投稿元:
レビューを見る
はじめこれじゃまるで『夢幻紳士』じゃないかと思ったけれど、読み進めるうちに「手の目」にしかできない独特の味が出てきて合点がいった次第。まあこの作者の場合、単にその場の思いつきで作風が変化している気がとてもあるのだけど。
後半の哀切のあるムードはとても美しく、作者のこの手の作品としても珍しい雰囲気だ。たいていは友達なり相棒なり師匠なりがいたり、夢幻魔実也のように超越的で人間的な苦悩とは別のレベルにいたりするので、正面から「孤独」を描いたのは案外珍しいんじゃないかしらん?
学校怪談の九段先生がそういう立場にはいたけど、彼女の場合おおむねギャグキャラだしなあ。
「女性版夢幻魔実也」という点で今作の「手の目」と九段九鬼子は対の関係にある。陽の位置にいる九鬼子に対して、手の目は陰の位置付けだ。魔実也の(思い出の)庇護を受けて生きる糧にした点でも2人はよく似ている。九鬼子が教え守るべき生徒を持ったように、手の目も今巻末の少年(?)という弟子を持つのだろうか。
この少年のキャラクターデザインが魔実也──いわゆる「少年探偵版」の──を思わせるのも偶然なのか必然なのか。「小悪魔」と呼ばれるなんて手の込んだセルフ・パロディのような気もするじゃありませんか。
投稿元:
レビューを見る
あの蓮っ葉で可愛い“手の目"が一冊の中で見る見るうちに妖艶で強い女性に変貌していくのに目を見張りました。夢幻紳士に比べて手の目はぶっきらぼうさの中に弱いモノへの優しさ、同情を捨てきれません。漂泊の少女の明るさと共にそれがいつも哀しい。しかし最後には可愛い弟子が出来てみたいで良かった良かった。
投稿元:
レビューを見る
「夢幻紳士・逢魔篇」からスピンオフしてきた作品。
主役は芸人少女の“手の目”ちゃん。
このシリーズはブックデザインが凝っていて好きです。
投稿元:
レビューを見る
2011 5/16読了。WonderGooで購入。
前々から気になっていたのだけどなんとなく買わずにいた高橋葉介のマンガ。WonderGooに行ったら1~2巻があったのでつい購入。
『夢幻紳士』にも出てくる「手の目」が主人公。小さかった手の目が作中どんどん成長していく・・・そしてラストで弟子まで!
すっかり姉御になっているはなんとなく感慨深いなあ・・・ってあれ、そういや『夢幻紳士』どおりなら「手の目」ってこの後・・・?