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店でジャケ買いしたが軽く一気に読めた。ニュースで見かける内館さんが、なぜいつもあんなに怒ったような顔をしているのかがなんとなく得心できた。もちろんソレのみじゃないだろうが、人生のかなりの部分をやはり「相撲」に捧げた方だったんだなあと、若貴の頃にちょろっと相撲にハマってたにわかファンの私などは口を挟めない真摯な言葉が、笑いをまじえた軽やかな中に語られている。中年以降に突然勉強したくなる気持ちはわかるよ、私も。一人の男を永遠には愛せないが、誰しもひとつぐらいは一生愛しつづけられるものはあって、ゆく先が読めるようになった後そのためにもうヒトハナ頑張ろうという気持ちになるのはあり得る。著者にとってはもちろん「相撲」なワケだ。
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うーんやっぱりそうかあとタイトルに唸ってつい購入してしまった。
私が内館牧子女史について知っていることなんて
女性なのに横審で大相撲の大ファンで東北大の大学院に通っていたおばさん
くらいなものだったのだけれど、
読んでみたらまあ、素敵な中年女性です。おばさんなんていってごめんなさい。
私はおばさんという言葉を使うときこれはもはや蔑称でしかないと思って使いますので、ね。
「男女差別はなくすべきだけれど、男女の差異はあったほうが絶対楽しい。」
多くの人が感じているであろうことながら口に出せない、極端にどちらにも偏らない
それでいて明確な思想に基づいた、適度な保守が心地良いのです。
考え方が似ているから安心して読めたのかもしれません。
ところで差別と差異の違いってなんだろうと思ったのですが
差異は現実としてそこにあるもの、事実そのものであり
差別はその差異を理由に外側から本人の意志に反して押し付けられるものかなあ。
まだあいまいですね。割と気になる問題。
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表題の内容はどこに書かれているのだろうかと思いながら読んだ。最後に、愛し愛され続けるのは無理であるから、自分自身に背骨となる能力、知識を育てることが大切だと書かれていた。私が好きだった部分は「残身の美」ということば。柔道家の谷口選手が相手を投げたあと、何事もなかったかのようにさっと立ち去る美しさを例にとり、例えば失恋や離婚をするとき、相手の気持ちはもう変えられないのだから、「今までありがとう」と言って後を濁さず美しく立ち去るのが良いということ。私もぜひそうしたい。
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スポーツの試合で95点のチームに勝つ為には、トータル80点の人を集めても絶対に勝てない。
他がだめでも何か一つでも100点の強みをもつ人を集めれば、95点のチームに勝つ可能性は50パーセントになる。
互いを認め、個性を大切にする重要さが腑に落ちたフレーズだった。結果平和主義は、子供にとって個性を潰してしまうものだということに社会は気づくべきだ。何か1つでも自分の大切にしたいことを極める、それは愛し、愛され続けることができなくなったときに自分を支える柱となるからである。
自分の強みと向き合うきっかけとなる本だとおもった。