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サブタイトルの方が誠実だと思うけど〜コンピュータ技術が利用された当初,カナしか使えず,漢字不要論まで飛び出したが,2バイトで漢字・かな等を割り振り漢字ROMを搭載することで日本語処理が始まり,プリンタもラインからレーザー,ドットが開発される。ワープロ専用機から安いPCの出現でソフトウェアで処理するDOS/Vの出現は,NECが席巻していたパソコン・シェアを多くのメーカーで分け合うことになり,互換性を活かすため,JIS規格が定着するが,固有名詞上の漢字表記の問題でJIS規格そのものが変更され,多様な漢字を見やすく表示することに意欲を注いでいる技術者がいる。ユーザーはワープロ専用機で,DOS/Vで,Windowsで,携帯でかな漢字変換に親しみ,平気で書けない漢字を使用するようになっているが,普及していないVistaの文字セットはunikoodeで準拠しており,文字化けの可能性を残している〜韓国でパソコンの普及が進展したのは漢字を捨てたからだなぁ・・と思い知らされたが,漢字の復旧を求める超えもあるのは,CJK(中国・日本・韓国)で共通する漢字を作ろうという動きがあり,それに韓国も影響力を持ちたいからだろう。今のままでいると中国側に味方せざるをえないし,日本での中国簡略体への嫌悪感も予想されるし,日本での国語教育への影響も計り知れない。もの別れになるのが見える。文字や言葉はアイデンティティの問題に絡むから国策として領土問題よりもウェイトが大きい問題として捕らえて然るべきだが,法務省と旧文部省の綱引きもあり,問題は複雑だ。漢字は読めれば良い,書ける漢字は小学校配当漢字まで,という高校入試の態度は,高校での詰め込み式(ところてん式)漢字教育(終わった途端に忘れる)と,ディスプレイ上の誤変換で作られた文章の氾濫に繋がっていくのかも知れない。「本当は,こうなんだ」「昔は,こうだったんだ」というのが伝わらない時代になって,ジェネレーションギャップが大きくならないと良いのだが
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うーん、ブルーバックス向けの内容なのだろうか?
講談社新書や文庫よりも価格設定を高めにできるからかな?
★★
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[ 内容 ]
「かな漢字変換」に代表される、日本語処理システム。
パソコン、ワープロ、携帯電話などの日本語処理システムは、どう開発され、言語そのものにどんな影響を及ぼしたのか。
開発に携わった技術者たちの証言を拾い集め、日本語処理システムの発展を描いていく。
後世に伝える貴重な技術史の集大成。
『YOMIURI PC』創刊10周年記念の大型連載が、大幅加筆で新書化。
[ 目次 ]
第1章 「漢字」がコンピューターに登場した日
第2章 国産機種で広まった日本語処理
第3章 ワープロ専用機と「かな漢字変換」の進化
第4章 DOS/Vが夢見た「世界標準」
第5章 「工業規格」が使用漢字を決めた
第6章 「ケータイ文字入力」が日本語表現を変えた
第7章 フォント制作技術の最前線
第8章 大規模文字セット―深遠なる漢字の世界
第9章 漢字新時代―JIS2004の静かなる船出
第10章 パソコンは「日本語力」を低下させたか?
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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今昔文字鏡を紹介しているのは特筆できます。
Mule,日本語語彙体系との3つが日本の宝です。
国立国語研究所のKOTONOHAについての紹介もあります。
フォントでは、
MACでは、ヒラギノ
VISTAではメイリオ(明瞭)
を紹介しています。
Muleと日本語語彙体系の紹介がないのは残念です。
あれば、最強だったのに。
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ブルーバックスなんだし、副題が「日本語処理の技術史」だし・・・
漢字処理システムの発達が眼目だとはわかっちゃいる。
実際、その技術開発の歴史も、面白いといえば面白い。
でも、本題の「パソコンは日本語をどう変えたか」が、末尾の一章しかないというのは・・・ちょっと期待はずれ。
その10章も、割と常識的な話(漢字が書けなくなった、過剰に漢字を使うようになった)。
私にとって本当に面白く読めたのは、8章の大規模文字セット(古今文字鏡や超漢字V)から9章のvistaとXPでの使用文字セット(字体)の違いの話あたり。
大規模文字セットについては、使用頻度が低い漢字を延命させるという指摘が面白かった。
文字鏡については、随分前にも読んだことがあったのに、初めてその意義が分かった。
vistaとXPとで字体が違う。例えばvistaで二点のしんにょうで書かれていた「辻」という字が、XPでは一点のしんにょうで書かれるなど。
これは人名を表記しようとして職場でも体験済みの話だった。
正直、一点しんにょうでも、二点しんにょうでも、文字としての意味や価値が変わるわけではない。
PCが、文字の本質的な理解以上に、字体への過剰な意識を生み出しているのだが・・・この先どうなっていくのか気がかりな問題だと思った。
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日本語処理の歴史を紐解いてくれる。昔、「文書プログラム」(外資系某社のワープロ・ソフト)っていうもののデモの練習をしたな〜と懐かしく思い出した。
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コンピューターと日本語の歴史がよくわかりました。JISの表記の問題も今までなんとなくしか理解していませんでしたが、これを読むと経緯が理解できます。
この歴史を知ると、コンピューターで日本語が表示できるのは、決して当たり前のこととは思えません。