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ローマ字表記の「Rozen Maiden」の続編で、並行世界のジュンの日常に大きな変化が訪れるところから、新たな物語がスタートします。
大学に入学し、本屋でアルバイトをはじめたジュンは、あいかわらず周囲の人びとに溶け込むことができず、自分の居場所がないという思いに苛まれています。そんな彼のもとに、中学生だった自分からメールが届きます。中学生のジュンは、雪華綺晶との戦いで「nのフィールド」に閉じ込められ、そこから大学生のジュンに助けを求めます。大学生のジュンは、真紅の人形を組み立て、そのねじを巻くことで、分岐してしまった二人のジュンの運命が交錯することになります。
中学生のジュンにくらべると、大学生のジュンはなにか弱々しさを感じさせる、悩める青年です。周囲に対して壁を築いてかかわることを拒絶していた中学時代とはちがい、自分の等身大のすがたが見えるようになった結果なのかもしれません。ちょっとがっかりする反面で、ある意味ではマンガやアニメなどによく登場するなじみのあるキャラクター設定なので、安心感もあります。