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ある夏の日、舅と姪を家に残して娘と歯医者へ行った聡子。
帰ってくると、姪の直子がいない。
直子は殺害され、家の庭に埋められていた。
直子の母幸子は都内のホテルで若い男と不倫。幸子は姉を憎み、幸子の夫武彦は妻を憎み。次々に明らかになっていく家族の崩壊、衝撃の事実。
殺害動機は家族全員に存在していた。
真犯人は誰なのか?
家族間での憎しみ、人の黒い部分がよく描かれています。直子が死んだっていうのに誰も悲しまない。
みんな動機があるって、そんな悲しいことありますか?誰も直子を本当に愛してた人はいなかった。後味は良くないです。
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あるブログで紹介されていて 読んでみた
私には 苦手
ミステリーであっても
登場人物が全員、影があって、暗くて
なんだかひねくれているみたいで
気持ちが沈んでしまう
作品の出来、不出来というよりも
私の個人的嗜好の問題だけど・・・
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最初は不自然に思えるそれぞれにとっての事実・真実が少しずつ繋がり…読み進むにつれて解けてくる謎。最後は少し不完全燃焼感あり、かな。
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すごい読むのを楽しみにしてた作品。
聡子の妹である幸子の娘である直子がフウゼンカズラの木の下で死体となって見つかった。
話が二転三転するけれど、結局は落ち着くとこに落ち着いた感じで終わってしまった。
唯一驚いたのは、聡子の娘が←名前ど忘れした、も事件に関わっていたこと。憎み合いは怖いね。
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『告白』『独白』を多用した傑作。
主観で語られる内容が、真実とは限らない…とても面白い!
少女は何故死ななければならなかったのか?
最後の真相には、だいどんでんが待っている。再読
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一人の女の子の死を巡って3つの家族の形が浮き彫りになる悲しくて救いようがないお話。
全員に動機があって、全員が自分を犯人に仕立てあげようと考えたり逃れようと救いを求めたり。憎んだり愛したり。
1つも本当の愛はなかったし誰も救われなかったけれど。
何より1人の小さな命が失われたことに誰も心から悲しまないのが恐怖。
人生は簡単で、運命は勇気を出して新しい一歩を踏み出した物にいつも優しい
歳をとれば、人には過去しかなくなっていく
だからその時までに過去になる今を素敵に過ごしたいとわたしは思うよ。
伊坂さんがおすすめしてたけど読んで良かった。
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連城三紀彦の小説を好きになって27年くらいがたつ。最初に読んだ直木賞受賞作でもある「恋文」は、モラルのない大学生だったころ、渋谷の映画館で拾ったヴィトンのバッグの中にはいってたハードカバーを読んだものだった。ちなみに、一緒にでかけた友人がそのLVのバッグを、もう一人がLVの財布を ボクが本をもらった。中に入ってたお金は、そのあと居酒屋で全部飲んで使ってしまった…。そんな罪深い思い出にまみれた連城だけど、それ以来ずっと好きで読み続けている。(先生すみません)
今回の作品は、ミステリーなのか、ホラーなのか、はたまた彼の得意とする愛情のもつれを描いた恋愛小説なのか… だれにも殺意があり、誰にも愛情があった。誰もが、人間として暗い部分を抱えながら、誰一人として徹底的な悪党などはいない。救いようがない作品と否定的にとらえる向きが多いようだが、ボクには、如何にも人間的な作品に思えた。
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二転三転、どころか次々に状況が変化し、真相が入れ替わっていく。語り手によって真相が変化する(ように見える)のは芥川龍之介『薮の中』風。
おもしろかった。声を大にしては言えないような、こうした人間の負の部分に焦点を当てた話は好き。
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初めての連城三紀彦さん
登場人物の告白によって次々と事実が上書きされていく様が小気味良い
ブルータスお前もか。。。てな感じ
人を騙すってのはなんとなくわかるけど知らず知らず自分を騙して事実を湾曲して記憶を書き換えたりしてるのかなーて思った
他の作品も読みたい
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人間関係もどろどろしてるうちが華だな。
無味乾燥の果てに起こった事件という感じ。唯一人間らしいおじいちゃん。
文章がしっかりしていて良かった。表現が丁寧なのにくどくなくて美しい。
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とある夏の日。姪である直子をあずかって、彼女と舅を残し歯医者に行って帰ってくると・・・・直子は何者かに殺害され、庭に埋められていた。
フーダニット的なミステリではなく、なんていうか、登場人物の心の裡を一人ずつ少しずつスポットをあてていって・・・という。二転三転する物語の真実がなかなかに面白い。それぞれの犯行動機を独白している中、一体だれが直子を殺したのか?
なんとなく直子を台風の目のようにして、登場人物の思惑がいろいろとうずまいているというか。みんな思うところはそりゃあるんだろうけど、結局のところ投影されている直子は本当の意味での被害者だよなあ、と。いろいろ言ったところで彼女に罪はないわけだろうし。ちょっとしたボタンの掛け違え的なことも積み重なると・・・ということでしょうか。なんとも哀しい・・・
と思って読んだら最後で・・・うーん。
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読み始めるなりページを捲る手が止まらなくなって一気読みした……(が、むごい話だった。小さな子が大人たちのエゴの犠牲になる筋なので、その手の話は読みたくないという方は要注意)
これは現代版「藪の中」だなと思った。人は自分の見たいものしか見ない……。
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二、三ヶ所震える場面があった。まだまだ何かあるぞと先が気になって、手が止まらなかった。
しかし、しっちゃかめっちゃかに終わったなぁ。
色んな要素がありすぎて、また基本のトリックが不安定で「これについてはどうでもいい。あれもどうでもいい。」と考える内に、ほとんどどうでもよかった気になり、面白かったかどうかもよくわからなくなってしまった。
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妹から姪を預かった聡子は苛立っていた。カルチャーセンターに行くと言っていたが、それは嘘に違いない。妹は浮気をしているのだ。片棒をかつぐような真似はしたくないと思いつつ、またしても断ることができなかった聡子は、少しの間なら大丈夫だろうと姪とボケが始まっている舅を家に残し、自分の娘を歯医者に連れて行った。しかし帰ってきた聡子を待っていたのは、姪の変わり果てた姿だった。庭のノウゼンカズラの木の下に埋められていた姪は、一体誰に殺されたのか?
章によって語り手が違うのだが、誰もが少女を殺す動機をもっており、皆が怪しげな行動をとっている。大きな嘘をつくわけでもないのに、独白ごとに新たな真実が見えてきて、実は連鎖によって少女が死に至ったことが明かされる。その中に子供まで入っていたのには驚いたし、それによってさらに物語は悲惨さが増すのだが、読み物としてはとてもうまく、感心させられた。
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その真相を信じてはいけない。
「あの子を殺さないとこの家は大変なことになる」
「少女殺し」の背景にある、あまりに切ない真実。
連城ミステリーの真骨頂。
ある平凡な一家の主婦にすぎなかった。夫がいて、娘がいる。
ある夏の暑い日に、妹が幼い姪を預けに来るまでは。
その日歯科医院から帰ってくると姪は何者かに殺害され、庭に埋められてしまっていた。
真犯人は、ほとんど呆けてしまっている祖父なのか。
家族は次々に独白する。そして次々に明らかにされる新事実。
冒頭からエンジン全開で結末までフルスロットル!無駄な文章がなくところどころの比喩はとても美しかった。
繰り返される新事実に少し辟易するものの、結末の"真犯人"は予測できなかった。
一流のフー&ホワットダニットだと思います。
ミステリ :☆☆☆☆☆
ストーリー :☆☆☆☆
人物 :☆☆☆☆
文章 :☆☆☆☆☆