紙の本
わるい話が中心だが…
2011/11/01 01:43
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Kana - この投稿者のレビュー一覧を見る
アフリカ各国がかかえるさまざまな問題についてのべている. ジンバブエのムガベ大統領らによるデタラメな政策によってハイパーインフレをはじめとする破壊的な状況がおこったこと,勝手放題にふるまう中国人たち,アフリカからにげだして歌舞伎町などでぼったくりの商売をするひとびとなど. この本の最後にはいくつか,よい話もかかれているのだが,基本的には 「崩壊するアフリカ」 という印象をあたえる. アフリカはだめだとおもいたいひとたちの格好の材料になるのではないだろうか.
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「カラシニコフ」の著者によるサハリ以南のアフリカ諸国事情報告。歴史的なインフレに苦しむジンバブエと治安の悪化が改善しない南アフリカの事例が紹介されてる。どちらとも政府の腐敗と無能さが人々を苦しめているという結論が導かれており、これはゲスト『アフリカ』でも指摘されている通り。他にも母国に脱出し歌舞伎町であやしい商売に手を出すアフリカ人。逆に商機を見いだしアフリカで商売を始める中国人。そして、政府にたよらず自立を目指すNGO活動などが紹介されている。生活を良くしようと人々が立ち上がる動きは明るい兆しと言えなくもないけど、少しでも規模が大きくなると腐敗した政府に道を阻まれることになるだろう。やはり本質的な問題は腐敗政府をどうするかな気がする。国際社会からの圧力を「レイシストだ」と一刀両断する政府に何が出来るのか、僕らが「アフリカ支援」として考えなければいけないのはそういうことのハズなんだだけどな。それまでは「必要なところに必要なだけ」の援助をすべきで、決して政府相手に援助してはいけないということを肝に銘じるべきだあろう。アフリカ事情に興味のある方は是非。もっと多くの事例や他の国での事情を知りたければゲストの『アフリカ』(東洋経済/08年)をどぞ。
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貧困に至る経緯をしっかりと述べており、政治・経済の重要性を改めて感じた。
産業がないことよりも、人材がいないことよりも、
国というもっとも大きな共同体意識が欠けていること
そこに大きな壁を感じた。
しかし、中国人は強い。あんなとこまでマーケットを広げるか・・・
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世界で一番危険な地域、アフリカ南部地方。その知られざる驚きの実態について明かす報告書。
蔓延る腐敗、犯罪、対する政府の無関心さ。海外の援助機関なども、なす術もなくどんどん悪化するアフリカ社会の実態を、ジャーナリストが体を張り明かす衝撃の一冊!
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この本を読んだ時点(08年10月末)では非常に新しいアフリカの情報が詰められており、タイムリーなのがうれしい。内容もアフリカの現状について、特に独立後の政治の腐敗がもたらした貧困とそれがどうにもならない今の体制が非常に簡単に理解することが出来る。前半を覆う闇と後半に展開される僅かな光、闇の深さを知り、光を守り、広げるためには何をすることができるのか、考えさせられる1冊。
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ジャーナリストの視点でストリートからアフリカを捉えたこの本はとても面白かったし、知らない事実がいっぱいで、とても勉強になった。
呼んでいても怒りがこみ上げてくるぐらい、アフリカに蔓延する腐敗というものには嫌気がさす。
そもそも部族など関係なく国境を引いた、アフリカを植民地化したヨーロッパ諸国に原因があるのかもしれないが。
学者によって書かれた本は非常に勉強になるが、ジャーナリズムから得られるナマの知識もとても勉強になる。
与えられる援助ではなく自立を目指すということを支援する、ORAPや現地でビジネスを興した日本人の方々に最大のリスペクトを送りたい。
頑張れアフリカ!
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主にアフリカ各国の政治腐敗がもたらす国民の困窮のハナシ。
私の倫理観に合うNGO団体の発見が、この本を読んだことの意義かも。
でも、政府との交渉ができる力のあるNGO団体はないのかしら。
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植民地から独立したはずのアフリカ。
サッカーでアフリカチームと試合したことで、少し興味を持った。
ジンバブエ、コンゴ、南アフリカ、エジプト、なんだか遠い国のように感じるのだけど、
いったい今何が起きてるんだろうか。
「住民にとっては、イギリスやフランスがつくった境界線「国家」に興味は無く、帰属意識も持ってない。彼らにあるのは部族という繋がりだ。」
「中国政府がアフリカの石油を持ち出し、中国人商人が安価な中国製製品を持ち込んで市場を占拠する。」
「スーダンでは個人レベルでやってくる中国人が多い。」
「現地を搾取して利益を日本に持って帰るのではなく、働く事の本質を教えることで、真剣に働けばより良い生活ができるというシステムを作り出す。」
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アフリカの現状と、その現状にいきついた経緯を客観的に、
偏見なく淡々と綴ってあります。
遠い大陸アフリカの本当の姿。実情を知りたい人へ。
私たちのODAがいかに偽善的かが、思い知らされました。
そしてその中でも復興していこうとする人々には励まされます。
腐敗した政府には軽蔑の感情ばかりが生まれてきます。
最後に、そのアフリカで活躍する日本人に驚きました。
慈善活動ではなく、アフリカで起業して、アフリカの雇用を生む日本人。
本当の“支援”のかたち。
それは一方的であってはいけないんだ。
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著者は、新聞社の記者として30年近くアフリカと関わっている人である。
また、単なる統計的レポートではなく、記者として体験をベースとして
語られている点で、非常に強い臨場感と切迫感が感じられた。
内容は、アフリカの政府は腐っている。かつてアフリカ一優秀であると
言われたジンバブエが、スーパーインフレで市民は必死に海外へ逃げ出している。
しかし、腐った政府はそこだけじゃない。どこでもだ。政府に頼らない、
そうした動きが盛んになりつつあり、市民は自ら立ち上がりつつある。
本書は、先進国の人間なら絶対に読むべきだと個人的には思う。
今アフリカはとんでもない事になっている。そのレベルは酷い。酷すぎる。
この現状を、草の根的に解決していく事しかできないのだろうか。
ただ、考えても考えても、解決策はそれ以外に浮かばない。アイデアが出ない。
アフリカ大陸の人達は、60年代までは白人に支配され、今は腐った政府高官に
支配されている。結局、支配から自由になっていないのである。一方で、
私達の日本は、ODAを増やすと言っているが、腐った政府にそのまま資本を渡しても
腐った政府の私腹を肥やすだけである事に気づいてない。首相も悪いが、周りの
人間も如何に、アフリカの現状を知らないのかが分かる。
世界の発展には、発展途上国の近代化が必要不可欠である。
そのために、アフリカの伸びしろは大きいし、なんとかしなければならない。
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08年12月読了 これを読んでなぜアフリカがいつまでたっても、どんな支援をしても、途上国なのかが少し分かった。
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なんでアフリカの国々はたくさんの援助を受けているのに貧困がなくならないのか、内戦がなくならないのか。おそらく誰もが一度は疑問に思ったことを丁寧に解説してくれる本。いろいろと目から鱗。
最後に救いがあるので少しほっとした。
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なぜ、いつまでも貧しいのか?
なぜ、内紛が続くのか?
等、幾つもの疑問の質問に答えてくれている。
その事実に衝撃を受けてしまった。
映画「ホテルルワンダ」
「ラストキング・オブ・スコットランド」
等でもアフリカの歴史・現状を見る事が出来る。
これから、アフリカを特にジンバブエを見る目が変わる。
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2008年、ジンバブエの経済が崩壊し驚異的なインフレを記録したことは記憶に新しいが、アフリカの多くは国家としての体をなしていない。その現状の簡潔なレポート。
簡単にいうと、独立後のアフリカ諸国の多くの政府はあっさり腐敗していて国家の経済状態は悲惨であり、国民が苦しんでいる。政府には期待できない。だからNGOなど、直接現場で現状の改善に励んでいる団体に期待しよう、って本。
何でアフリカ政府って大概が腐敗しているんだろう、というのは前々からの疑問であったが、この本で完璧にではないが疑問はある程度解けた。
手軽にアフリカ諸国の現状が把握できる、という点ではいい本だと思う。
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予想していたよりも面白かったので☆5つ。
外から見ていると内状はわからないものだということを痛感させられた著書です。アフリカの貧困はある程度イメージしていたが、問題はその原因である。これほどまでに自己中心的な政府が存在していることに驚いた。これは「和をもって尊し」とする日本人の感覚とは程遠いものであり、予想すらしていなかった。日本が政府開発援助の額を倍くらいに増やしたという報道がつい最近流れたが、この著書を読むとこの日本の行為は本末転倒な行為なのではないかということを考えさせられる。