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古典的名著。活発で気高くも愛への熱情が抑えきれぬアンナとヴロンスキーとの情事の変遷、そして夫の貴族としての面子と誇りを持った仕打ち、一方でキティに振られ傷心のリョーヴィンの立ち振る舞い。文豪トルストイの壮大な時代背景と機微ある人物描写がある一方、大衆向けメロドラマの趣で面白い。
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19世紀後半のロシア。ひとつの不倫から始まるドラマを軸に、貴族社会の多様な人間模様を描く恋愛小説の名作。
「幸せな家族はどれもみな同じようにみえるが、不幸な家族にはそれぞれの不幸の形がある」
有名な書き出しから始まる第1部は、不倫から始まり不倫に終わる。『出会ってしまった!』という感じ。美しいロシアの情景と細やかな心理描写が読みやすく、冒頭から興味を引く展開が連続して続いていくので、面白くない部分がないというか、ダレることなく一気に読めた。主役となるアンナ&ヴロンスキーだけでなく、青年貴族リョーヴィンと、彼に関わる令嬢キティの物語もそれぞれ独自に進み、人間関係のバランスが絶妙に設定されていて興味が尽きない。個人的にはやや内向的で真面目なリョーヴィンくんに共感してしまった。
第2部では、行くところまで行くふたり、農業に専念するリョーヴィン、手本となる人物に出会うキティ、というところまで描かれる。手に汗握る競馬レースのシーンは迫力があって面白かった。登場人物たちがこれからどうなっていくのか、続きが本当に楽しみだ。
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23.2.9〜11
Bunkamuraがクローズする前に、友達となんか観たいねっていう話になって、舞台『アンナ・カレーニナ』のチケットを取った。舞台ではどういうふうに脚色しているのか、が気になるから、読んでみることにした。
長いから1ヶ月後の観劇までに4巻で読み終えられるか分からなくて焦ったけど、まず冒頭の文章で食らって、そのまま無我夢中で読み進められた。
もうパンチラインの連続というか、人間の心理への洞察力が凄まじいなと思った。手元にあるペンで線引きをして、ふせんをペタペタと貼りながら読んだ。長いからっていうのもあるけど、それぞれの文章を読んだときに感じた自分のなかの何かをなんらかの形で残しておきたいな、と思わされたから。