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3年間ずっと渋谷駅を研究してきた。
それに関する本。
様々な鉄道計画があり、様々な経緯があって今の路線がある。
これを考えるだけで、面白い。深い。
へーー!
と思うこともあり、もし「この路線ができていれば・・・」といったわくわく感も楽しめる。
日本三大都市と書いているので、
自分の興味ある、もしくは地理に詳しい部分だけ読むといい☆
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読みにくかった。
これは読み手を選ぶなぁ。多分。鉄道に関する知識があって、情熱を持った人でないと読み進められないよ。
トリビア本的なものと思って、軽い気持ちで読んでみたけど、これはねぇ。
少なくとも川島さんの鉄道に対する異常なまでの情熱だけは解った。
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『〈図解〉日本三大都市 未完の鉄道路線』の姉妹編で、こちらは幻の鉄道計画といふことです。何だか似たやうな書名ですが、「もし実現してゐたら、こんな楽しい列車が、ユニイクな路線が誕生してゐたかも知れない」と思はせる、より遊び心のある内容になつてゐます。
鉄道史に於いても「もしも」は無意味ですが、東京の場合、強盗慶太こと五島慶太の存在が無ければ現在の首都圏の鉄道路線図はかなり違つたものになつてゐたに相違ありません。渋谷よりも目黒が発展してゐたであらう、との憶測は興味深いですな。
東京の地下鉄網を構築するにあたり、本来なら東京市が単独で建設・運営するべきものでしたが、当時の東京市にはその力も意欲もなかつたやうです。折角取得した免許を失効させたりして、信用も低下したさうです。それゆゑ、東京地下鉄道、東京高速鉄道と併存を許し、結果その後の「営団」「都営」の二本立てとなる禍根を残したと申せませう。
名古屋の地下鉄は戦後の開通ですが、その構想は戦前からあり、名古屋市のみならず近鉄、名鉄等も資本参加する予定だつたさうです。現在で言ふ第三セクター方式ですな。
地下鉄名古屋駅は、当初国鉄名古屋駅の0番線を拝借する予定でしたが、国鉄はこれを拒否、仕方なく地下鉄駅は国鉄よりも東側に作ることになりました。その結果、設置予定だつた「柳橋」駅が名古屋駅と近過ぎるとして、未成駅となつてしまつたのです。
周知の通り、現実には名古屋市営地下鉄として開通した訳でありますが、もし名鉄が絡んでゐたら、郊外へ延びてゐる各線と地下鉄の直通がより促進されたことでせう。まあ、川島氏の言うふやうな、パノラマカーが東山公園まで乗り入れただらうとの話は、「さう考へると愉しいよね」と言ふレヴェルかなあ。
確かに各線との乗り入れが夢と終つたのは残念ですが、もしそれを実現しやうとしたら、名鉄に合せて架線方式とした筈ですので、トンネル断面が大きくなり、建設のスピードはより遅くなつただらう、との指摘も川島氏は忘れません。
日本の都市交通は、路面電車の廃止と言ふ愚挙により、空前の道路渋滞を引き起こしました。その対策に、また天文学的な税金を投入する。
燃料電池バスや自動運転、あるいは白タク規制緩和などには熱心ですが、あくまでもクルマ中心の社会を変へやうとはしないのです。クルマ社会は、街を人が歩きません。ただ点から点への移動があるのみです。
本書を読むと、都市交通はどうあるべきかの根幹も考へさせられる喃。
ではまた。
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この書籍は、東京・大阪・名古屋の鉄道計画のうち「鉄道黎明期」の明治から「鉄道網壊滅期」の戦後の著者による話です。