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(1993.12.10読了)(1990.05.01購入)
副題「歴史の虚実」
*本の帯より*
英雄像の形成と変貌過程の中に日本的美意識の原型を探る
古く『平家物語』や『源平盛衰記』など一連の軍記物で形象化された義経は、室町時代の『義経記』で極端な物語化の頂点に達し、さらにそこから色とりどりの大小の物語が派生して「判官物」と称されるジャンルが形成された。そしてついには歴史と伝説のけじめさえつかなくなる。そこで義経はもはや義経でなくなり、その悲劇的生涯を愛惜する大衆の心のシンボルと化す―。義経伝説の中に結晶化した日本的心情の源流を探る。
【目次】
はしがき
序章 歴史と伝説
第一章 歴史以前
第二章 鎌倉の道理
第三章 都入り
第四章 源平国争い
第五章 さいはて
第六章 義経記の世界
終章 判官贔屓
系図
地図
年表
☆高橋富雄さんの本(既読)
「奥州藤原氏四代」高橋富雄著、吉川弘文館、1958.12.25
「日本史の東と西」高橋富雄著、創元新書、1972.11.10
「平泉の世紀 藤原清衡」高橋富雄著、清水新書、1984.10.20
「征夷大将軍」高橋富雄著、中公新書、1987.03.25
「地方からの日本史」高橋富雄著、日本放送出版協会、1987.10.01