投稿元:
レビューを見る
26:突然始まったな! というのがしょっぱなの感想。百年を経てコールドスリープから目覚めた主人公視点で進むため、世界観の説明が親切かつ丁寧で、そのあたりは混乱なく読めたのですが、「実はこんな兵器がありました」ネタが多く出てきそうなのが不安です……。面白いのは面白いのですけど、続きはどうしようかなあ?
投稿元:
レビューを見る
未来に蘇ったジョン・ギアリー大佐を中心に展開する、ミリタリーSFの彷徨える艦隊シリーズ第1巻です。
2つの星間人類文明であるアライアンスとシンディックは、終わりの見えない泥沼の戦争を続けています。
危機的状況のアライアンス艦隊は古戦場で漂う救命ポッドを回収、それには100年前に死亡したと思われていた伝説の“ブラック・ジャック”ことジョン・ギアリーが人工冬眠状態で眠っていました。
特進による大佐でしたが、英雄視されていたギアリー大佐はアライアンス艦隊士官の多くから崇拝されることになります。
今まさにシンディックと不利な交渉を行おうとしているアライアンス旗艦ドーントレスで蘇ったギアリーは事の成り行きと不在だった年月に何があったのかの不安で一杯となり、やはり状況は悪化していくのです。
希望は“ブラック・ジャック”以外に無く、本当は普通の人間であるジョン・ギアリーに託されることになりました。
多くのジェネレーションギャップに悩まされることになりますが、しかし同時にそれが強みにもなるところに面白みがあります。
図らずも艦隊司令官となったギアリー率いるアライアンス艦隊を待ち受ける未来とは…。
2巻にも期待します。
投稿元:
レビューを見る
一世紀に渡りシンディックと戦ってきた同盟軍は大敗を喫した。今やその艦隊は足手まといになり、敵地で足止めを食らっている。同盟軍の唯一の希望は、一世紀に及ぶ冬眠で眠る伝説の提督、ブラック・ジャック・ギアリーに託された・・・というストーリーのミリタリーSFシリーズの第1弾です。
本書の主人公、ブラック・ジャック・ギアリーが目を覚ますと、そこには総力戦によって引き裂かれた銀河が広がっていた。同盟軍は敵対勢力のシンディックとの果てしない戦いを繰り広げていましたが、罠にはめられ、同盟軍の指揮官は全員殺され、残された艦長たちはゆっくりと、失われた艦隊の指揮を執るべき地位にある唯一の男がギアリー名誉提督であることに気づきます。周囲からの英雄崇拝に愕然としながらも、ギアリーは自分の義務を果たすことに。作者ジャック・キャンベルには、敵地に取り残された船団が戦いに立ち向かうという物語の本書で、銀河系全体を横断する旅に私たちを連れて行ってくれます。
プロットも、キャラクター設定も、シンプルでユーモアが光る作品でした。たとえば宇宙戦。もともと私はミリタリーSFをそんなには読まないのですが、たまには宇宙戦もいいですね。本書の宇宙戦は、複雑な戦術や艦隊の操縦を見事に描写しており、非常にサスペンスに満ちていて、スター・ウォーズで描かれたものよりも魅力的に思えました。ただこのシリーズの最大の弱点は、その設定です。単体で見ると、スターウォーズやデューン、ハイペリオンなどと比べると、どうしてみ見劣りしてしまう部分があります。2つの対立する派閥のどちらにも深みがなく、どの惑星も魅力的ではありません。とはいえ、このシリーズには可能性があり、キャンベルはそれをどんどん利用していくのですが、序盤のうちはこの設定ゆえに驚くほど面白くないのが難点です。
投稿元:
レビューを見る
英雄として希望を寄せられる主人公が苦労しながらも活躍します。主人公の立場や苦悩にリアリティがあり、重厚感のあるSFでした!