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看護師や医療関係者を対象にした本。医療の専門用語が多く、知り合いの看護師に言葉の意味を聴きながら読み進めた。
患者が死に直面したときや、その家族の反応。また亡くなった後に家族家族が喪失を克服されるまでの道のりが書かれていた。具体的な内容が書いてあり、題名通り、実戦で有用な本だと感じた。
知らないよりは知っていった方が良い本だと思う。
死別悲嘆が問題となっている背景として社会的背景・宗教意識の希薄化・個人的な要素・時代が挙げられている。
看護師の果たす約目として家族への気づきを促すのも、グリーフケアに重要で悲嘆反応に介入するための注意点も書かれていた。
日本人の4つの悲嘆反応として、主に4つあり、思慕・疎外感・うつ的不調・適応、対処の努力が挙げられている。(この点は他の本でも書かれていたが、より踏み込んだ内容、具体的にどのような反応事例があるか書かれていた。)
正常な悲嘆と複雑な悲嘆の推移がフローチャートで書かれており、(この本の全体的にそうだが図説がおおく)とても分かりやすかった。
各章事例が挙げられ、とにかく具体的な内容が書かれており実戦で使える内容ばかりだった。デリケートな内容も書かれており、終末期医療やグリーフケア・医療関係者・介護施設関係者におすすめの本だった。