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帯表
新発見の絵巻を初公開!ついに解明されるミステリー。
「日本人の想像力と創造力って・・・凄い!」宮部みゆき氏推薦
帯裏
たくさんの百鬼夜行絵巻を目にしながら、ぼんやりと感じていた整理のつかない諸々の疑問が、この絵巻によって一挙に氷解する!そう思えたのです。
(「はじめに」より)
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わかりやすく、おもしろい。
…東博は所蔵の「地獄草紙絵巻」なんかも公開してくれたらいいのに!
デフォルメされたモノノケたちは、とてもユーモラス。
キモカワイイ、の原点ってここにあるんじゃ?と思ってしまいました。
カラリと明るく、それでも謎に満ちた、異界への招待。
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流し読み。
子供の頃、水木しげるの妖怪大百科にあった百鬼夜行。
このフレーズがずっと気になっていたので、本書を手に取った。
思っていたよりも、もっと奥深いものだったが、
自分は、著者が色々分析しているものより、水木しげるの百鬼夜行の方が、魅力的だった。
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えーと、多分、学術的に、ものすごく大きな発見があるんですよ。それについて書かれた、とっても真面目な本です。
でも、わたしは、妖怪の絵いっぱいの楽しい本としてしか認識していません(笑)
専門じゃないもので……。
でも、いろんな妖怪の絵を見るのは、ちょっと好きです。
カラーいっぱいで、楽しい気分(?)に、なってきます。
妖怪好きには、たまらない?
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百鬼夜行絵巻の系統図に関する新たな発見を議論。
ずいぶん前に買ってちょこちょこ読んでいたのだけど、暫く本棚の肥やしになっていたのを引っ張り出して一気に最後まで。
ヤー、面白かった。
あまりなじみのない文献学的な議論を楽しめたし、各絵図からの影響とかを比較していくのはホントに、学問、って感じ。
妖怪学入門にあった、怪異の妖怪化についての現象→存在→キャラクター化、という流れについて、百鬼夜行絵巻的に器物(付喪神)は単なる擬人化ではなくて、「獣化」「鬼化」であるっていうのは、なんか新鮮な発見だった。
やっぱ面白いなぁ。
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[ 内容 ]
二〇〇七年七月、画期的な絵巻「百鬼ノ図」が発見される。
この新発見の絵巻の登場によって“謎”だらけといわれてきた百鬼夜行絵巻のミステリーが一気に解け、これまでの定説は完全にくつがえることになったのである。
著者は、国内外にある百鬼夜行絵巻の伝本六十余の画像をすべて収集、それらの詳細な分析により、絵巻の成立と系譜の全容の解明をはたす。
この発見と研究のプロセスを収録した本書は、妖怪研究第一人者による、百鬼夜行絵巻研究の決定版である。
本邦初公開の「百鬼ノ図」をはじめ、初紹介の伝本多数をカラーで掲載。
[ 目次 ]
第1章 すべては日文研本「百鬼ノ図」から始まった!(「百鬼ノ図」と中世 次々にわかってきたこと)
第2章 「謎」だらけの百鬼夜行絵巻(「謎解き」の歴史 本格的な「謎解き」)
第3章 百鬼夜行絵巻の全諸本が分類できる(四つの系統がある 組み合わせの着眼点)
第4章 妖怪イメージ誕生の秘密(擬人化と妖怪 戯画から妖怪へ 妖怪の出現を描く)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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2007年7月、江戸時代前期に描かれた絵巻「百鬼ノ図」が発見された。
擬人画「鳥獣戯画」の影響を強く受けているといわれていて、
烏帽子(えぼし)を被ったカエルに僧侶姿のトラなど生活道具の妖怪や動物の妖怪が描かれている。
この新発見の絵巻の登場によって“謎”だらけといわれてきた
百鬼夜行絵巻のミステリーが一気に解け、これまでの定説は
完全にくつがえることになった。
国内外にある百鬼夜行絵巻の伝本六十余の画像と「本邦初公開の
「百鬼ノ図」の比較研究本。
絵がとにかく楽しいです。
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最新の百鬼夜行絵巻の比較考察本。
専門書と言うより、ちょっとした読み物。
図版も多く、カラーため非常に解りやすい。
図解もあるので、絵巻物がわからない人でもスムーズに読み進められる。
妖怪好きには堪らない一冊。
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「百鬼夜行」という絵巻があるのは知ってるかもしれませんが最後のページ(?)に何が描かれているのかを知っている人は少ないでしょうね。解説付きなので妖怪が好きな人はぜひ。
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● 系統樹の書き換えと中世制作の祖本
●「擬人化」の問題と物語の幻想化、妖怪化
●「戯画」と「妖怪画」、擬人化と獣化・鬼化
●妖怪物語絵巻と妖怪図鑑化
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(推薦者コメント)
集英社新書ヴィジュアル版というキャッチーなシリーズから出ているが、れっきとした「百鬼夜行絵巻」研究所といっていい本書。妖怪に興味があれば読んでいい。
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(2013.07.26読了)(2012.03.12購入)
7月20日に三井記念美術館で「大妖怪展-鬼と妖怪そしてゲゲゲ」を見て、帰ってきてから積読の山をあさっていたら、この本を見つけました。ぱらぱら見ていたら、展覧会で見た絵巻が掲載されています。百鬼夜行の絵巻の系譜を研究する上で重要な絵巻ということです。そんなことも知らずに見てきたので、遅ればせながら、読んでしまうことにしました。
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大妖怪展-鬼と妖怪そしてゲゲゲ
主催:NHK、NHKプロモーション
会場:三井記念美術館
会期:2013年7月6日~9月1日
入館料:一般1200円
中世から近世までの日本の妖怪変化の歴史を、能面・絵巻・浮世絵・版本などの優品でたどり、現代の妖怪を代表する水木しげる氏の「ゲゲゲの鬼太郎」へとつながる妖怪の系譜を見渡します。
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この本のメインで扱われている絵巻は、2007年7月に発見された「百鬼ノ図」で国際日本文化研究センターに所蔵されています。(「大妖怪展」では、8月4日までの展示)
この絵巻が発見される前と後では、百鬼夜行絵巻の系譜の考え方がどう変わったかは、直接本でお確かめください。なかなか興味深いものでした。
著者は、妖怪のカテゴリーを三つに分けて説明しています。
一つは、「動物・植物・魚介類」です。ふたつめは、「器物」です。三つ目は「鬼などの異形の者」です。
動物は、「鳥獣人物戯画」を真似ているものが多いようです。魚介類は、「俵藤太絵巻」に登場しているとのことです。そのほか、中国絵画からの影響もあるとのことです。
器物については、「付喪神」と呼ばれるものです。「しゃばけ」シリーズを読んだことのある方は、よく御存じでしょう。
鬼は、平安の昔からいるので、伝統的には、いちばん古いのかも。
妖怪について、あまり考えたことがなかったので、楽しめた本でした。
興味ある方は、とりあえず、展覧会を見るのが手っ取り早いのではないでしょうか。
【目次】
百鬼ノ図(国際日本文化研究センター蔵)
はじめに
第一章 すべては日文研本「百鬼ノ図」から始まった!
(1)「百鬼ノ図」と中世
(2)次々にわかってきたこと
第二章 「謎」だらけの百鬼夜行絵巻
(1)「謎解き」の歴史
(2)本格的な「謎解き」
第三章 百鬼夜行絵巻の全諸本が分類できる
(1)四つの系統がある
(2)組み合わせの着眼点
第四章 妖怪イメージ誕生の秘密
(1)擬人化と妖怪
(2)戯画から妖怪へ
(3)妖怪の出現を描く
おわりに
あとがき
参考・引用文献
百鬼夜行絵巻分類別所蔵元リスト
図版協力
●画家極秘書(160頁)
日文研所蔵の百鬼夜行絵巻の一種、土佐光起の「百鬼夜行之図」には「画家極秘書」と書かれ、図柄には色指定などの文言が添えられています。これは、百鬼夜行絵巻が、師匠が弟子に絵巻の描き方を伝授するさいの練習教材だったことを示しています。
●京都・大徳寺真珠庵所蔵「百鬼夜行絵巻」(164頁)
真珠庵本は、躍動感あふれる筆致で描かれた図柄やその配置にも創意が感じられ、それが中世という時代の枠を突き破って近世から近代、さらには現代にまで到達する強い魅力を醸し出しているきわめて特殊な作品であり、百鬼夜行絵巻諸本の中でも突出した地位を占めている作品なのです。
●妖怪(236頁)
幻想・妖怪化の要点は、人間世界と異類世界との接触にあるのです。
☆関連図書(既読)
「日本人と異界」小松和彦著、NHK人間大学、1993.10.01
(2013年7月27日・記)
(「BOOK」データベースより)amazon
二〇〇七年七月、画期的な絵巻「百鬼ノ図」が発見される。この新発見の絵巻の登場によって“謎”だらけといわれてきた百鬼夜行絵巻のミステリーが一気に解け、これまでの定説は完全にくつがえることになったのである。著者は、国内外にある百鬼夜行絵巻の伝本六十余の画像をすべて収集、それらの詳細な分析により、絵巻の成立と系譜の全容の解明をはたす。この発見と研究のプロセスを収録した本書は、妖怪研究第一人者による、百鬼夜行絵巻研究の決定版である。本邦初公開の「百鬼ノ図」をはじめ、初紹介の伝本多数をカラーで掲載。
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どうしてこんな陳腐なタイトルにしたのだろうかと思う。著者の小松和彦は、この分野および妖怪研究の第一人者であり、民俗学の最前線で活躍している人。また本書の内容も、一般向けに分かりやすく書かれているとはいえ、百鬼夜行絵巻に関する従来の通説の根底からの見直しを迫るものだ。しかも、現在所在の明らかになっている60種以上に及ぶ百鬼夜行絵巻のすべてをデータベース化することで、詳細な検討を行っている。その核になっているのが、最近になって日文研が入手した絵図だ。それにしても、この分野でも何点もが海外に流出していたとは。
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思った以上に専門的な事をやっていた。
最終章の「人間の世界と妖怪の世界がであったときにストーリーが始まる」「擬人化した動物は妖怪といえるのか」は面白く読めたが、それ以外は……。
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今年の夏は妖怪が熱い。というのも東京で2つの展示が行われているからだ。両国の大江戸東京博物館で開催中の「大妖怪展 土偶から妖怪ウォッチまで」と、池袋のサインシャインで開催中の「体感妖怪アドベンチャー GeGeGe水木しげるの大妖界」が開催されている。
妖怪で盛り上がる夏に、謎だらけと言われてきた「百鬼夜行絵巻」に焦点を当てたのが今回の本。しかも妖怪研究の第一人者による解説と多くの絵巻物がカラーで載っているところがポイントだ。
人間が描き出す妖怪の世界。多種多様な妖怪ワールドが広がっている。ユーモラスな妖怪、グロテスクな妖怪など見ていて楽しい。思ったよりも怖くなかったな。
大妖怪展
http://yo-kai2016.com/
体感妖怪アドベンチャー GeGeGe水木しげるの大妖界
http://gegege-daiyoukai.com/