投稿元:
レビューを見る
詩人であり童謡作家でもある、西條八十の女性遍歴を描いた自伝的小説。
実話なのか幻想物語なのか。あやしくうつくしい女妖たちと、中山晋平や永井荷風、様々な文化人と昭和初期の薫りたつ風俗。たまらない。
投稿元:
レビューを見る
出逢った女性達との遍歴を描いた知られざる自伝的小説集。女掏摸、虚言癖、金髪美人など様々な“女妖”―魔性の妖気に翻弄され、惹かれていく自らの不条理な心理を艶やかな文体で回想する。永井荷風、竹久夢二、中山晋平、生方敏郎、嶋中雄作などの知友も登場、昭和初期の風俗を活写する。半世紀を経ての復刊・初文庫化。
-----
西條八十という詩人であり童謡作家が描く女性達との自伝的小説が集められたもの。
そして発刊してその本人だと言われる人から手紙が西條氏の元へ届いたり、と、年代を感じる代物でした。
惹きつけられる者、惹きつける者が交差し、
淡々と進められていく少し艶めかしい匂いのする女性たちの生活を垣間見たようで、少し恥ずかしくなりました。
(2009.05.04)
投稿元:
レビューを見る
自伝的小説集となっているし、あとがきでも幾つもの女性の話をしていくうちに色々なことがいっしょくたになってなどといっているが、リアリティがありすぎてかなり事実に近いと思わせる。
女を突き放せない八十先生がとてもかわいらしく、読み物としても艶があって素敵。
投稿元:
レビューを見る
自伝的暴露本のためどこまで脚色されているか不明(著者もそう書いてる)。年月による曖昧さ程度であるならこころに偽りはないはずで、そりゃモテるわ…の一言に尽きる。
投稿元:
レビューを見る
ひらたく言ってしまえば
いつどこでどんな女と遊んだか、
ヤッたかの詳細みたいな感じ
いつどんなときでも、どんな立ち場の女性でも
大切に扱おうとしているところに好感をもてる
気前もいいし、この人に女が寄ってくるのも納得できる
投稿元:
レビューを見る
西條八十には童謡詩人のイメージを持っていたがガラリと崩された。自身の女性遍歴、しかも女妖と評される女たちとの八十の記憶がつづられている。
ところどころに八十の詩が挿入されているがいずれも素晴らしく詩集が欲しくなる。
投稿元:
レビューを見る
西條八十。美しき詩を書く偉大な詩人は、女性に優しく、それゆえモテたようだ。取り巻く女、行き過ぎる女たちとの物語。なんでモテたのか、勉強になる本だと思います。
投稿元:
レビューを見る
西条八十が66歳の時に書いた女性遍歴記です。
久しぶりに城下町の本屋さんに行って、手当たり次第5~6冊購入したなかの、表紙に魅せられた本。
「えっ、八十さんて童謡詩人じゃなかったっけ?」という意味のない偏見もあったので、興味ひかれたのもほんとです。
まことなのか、創作なのか、まあ、つぎからつぎへと艶話。ご本人も尾ひれをつけて語るうち、わからなくなったとぼけていらしゃる。
そうじてモテモテの話なんだけど、ユーモラスというかいやみがない。古い時代(昭和の初め)だから芸妓や遊郭の女性が登場。(堅気の女性もあったそうだがそれは迷惑だから割愛したそう、って)パリに留学してまた後にも外遊しているから金髪美人もありなのです。
しかも、手癖のわるいうそつき女とか、姉御肌の女すりとか、なかなか落ちない女とか、いわゆる魔性の女性に惹かれていくご自分をも愛でてもいるよう。
でも、でも文章や構成がうまくて「くくく、、、く」と含み笑いしながら読んでしまう。
あげくの果て女って「妖」がないと魅力ないかもしれない、とつくづく思いましたよ。
半世紀前のを復刊という。軽くておもしろいのをよくぞ出してくれました。
ああしかし、現代のブログガーたちはこんなのは朝飯前でした。文章力は八十張りではないだろうけど。