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1928年のプロレタリアート文学は現代社会にもかなり通用する部分がある。歴史は繰り返されるというが日本はこのあと、どうなってしまうのだろうか。同じ歴史を繰り返すなら戦争だが、外部要因としてはそうならないだろう。ただ、現代においてはロシアや北朝鮮に憧れる人はもういない。
「帝国軍艦なんて、大きなこと言ったって大金持ちの手先でねえか、国民の味方?おかしいや、クソ食らえだ!」
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『蟹工船』は方言を多彩に使用していて、少し難しかったけど、リアルさが伝わってきた。個人的に党生活者のほうが、主人公になったような感覚になれ、面白かった。
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ワーキングプアの問題を語るときに必ず出るほど誰もが知ってる有名な本だからってことで読んだんですが。読むのなかなか大変だった><
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「本好きなら読んどかなきゃ」本に入る本ですが、実は借り物。
字がでっかくてびっくり。
流行りにはちょっと乗り遅れたかな?
ただ、内容は流行り廃りでは語れないものなのでしょう。
「蟹工船」
悪夢のようであり、夢物語のようであり。
正直、実感がわかない。
これを新装版解説曰く「自らの物語り」として読む現実が怖いと思う。
自分を重ね、希望を見るのだろうか。
ただ、私には共産主義が「答え」だとはどうしても思えない。
性善説では生きられない。
でも、最低限のライン、セーフティネットは絶対に必要なんだと思った。
「党生活者」
あるイミ、「蟹工船」よりもリアルに胸に迫った。
前編のみ、未完であることを含めて。
人間は虐げ痛めつけることでは服従させられない、のだろう。
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労働者搾取を主張するプロレタリア文学。蟹工船の中では、船長よりも企業から派遣された監督官の立場が強く、信じがたい状況で労働者が虐げられていく。罰則を受けて殺されるのがざらな世界。でも、その監督官もあっさり企業から切られたりする惨たらしさがすごい。この作品のブームを思い出すと、現代でも共感されるって……と悩む。
同時収録の「党生活者」では、共産党支持者がいかに逃げ回っていたか、大変さが伝わります。スパイ小説みたいなある意味のかっこよさとかスリリングさはなく、怪しい奴と思われないように大家さんに媚売ったりとか、すれ違い様にしか会話できないとか、日常生活の細かな隠匿の姿を書いている感じ。
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恥ずかしながら今まで読んだことが無かったのだけど映画(新しい方)は見たことがあったのでなんとなく内容は分かってたし想像しやすかった
ただ映画ではちゃんと主人公がいてキャラもつくられてたのに対しこの小説はあくまで集団の塊を軸においていて主観的な視点では書かれてないっていうのを読んでなるほどなと。ちなみにあの映画はあまり好きじゃないです
党生活者も含めほんとに日本でこんなことが行われていたのかと思うとぞっとする。そして一番最後の解説読んでまだまだ知らないことが多すぎるんだなと反省。格差が進んでるっていうことを初めて実感した気がする、濃い内容でした
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「党生活者」が非常に良かった。左翼運動ならびに生活の支援をしてくれる女性の扱いのひどさ、男尊女子がのこる昔の封建制ゆえの、に目をつぶるとして。「蟹工船」はどうってことなく、つまらない。
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10月27日読了。iPhoneの青空文庫リーダーアプリにて。原点に返る意味で3回目の読んでみたが、蟹工船の中での抑圧・厳しい労働から反乱までを描く小説だが、北海道の開拓事業や鉱山での同じく厳しい搾取の実態や日露戦争勝利後の好景気・ロシアに対する蔑視などの時事ネタ・広がりを取り込んでおり、蟹工船の乗員間の人間ドラマに閉じていないところがこの小説・作者の人気の秘密、なのかもしれない。立ち上がる労働者→改善する環境→そしてユートピアへ、とストレートに願望を描くのではなく、革命の挫折をクライマックスにもってくるあたりもなかなか構成が巧みと思う。名もなき登場人物たちに乾杯。
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プロレタリア文学というものをはじめて読みました。
思っていたほど難解ではなく、読みきることができました。
ただ、やはり言い回しが独特だし、あまり使われない単語も多く出てきたので、それが少し苦労しました。
でも、まあ、それなりに楽しむことはできたので、よかったと思います。
結末はあまり暗くなかったので、後味は悪く無かったです。
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労働者の劣悪な環境を嘆くような作品。被害者意識が強くて、あまり好きではない。「党首生活者」は当時の共産党員の生活・想いが伝わり、面白かった。
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蟹は暫く食えないと思えるぐらい悲惨な労働者の現場が描かれていた。
プロレタリアートはいつの時代にもいると思うがそれを変えようとゆう魂の叫びみたいなものは薄れてきているのかもしれない。
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思っていた以上に面白かった。赤いからどうこうではなく、物語的な面白さが本作、特に党生活者にはあった。この時代、というか古典文学によくある個人の心情の深い考察ではなく、それこそドラマのようなストーリーを主眼としている。
蟹工船は‥‥とにかく臭かった。文字から臭いが飛んで来ているかのよう。そして解説にあった個人の消滅というワードのとうり、あまりにも個人の特徴が没却していたのがわかる。それが党生活者では改善され、共産党闘争の中にも恋愛を含みつつ、個人の問題を集団への回帰を両立させていた。解説ではこの点について自己犠牲ととらえ、マイナス材料としていたが、むしろ私はそれこそ集団への敬意ではないのかと思う。
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今なんかリバイバルしてるらしーね?
現代社会はまさに蟹工船の中!…とはいえないけど、
何となく似てるような。
登場人物をみていると、なかなか現実とかぶるよね
変えたいけどそう思うだけの人
ぬるま湯につかって思考停止してる人
変えちゃう人
結局だれかが変えないと何も変わらない
「いつかどーにかなる」は
だれかがどーにかしないと、ならないのだ!
この人の本の終わり方は、いつも私を焦らせる。
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プロレタリア文学の代表的作品。多少ご都合主義的なところや、現在だと理解しづらい点もあるが、苦悩の果てに希望を見出す点、団結して搾取に対して反旗を翻す点が今から見ても興味深い。
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2013/08/21読了。札幌に行ったときに、なにか北海道らしいものをと思って購入。そのとき読んでいた『この胸に深々と突き刺さる矢を抜け』の影響もあり。
『蟹工船』『党生活者』の2編収録。
『蟹工船』は、最近若者によく読まれているということで興味をもっていましたが、恥ずかしながら歴史に疎いもので、巻末の解説を読んでからやっと、この小説が書かれた背景を知り、なぜ最近また注目されているのか腹落ちしました。近現代史はもっとちゃんと知っておかないとな…。
『蟹工船』の映画も見てみよう。