投稿元:
レビューを見る
本編とは別の短編集です。
どの話も読みやすいです。
<紫苑の乙女>
インシェンを誘惑する美女、雪香。あからさまに凜花を挑発するなぁと思ってたら、理由がありました。
美女の迫られたインシェンを見てもあんまり嫉妬っぽい様子を見せない凜花に、インシェンが「わたしと雪香が寝台にいるのを見ても、平気だったと?」とか「わたしなら、恋人が違う男に組み敷かれていたら、相手の男を殺すだろうな」と、ちょっと凜花の様子に不満そうなことをいうインシェンがかわいいです(^.^)
<迷子の蛇と翡翠の涙>
白翼山の前の住人である仙人と井戸に住む童子、アオくんのお話です。
仙人にほっておかれたと、暴れるアオくんに、「そんなに好きなら、追いかけていけばいいじゃない」と言った凜花に、納得顔のインシェンとシロ。
そうですよね。凜花はインシェンが好きで、山を登ってきましたよねー。
<天馬の憂うつ>
凜花が好きなシロが、発作的に家出したら、事件?に巻き込まれるって話です。
シロがクロになって、女の人に飼われてしまってます。
やっぱり、シロはやさしいと思う1話でした。
<木漏れ日に目覚める恋>
凜花の勘違いで、妖孤にとりつかれてしまい、インシェンやシロに迫ってしまうというお話です。本編では絶対に見られない、凜花のお色気たっぷりの姿に、インシェンとシロが慌てる姿が面白かったです。
それにしても、娥瑛ではないですけど、朝起きたら、半裸の凜花が隣にいたのに、病気かもと脈を測ったりするインシェンって、どうなんでしょ。慌てるとかドキドキするインシェンも見たかったかも。
<水玉環秘話>
インシェンの父である東海龍王と母である人間の娘、香蘭の出会いのお話です。
初めて、インシェンの母が出てきました。
お母さん、没落貴族のお姫さんだったんですね。
香蘭に惹かれる東海龍王ですが、一旦は、香蘭の気持ちを優先して、別れます。
やっぱり、親子だからか、インシェンと同じですね。
香蘭が東海龍王と一緒に行く決意を見せると、派手な登場で婚約者から奪います。いきなり龍が出てきたら、そりゃ、あの性格の悪い婚約者もびっくりしたでしょうねー(^^ゞ
この2年後、氾林でインシェンが生まれ、水玉環は凜花のもとに。
本編に続くんですね。
これで、「桃源の薬」シリーズは、終わりです。
なかなか、面白いシリーズでした。