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疾走感が半端ない。他の作者が何巻もかけて書きそうな流れを一冊に詰め込んでいる。一冊でこれだけ満足感があるラノベを初めて読んだ。
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厨二病どんとこい!
世間一般のライトノベルを茶化しながらアツイ青春している良作。
邪気眼が死ぬほど痛々しい。が、
最後にそれを全肯定してカタルシスもばっちり。
クライマックスのシーンはちょっと目頭が熱くなった。
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田中ロミオさんのオリジナル小説。厨二病をこじらせたキャラクターたちばかりでてきて、正直耳(目?)が痛い。
ヒロインの良子は厨二病というよりはむしろ邪気眼をこじらせており、意味不明な言動で、一度は脱邪気眼を成功した主人公を振り回したり、クラスのDQNとモメたりします。しかし何を言われようとのれんに腕押し、自分の“設定”をずっと通してきた彼女ですが、そんな彼女だって主人公と同じ人間。心は自動的に、外界からの刺激に対し当然の反応を見せるのです……。
田中ロミオさんは本当に細かな心の機微を精緻に描くなあとしみじみ思いましたとさ(信者発言)。
イラストはmebaeさん。自分はこの作品で初めてmebaeさんのことを知り、ファンになりました。とても素敵な絵を描く方です。
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最初の五ページは我慢です。次に、そこから物語の三分の二は助走です。そして、最後の三分の一は疾走感とともにページを捲り終えることでしょう。
鳳凰院凶真とか戒名みたいな名前に名状しがたい愛着と嫌悪を持っている人におすすめです。
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これは学園ラブコメ。
最初は異世界ファンタジーに突入するのかと完全にだまされてた。
厨二病と正面から向き合うお話かな。
飽きることなく、最後まで走りぬけるように一気に読ませてくれた。
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こんなワクワクして読めたのは、「69」や「リンダリンダラバーソール」ぶりだ!序盤から終盤まで飽きさせることのない人を惹きつける多分に笑い(パロディ)を含んだ文章には悔しい思いになった。
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ロミオ作品初体験。
学生のイタい話というとガガガならほうかごのロケッティアを以前に読んでいる。
これも同様に主人公が脱・戦士した設定であったが、主人公のクラス内での位置がかなり序盤で移動する点が違う。あと物語の着地点として解決すべきものが少し違うかな。
夜の学校での不思議少女との出会いからファンタジーに突入することはなく、いたって普通の学校生活が続く。
その長い中盤戦であり、紛れもない現実的な場面たちにぶつかり続けることによる盛り上がりが最後に待っていた。
こういう精神面での未熟さ(というと語弊がある)や自分から外側の世界との折り合いのつけれなさに対して少年少女がどう向き合っていくのかを描かれた良作だった。
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普通だったら絶対手に取らない表紙だけど、何かの書評で非常に高い評価だったので読んでみた。
オタクの妄想さえ許容できれば、ストーリーは意外としっかりしているので楽しめると思います。
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僕は厨二という概念にあまり馴染みのない学生時代を送ってきたのです。(或いはそれらしい行為を未だに痛いと認識していない)そのせいもあってか、この作品に出てくる厨二の魅力に取り憑かれた奴等が少し羨ましく思えてしまった。
あとはこの……なんだろ、ラノベなんだけど主人公に嫌悪感を抱く事無く読み進められたのが良かった。絶妙なバランス
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84点。「邪気眼」という言葉がある。第三の眼というような意味から転じて、子供の頃に考えたような痛い妄想設定のことを総じて一部の住民はそう呼ぶのだ。類似表現は「中二病」「厨設定」など。
怪我もしてないのに腕に包帯巻いて、突然腕を押さえて「…くそ!…また暴れやしやがった」みたいな。自分も腕を捻挫して包帯巻いた時に妙に胸が踊ったのはそういう設定に憧れながら妄想にひたっていたからだ。
僕の小学校にはサイヤ人の王子がいて「ほう」とか「くたばれぇ」とか言って舞空術使ってたし、突発性多重人格発生症候群とかいうのにかかってる女子もいた。(たぶんそんなラノベがあったんだろうな)
突然宇宙人が攻めてこないかな、とか実は俺は背後で闘う人みたいな想像は多くの人が経験することだと信じたいが、これら諸症状の善し悪しはすべて程度問題だ。設定を現実世界に持ち込んでしまうような行き過ぎた振る舞いは、まわりが見えていない鈍感さゆえにイタさだけを振り撒くが、思春期の少年少女に自己肯定感を与えるなど一定の効果がある。そんな通過儀礼的な要素がふんだんに詰まった青春小説。誰だって何かに依存しているし、それらとの関係こそが自分たらしめているのだ。
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読んだ。やっぱりラブコメ好きだと思った。大団円は至高。良子ちゃんは最初から最後まで輝いていた。さすが一郎君の脳内お姫様です。ぼくにもリサちゃんが見える!・・・まあ、良いですが、先日ccをやってロミオさんのギャグってこんなに寒かったっけと思いましたが、多分経年劣化ですね。こちらはまだ消費期限内。主人公も自己投影しやすい没入ウェルカム型でとても良かったです(ぼくは名もなき正義的独善から無気力型孤立ニヒルでしたが)。いじめ描写はやけに写実的ですが、悲壮感を際立たせてます。小ネタはまさかのイラストでネタバレですが、まあそんな細かいことは良いです。とにかくW佐藤のいちゃいちゃを堪能できて、やきもきニヤニヤで、ラストのベタベタ展開に清々しくもやけに熱い疾走感ってことで良かったです。
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最初の数ページ、めちゃくちゃ読みにくかったが、ただの演出だった。
厨二病をこじらせてイジメられていた主人公が、高校入学をきっかけにリセットしようとする序盤は、小気味よいスピードで楽しくてしょうがない。
避けているのに、ヒロインや妄想戦士たちによって、ことごとく高校デビューを妨害されてしまう状況のディテールが痛くて爆笑。
このコメディ路線は前半だけで、中盤からは一気にシリアスな問題へ突入する。
オタク文化を快く思わないクラスメイトたちの悪質なイジメが発生し、どんどんエスカレートしていくのだが、ここからラストにかけて傍観者である主人公がどう考え、どう行動していくか。
本のタイトルは、最初はギャグとしてじわじわ効いて笑える。ただし、読み終えるころにはタイトルだけで胸が熱くなってしまうのだ。
これは優れたフィクション論でもあるし、自分にとって特別な1冊になった。
僕も良子とドイトに行きたい。
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イラストがめばえさんだったので購入しました
中身もイラストにひけを取らないくらい面白かったです
はじめは凡百男子と魔女のボーイミーツガールであーハイハイそういう展開ねーとしか思わないんですが読み進めていくうち結末がどうなるのか分からなくなり夢中で読んでしまいました
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いやぁ、やっぱり「学級」という密室の人間関係はクソだわ。
「学級」の片隅で、ひっそりと暮らしていた私のような人間には色々と古傷をエグられるような痛さに満ち満ちた実に"読んでてツライ"お話でした。
単純なオタク賛歌でも普通賛歌でも無く、痛い「過去を持つ」少年を主人公としているあたり、一歩踏み込んで描かれている物語だなぁと感心する。
「クラスの半分が妄想戦士」とゆー設定は少々蛇足だった気がする。特に活躍があったわけでも無いし、良子の特異性がヌルくなってしまうし。ラストのオチは悪くないと思いますがね。
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【読了】田中ロミオ「AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~」 9月13冊目
「人類は衰退しました」が好評の田中ロミオ。そんな彼の著作の中から、劇場版が決まっている「AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~」をチョイスして読んでみることにした。
結論から言えば思わず壁ドンっ!したくなるようなシンプルなボーイ・ミーツ・ガールものである。事前にタイトルから勝手に予想していたストーリーラインとは全く、それはもう全くもって異なっており、軽く意表をつかれた印象である。
読み進めていくと、ある種のメタ視点が場を支配しているかのように感じるのだけれども、そもそも中二病というのは観察者がいてこそ認識されるものであり、そういった意味においてはメタ視点は構造的に正しいのだろう。
主人公、佐藤一郎の造形はそこはかとなくリアルである。フィクションでありながら、どこかリアル的な要素を、思考パターンを感じさせるというか。ポジティブすぎず、ネガティブすぎず、現実的な保身を選択したり。
一方でヒロイン、佐藤良子はどことなく虚構的である。そのふるまいのリアリティーのなさは、本当にリアルな存在ではないんじゃないかとミスリードしかねないほど(そこがこの作品の肝でもある)。しかし、彼女をそこに至らしめた世界への絶望の深さを知るからこそ、そこからの救済に読者はカタルシスを得るのではないだろうか。
蛇足:
どことなく基本設定が虎虎「中二病でも恋がしたい!」と似ているんだけど、AURAの方がリリースは先。AURAはちょっと陰湿な部分があるので、そういうのが苦手な人は「中二病でも恋がしたい!」の方が明るい青春小説をお楽しみ頂けます。しかし似たような時期に両者、アニメ化しちゃうんですよね。私、気になります。