投稿元:
レビューを見る
今では数少ない社会主義国、キューバを紹介する写真絵本。
なんとなく沖縄っぽい雰囲気だなと思った。
とばっちりの受け具合とか陽気に助け合おうという姿とか、自然やかつて迫害された先住民をかくまった洞窟とか。
距離が近いからブラジルとも通じるようだ。自分の宗教を「ご主人様」の宗教になじませて延命するのは奴隷みんなの知恵なのかな。
フィンランド辺りも連想した。社会保障の充実ぶりは、景気ではなく保障しようという意思に支えられている。あとソレノドンかわいい。ムーミンの「ご先祖様」っぽい。
革命のキューバはフィデル・カストロの人格に支えられているように見える。
その姿は理想に燃える青年のようであり、パターナリスティックな父親のようでもある。
色んなものが欠乏している中で国民を賢くするための教育や生きさせるための医療や、なくても生きていけるけれど人間的な生活のために必要な音楽や芸術やスポーツに力を入れるってのはすごいことだ。
この先の変化がアメリカ化じゃなければいいんだけど。
こんないい土地で、方法の賛否はあれど民を幸せにしたいつもりがある国が幸せになれない世界は、あんまり良いもんだとは思えない。