまり頭に入らない>< 気になった作者のほかの著書を時間あるときに読みたいですね!時間ほしいですね!!
投稿元:
レビューを見る
アンソロジーって初めて読んだような気がします。
さらっと読めていいですね!
これは森見登美彦の作品が入っているということで借りてきてみたのですが、蓋を開けてみたら『四畳半王国見聞録』ですでに読んだことのある作品だったので落胆。
それでも折角借りてみたんだから…と思って全部を読んだのですが、どれも面白い良い作品ばかりでどんどん読んでしまいました。
もともと知っていた作家さんはとっても少なくて、石田衣良(作品はひとつも読んだことありません…)、宮部みゆき(『ブレイブ・ストーリー』と『ICO』だけ読みました)、恩田陸(『夜のピクニック』大好きです)、森見登美彦(単行本化されているものは全部読みました!)、山田詠美(『風葬の教室』…かな?)しかいませんでした。
ほとんどが知らない作家さんだったけど、様々な色があってとても楽しめました。
これがアンソロジーの良いところなんだろうなぁ。
面白かったのは、
笑わないロボット/中場利一、雪の降る夜は/桐生典子、図書館のにおい/関口尚
宮部みゆきの「“旅人”を待ちながら」は大好きな『ブレイブ・ストーリー』絡みでわくわくしました。
とっても読みごたえのある1冊だったなぁ。
投稿元:
レビューを見る
2009年版は既読だったので、もう1年遡った
最初の「絹婚式(石田衣良)」は夫婦生活がないけど最後はうまくいくという(われながらやる気がない下手な解説だなあ)おもしろくない話。
期待の「“旅人”を待ちながら(宮部みゆき)」は鈍い感じのお伽話。続く「黒豆(諸田玲子)」は不倫のヒロインがどうなるのかと思ったら、呆気ない幕切れ。「匂い梅(泡坂妻夫)」ほいい作品だろうが好みじゃない。ユーモラスな「笑わないロボット(中場利一)」も平凡なオチにがっかり。ファンキーな「涙腺転換(山田詠美)」もサッパリおもしろくない。ここまで朝の通勤時間。
飲み会、最終電車の後「秋の歌(蓮見圭一)」。思い出をきれいに綴るが、好みじゃない。ミステリータッチの「みんな半分ずつ(唯川恵)」もオチがイマイチ。あしながおじさんみたいなきれいなお伽話「雪の降る夜は(桐生典子)」はいい感じだ。
モテる男が主人公だとのれないから「黄色い冬(藤田宜永)」は好きではない。淡い恋の「図書室のにおい(関口尚)」も好きではない。テンポごとてもよいし、オチもスッキリの「ぶんぶんぶん(大沢在昌)」は気に入った。
期待の「弁明(恩田陸)」は読ませる文章はさすがの筆力なんだが、お話はおもしろくないなぁ。オカルトの「五月雨(桜庭一樹)」はサッパリおもしろくない。
こんなお話は初めての感覚だと思う新選な「初鰹(柴田哲孝)」はとても気に入った。料理のうんちくが多少ダラダラするが、気に入った。
エンディングが決まる「その日まで(新津きよみ)」は軽いタッチで読みやすい。冒頭が読みにくい「蝸牛の角(森見登美彦)」はパス。
大期待の「渦の底で(堀晃)」は懐かしい『トリニティ』が登場。これだけで満足だ。自身の思い出も含め、本作品が最高だ。うれしい。
オカルトの「蝉とタイムカプセル(飯野文彦)」はサッパリおもしろくない。「唇に愛を(小路幸也)」もパス。出だしは良いが、最後は奇妙な物語で終わる「私のたから(高橋克彦)」は期待ハズレ。
でも、堀作品が読めたし、柴田哲孝という新しい作家さんを発見できて良かった。