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人と自然とのつながりが、テンポよく描かれている、まさに宮澤賢治ワールド。
何かをするにも自然(森)へお伺いをたてて進めることから、自然への感謝の思いが感じられます。
季節は流れていき、村もどんどん開拓されていくなかで、森たちが人にちょっかいをかけたりし、仲は深まっていく、そんなほっこりしたお話です。
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ミキハウスの宮沢賢治絵本シリーズ
https://www.mikihouse.co.jp/pages/pickup-miyazawakenji
「狼森と笊森、盗森」の挿絵は片山健。
人間と森がご近所付き合いするという大胆さとユーモラスで、宮沢賢治のなかでも好きなお話です。
四人の百姓がいい土地見つけた。
「ここへ畑起こしてもいいかあ」森たちはいっせいに答える「いいぞお」
「ここへ家建ててもいいかあ」森たちはいっせいに答える「いいぞお」
一番南は狼森(おいのもり)。その次は笊森(ざるもり)。次は黒坂森(くろさかもり)。北のはずれが盗森(ぬすともり)。
何年かたち、百姓たちは家族も馬も増えていた。
そのたんびに森たちとはうまくやってきたんだ。子供たちがいなくなったときは、狼森の狼たちと焚き火をしていたし、百姓道具がなくなった時は笊森のいたずら山男が持っていた。
百姓たちは、子供たちの面倒を見てくれたり、道具を返してくれたお礼に、森にたっぷりの粟飯作ってもってった。
その粟が無くなった時はさすがにみんなで慌てた。みんなで盗人に行ったら大きな黒い男が出てきた。百姓たちは「返せー」って怒ったけど、黒い男は自分で粟飯つくってみたいんだって知ったから、笑って粟飯もってったんだ。
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片山 健 絵
「「ここへ畑起こしてもいいかあ。」「いいぞお。」森が一斉にこたえました。みんなは又叫びました。「ここに家建ててもいいかあ。」「ようし。」森は一ぺんにこたえました。人が自然の声にちゃんと耳をすまし、礼儀をつくしていた時代、人と自然との仲は、豊かで温かくユーモアに満ちたものだった…。」
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面白かった。どのようなメッセージが込められているのか、自分で読んだだけではわからなかったが、疑うことを知らない純粋な人間たちと自分とは異質の森との共存を描いていて掃除後のようにすっきりとした気持ちになった。文章としても気持ちの良いリズムと言葉遣いだった。結構好き。
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擬人化された森を許すことによって、だんだんと村ができていくような感じのストーリーで、ちょっと言葉は難しくても、読みがいはある。
粟や柏といわれて、どんなものかを想像できない自分に少し恥じた。