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紙の本
終局に向けて動き出した
2008/10/29 16:02
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る
潔癖ビンタ宰相とハギスが表紙を飾る第9巻。前巻からの続きでガラハッドなるラーンスロットの分身を亜砂との子供と言い張る騒動で始まる。なんだかさらにとっちらかってきた印象だが、このガラハッドが後に活躍する。しかし、その前に今度ケルト世界に行ったら帰って来られなくなるから行くなというモーガン姉さんの愛と涙の懇願劇があり、ここで姉さんの秘められた素性が少し明かされる。どうやら亜砂達よりも以前にアッチからコッチに来ている人がいるようである。それでもケルト世界のため、再度眠りについてしまった人のために鍵となる聖盃を求めてケルト世界に向かう亜砂。ただし、そこですぐにシリアスで困難な聖盃探しにならないところが本作の良いところ。いきなりランスの暴走とケイさん(今回の表紙の娘)の早合点でランスが亜砂の妃になるとの情報がケルト世界全土に流れ、これを良しとしない各国の王が婚儀阻止の刺客を放つ。これがまた揃いも揃って婚儀までに亜砂との既成事実をつくって妃の座を横取りする作戦なため、円卓騎士達による夜這い合戦が始まる。そんな中で子猫遊さんとランスとで亜砂を取り合う対話が行なわれ、ここで子猫遊さんの過去が少し、ほんの少しだけ明らかになる。本格的にお目見えしたローマ帝国から放たれたランス奪還の刺客(金で雇われたいつもの半魚人だが)のやりとりで肝心なところがかき消されてしまう演出がニクい。全貌はなかなか明らかにはならない。ただ、半魚人の企みでランスが危うく奪還されそうになるのだが、ここで聖眼を封じる宝具でランスが豹変、邪眼を有する「黒ランス」になってしまい亜砂に反旗を翻す。それなりにアーサー王の物語を踏襲している。この謀反(といってもローマ帝国に向かうのを阻止されて立て籠もっただけだが)自体は、珍しく、というか久し振りの亜砂の活躍もあってほどなく集結し、ようやく聖盃探しへと向かうか?というところで終わるのだが、ここでドM娘モードレッドがガーウェインの妹では?という問題が解決する。さらに双子だったという、その片割れが誰かも、ロンギヌスの槍が2本存在することと一緒に判明する。いくつかの伏線を回収しながら、あるいは幾つかを意識的に残しながら、新たな疑問を生じさせつつ最終局面に一歩踏み出したようである。ちなみに、同音異義語のネタが尽きたと言う前生徒会長伊達先輩の亜砂の呼び方が、もぅ目茶苦茶ながらガンダム世代には大いに笑えるものだった。
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