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斉藤美奈子も解説で書いているが、まず書き出しにやられた。「辻ちゃんと加護ちゃんが卒業らしい。」は「我輩は猫である。」と同じくらい作品の充実を保障している書き出しに思えた。
KAT- TUNとか山ピーとかでドラマ化されて人気だったことは学生たちから聞いていたので、ちゃらいイメージしかなかったが、帯を見て文藝賞とやらを獲ったこと、さらには芥川賞の候補にもなったらしいことを知り、意外に読み応えがあるのかなと思った瞬間にその書き出しが目に飛び込んできて、購入を決めた。
いきなりだが、人類の歴史とは人類が白けていく過程だと、このごろ思う。アリストテレス、コペルニクス、ニーチェ、フロイト、アインシュタイン。絶対だと信じたものを次々に失い、我々はどんどん相対化していく。
誰も俺の孤独を癒せるわけがない、弱冠17歳でそう看破している本書の主人公は人類の最新型だと言えるかも知れない。それは「ライ麦畑」のホールデン・カパーフィールドよりも徹底した白けだ。彼にとっての愛や友情はもはや、プロデュースして遊ぶ対象でしかない。
しかし愛や友情が、この21世紀に効力を失ったかと言うと、そうでもない。「孤独は癒されない。だから愛さない」人がいる一方、「孤独は癒されない。だけど愛する」人も大勢いるのだ。というか後者の方が圧倒的多数なのだ。その意味で前者の立場をとった主人公は、本人の表現を借りれば、障害物競走で障害があるからというだけで別のコースに逃げてしまう弱い人間でもある。人類にとって重要なのは、孤独が癒されるかどうかではなく、癒そうとするかどうかなのだということに気づき遅れた主人公は、当たり前のようにますます孤独になっていく。多数派の前に少数派はなすすべもなく、教室の片隅の机で一人丸くなっているしかないのだ。人間社会とはそういうものであることを、現代の高校生である主人公はよく知っているのに。
愛や友情は、それが美しいから実践されているものなのか。あるいは、いまだ人類の多数派が実践しているから、自分も実践するものなのか。それとも、人類の多数派が実践しているから、美しく感じられるのか。白けにはキリがあるようでキリがない、まだまだ人類は白けられる、それは嬉しいことなのか、そんなことまで考えさせてくれる、読み応えのある本だった。
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地味な女の子がかっこい男の子にプロデュースされるお話。見た目だけでなく性格も明るくなっていく女の子が印象的な話だった。
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すぐ読めたー
ドラマちゃんと見てないけど原作と結構違うんだね!
流れは一緒かもしんないけど◎
修二せつない!
修二はあれでよかったの?
青春あみーご踊れるようになりたぃ~
(20081113)
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タイトルが一番魅力的だった。
そこに現れている一種の感覚は、物語そのものよりもむしろ文体に現れている。少なくとも独りよがりのネット語よりはいい形で、そういうふうにしか世界と関われないキャラを描いていると思う。
でも、それだけ。
想像していたよりも「プロデュース」が単純でうまくいきすぎる。うまくいくこと自体が問題提起なのかもしれないけど、小説として単純になりすぎてしまっていると思う。「転」から「結」にいたる流れも、「だよな」って感じで、何の意外性も発見もなかった。
期待が大きすぎただけつまらなかった。
2005/7/26
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ドラマを見たことがあったから少し違和感が。実写化って絶対女にするよね。。。人気者になる方法みたいなものがなんとなく分かった気がした。でも、あんなに仲良かったはずなのに周りの人たち引くのはやい・・・
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終わり方の厳しさが良いです。
徹底した劇場型というか。
正直結局「友情再発見」みたいな感じで終わるんでしょ?って思ってたからいい裏切りだった。
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修二はイケテナイ転校生を人気者にプロヂュースする。面白い試みだし楽しく読んでいった。でも修二はいつも本音を出さず人気者を演じていてある事件から孤立してしまう。こんな落とし穴があるなんて。修二は自分をうまくプロヂュースできるのか、解説にいい事が書いてあった。修二はまだ17歳、絶望するには早すぎる。が、成功するにも早過ぎるではないか、と。
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ドラマよりもストーリーはシンプル。だけど主人公修二のなまの声はドラの何倍も痛々しい。さらっと軽やかに語っているんだけど、それ故いっそう読んでいて気が重くなる。
今時の子ってこんな風にちょっとしたきっかけで崩れてしまうほど人間関係が希薄なのだろうか?毎日顔を合わせて同じ時間を共有しても、そこから刺激を受けあうことってないのだろうか?なんだか悲しい。
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太宰の「人間失格」の現代版と解釈してます。テーマはいいと思いますし、選考委員から指摘された稚拙な文章は敢えて狙って書いた様な感がします(主人公のキャラクター上)。人気者の足元というのは常に危ういものだと感じます。
私は結末を決してバッドエンドとは思いません。
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稚拙な文章で最初は読みにくいが、すぐに慣れて2時間程度でさくさく読める。
発生する出来事はどれもありきたりで凡庸な感じがあるけれど、会話がなかなか突飛で笑えた。
変なところでツボを刺激する可能性があるので、電車など公共の場所で読む場合には注意が必要です。
中盤は変化に乏しく飽きるけど、短い作品なのでそれほどの苦痛もなく読み切れた。
予想していた円満な結末を迎えないところが、この作品に深みを持たせて小説に仕上げた要因だと思う。
正当ではないけれど、たまにはこういった文学もありかな。
ドラマは見ていない。
歌だけは知ってる『青春アミーゴ』の修二と彰の物語だと思っていたら、原作に彰はいないんだね。
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読んだ。
ドラマの再放送を見て、そういえば原作本読んでないと気づいた。
ドラマ版とはストーリがー違って、原作もまたスピード感があって読みやすかった
最後の終わり方「えぇ!?」っとおもったけど、主人公の心のヒネ方には
けっこう共感した
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軽い。。
ドラマ観てないけど
『修二と彰』じゃなかっただな。
アキラいないし野ブタ男だし。
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文体の軽さに最初は躊躇したが、テンポ良く転がるストーリーに好感。一気に読み進めてしまった。
……が、後味悪っ。
前半からどこかしら暗示はされていた主人公の転落が、“最後の山場”として用意されていたモノではなく、“立ち塞がる越えられない壁”として待ち受けていたとは……。
まあ、ソレがリアルではあるのだろうけれど……ね……。
後味の悪さを差し引いて
★3つ、7ポイント。
2013.09.09.図。
数年前に3~4話分ほどだけ観た連ドラ版は、本作のエンタテイメント的要素を最高な形で“テレビ的”にアレンジして(良い意味で)作られていたのだな、と、感心(^-^)v。
ジャニーズ勢のキャラもうまい具合に立ってたし、主題歌もヒットしたしね。
連ドラ版の結末はどうなったのか、に興味が湧いた。近いうちに、レンタルで亀梨と山ピー・堀北真希の青春物語を探してみよっと(笑)。
※他のコメントを眺めていったら……「あなた、実はこの本読んでないでしょ!」と突っ込みたくなる感想が多々あった(笑)。
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ドラマと全然違ってびっくりした。
まさか…まさかこのまま終わるの?!と思ったら
やっぱり後味の悪い終わり方。
でもすごく読みやすかった。
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ドラマ版とまったく違うんだということを最近知って読んだ。文体は結構きつい。けど、ある意味ではこれ以外の文体では成立しなかった作品かもなとも思う。
ラストも含め正直で好感の持てる作品。