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紙の本
むかし陸軍、いま国土交通省、そして天皇制の行方
2008/08/11 22:21
8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:GTO - この投稿者のレビュー一覧を見る
以前、「日本の社会をどうするか考えると、どうしても天皇制をどうするかにぶつかる。」と書いたことがあるが、この本に登場するほとんどの人物が、天皇制に言及していて、その考えに間違いがなかったと意を強くした。
副題にある10人の巨星とは、
江藤 淳 (故人)
会田雄次 (故人)
吉本隆明
秦 郁彦
高坂正堯 (故人)
所 功
山折哲雄
梅原 猛
鶴見俊輔
阿川弘之
で、1990年前後に行われた対談をまとめたものである。何人かは鬼籍に入っており、貴重な対談集である。
さて、天皇制であるが、長い歴史をもつがゆえにあまりに多くのものと複雑に絡み合い、一夕一朝で解決はもとより、議論が尽くせるものではない。
天皇個人(一家)の問題から、一般国民にとっての天皇制意味、天皇制を利用しようとする者たちが紡ぎ出す光と陰など考え出せばきりがない問題ばかりである。といって、いま日本が天皇制に代わる精神文化的なアイデンティティをもっているかと考えると、単なる廃止論者の浅慮には賛成できない。新たなる日本人のアイデンティティはいまだ見えてきていないのである。
しかし、日本に何らかのブレイクスルーが必要なことは確かである。猪瀬の言葉にある「むかし陸軍、いま国土交通省」の状況がいまも日本を覆っていて、このまま彼らが自分たちに有利な推計を基に意味のない無駄遣いが続けられていけば、再び国家は破綻する。また、責任者不明のままに。
はたして、それに対する処方箋はあるのか、猪瀬が東京都副知事として何をなすかを見守っていきたい。
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