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これは面白かった。
ゲーム作家を目指して、失敗。失業した元都の高級公務員が、商売として宗教を始める。最初は胡散臭ものとして始めるが、始めてみると集まってくる信者が救いようがなくてついつい救ってしまっている。奇特な企業家の業績上昇と共に教団も大きくなるが、そこにはもっと大物と偽宗教家が待っていたりして、とにかく飽きささない。最後は宗教を語った者が背負わないといけない宿命と共に終わっていくのが物悲しい。
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信者が三十人いれば、食っていける。五百人いれば、ベンツに乗れる―作家になる夢破れ家族と職を失った正彦と、不倫の果てに相手に去られホームレス同然となった矢口は、9・11で、実業の象徴、ワールドトレードセンターが、宗教という虚業によって破壊されるのを目撃する。長引く不況の下で、大人は漠然とした不安と閉塞感に捕らえられ、若者は退屈しきっている。宗教ほど時代のニーズに合った事業はない。古いマンションの一室。借り物の教義と手作りの仏像で教団を立ち上げた二人の前に現れたのは…。二十一世紀の黙示録的長篇サスペンス。
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篠田節子さんの小説は「女たちのジハード」以来読んでいるが、なかなかの力作。
菩薩行の実践のための六つの完全な行い「六波羅蜜」
布施・持戒・忍辱・精進・禅定・智慧
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信者が三十人いれば、食っていける。
五百人いれば、ベンツに乗れる――
仕事を辞め作家になりそこねた正彦と不倫の末仕事を失う矢口。
2人が始めた事業は新興宗教だった。
うーん。
なかなか読ませる。面白い。
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90点
物事を進めていくにあたってトントン拍子に進んでいく部分、
思わぬトラブルの部分、
これは伏線?と思わせといてあっさり切る部分、
もう少しのところで頂点に、、、と思わせといて激しく転落、
これでもかこれでもかと悪い事が続いて、
落とされながらもなんとか地道にやっていき、
ようやく救われたと思ったらやっぱり手のひらひっくり返されたり、、、。
個人的には決してハッピーエンドではない終わり方が少し残念ですが。。。。
(読了日:2009/04/28)
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今年いちばんおもしろかったかも。
読み応え感ばっちり、どうなっちゃうの〜?という盛り上がりも
上巻からバンバンあってひきつけられます。
お金儲けするには宗教始めるといいんじゃん、って安易な発想が大変な展開に。
でも日本ならではだろうな、こういう状況って、と
こないだ勉強したことを踏まえながら、あぁ、どうなるのどうなるの?
とにかく、篠田節子氏、すごいっす。
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失業した男二人、信仰という商品を売る事業として宗教を営む。信者が30人居れば食っていける、500人居ればベンツに乗れると。宗教をサービス業ととらえ、真面目に真っ当な商売として始めるが……。事業が拡大し、宗教の闇の部分がだんだん現れて…。
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上巻完読。しかし、下巻を控えて結果の予測が出来ない。先の見えない楽しみが「おもしろさ」を増すのか?何もかも失った男達が空想の新興宗教を起こして、信者も集まり・・・そして?!新興宗教らしからぬ教祖表現だから、裏を思わずに読み進める事が出来るのかな?
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篠田節子はいつも読んでる新聞で週1回コラムを書いていて、歯に衣着せぬ物言いとさっぱりとした考え方で、読んでいてすごく気分が良くなる作家だなと気になっていました。ミステリーではないけど、この人の本を読んでみたいとずっと思っていました。
思った通り無駄な文章は全くなく、目まぐるしく変わる情景をサクサクと素直に書いている感じ。たまにもっと情景描写がほしいなと思うくらいさっぱりとしている。このさっぱりとした文章での超長編ですから、中身はずっしりと詰まっていて読み応え十分。
ひと山当てたいと、えせ宗教を立ち上げた男とそれに集まる信者たちの強烈で過酷で不思議な人間模様。なぜか説得力があって、新興宗教にのめりこみ抜け出せない人たちの気持ちが手に取るように分かる。
でも、宗教にハマり中の人やそれで儲けようと画策してる人が読んだら、燃やしたくなるほどおぞましい本かもしれません(笑)
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手堅い職業からゲームブック作家へ華やかに転身予定だったのに、プロダクション倒産。
おぉー、どうするんだ?
事業として宗教を始めてしまうのにはビックリ。
自分が考えている人種が集まってくるわけもなく、どんな事業でも苦労はつきものかと思わせる一面も。
ただ、正彦は根が悪い人じゃないんだろうなぁ。
最終的、追い込まれた状況になっても人をかばおうとするんだから。
あまりにも物語に引き込まれ、一気に読破。
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いわゆる新興宗教の話。だけれどもそれだけに終わらないのが篠田さんの怖いことろ。きっかけは小さな失敗から、そしてどんどん暴走していく信者達。上下巻で大ボリュームにもかかわらず一気読みできます。とにかくどこまで行くのかどこにたどり着くのか、その先に何が残るのか、どきどきします。
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趣味のゲームライティングの腕を買いかぶって都庁職員を退職し離婚して食いつぶしような男が、思いつきで新興宗教をぶちたてる・・。生き辛い系の若者、癒されたい年寄りのほか、企業オーナーのパトロンなど登場人物は多彩だ。
著者の確実な手腕は感じるけれど、これって上巻なんだよね。下巻を読まないと???
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上巻はエンターテイメントとシリアスさのバランスがよく、とても面白かった。
ビジネスの世界の常識人が宗教を作るとしたら、という思考実験。
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上下巻読了。
文章が硬くて説明みたいに感じることもあったけど、それはそれ。
最後の方は修羅場ってましたねー。
“本”というよりは“エンターテイメント”な印象を持ちました。
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このミスで評価がよかったので読んでみた。
想像していたのと違っていたが、それなりに面白かった。
中途半端な宗教の危うさを感じさせられた。
信仰心って難しい。