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ルワンダ大量虐殺。
これがごく最近起こったこと?
信じられなかった。
3カ月の間に50万人が隣人同士で虐殺。
どうして、国連は、これを止めれなかったのだろう。
どうして、どうして。
また、こんな歴史を知らなかった自分も情けない。
相互理解を求めているのに、相手のことをうわべで理解できても意味がないと思った。
今の現状は、過去から。
過去のできごとによって、今がある。
当たり前のことなのに。
もっと、アフリカの歴史もしっかり勉強しよう。
そして、もう、こんなことを二度と起こしてはならない。
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(2015.03.05読了)(2015.03.04借入)
副題「内戦を生きのびた家族の物語」
中央アフリカのルワンダで、1994年4月フツ族によるツチ族の大虐殺が、行われました。
白昼堂々、鉈などを使っておこなわれたと言われます。
著者は、1996年にルワンダに入り、コンゴ共和国との国境地帯で、少年兵たちにあやうく殺されそうな場面に遭遇しています。
そのときはなんとか助かったけど、別のところで、兵士にお金を巻き上げられたので、取材を諦め、帰国したとのことです。
この本は、2008年に再訪して、取材したもののようです。
内戦が治まり、落ち着きを取り戻したようです。
孤児と家族を失った女性の問題が深刻である、ということで、夫と長男を失った女性を取材して報告しています。
孤児はおよそ50万人。ツチ族の男性は大半が殺害されてしまったので、夫を失った女性が多いとのことです。結婚していた女性の三人に一人はお夫を亡くしていると言われています。(26頁)
さらに、フツ族の民兵の中にレイプを行うためのグループを組織し、そのグループにエイズウイルスに感染している男性を大勢含めました。そのため、エイズウイルスに感染した女性たちがここ数年多数発症している。
現在、国会議員をしているアルフォンシンさんは、大虐殺のあったときは、学校の先生をしていました。大虐殺で、夫と長男を失いました。残された三人の男の子と暮らしています。
次男、ロジャーさん、現在32歳、当時18歳。
三男、ギルバートさん、現在28歳、当時14歳。大学を卒業し、就職活動中。
末っ子、パトリスさん、現在18歳、当時4歳。工学を学ぶ大学生。
大虐殺のとき、アルフォンシンさんは、パトリスさんを負ぶって逃げましたが、ギルバートさんとは、別々でした。再会できたのは、1か月後とのことです。
「ツチ族もフツ族の人もジェノサイドに加わった人も被害を受けた人も、ルワンダ人みんなが、ともに生きていかなければなりません。」(87頁)
【目次】
1 「外国人は殺せ!」
2 ジェノサイド《大量虐殺》
3 ジェノサイドから立ち上がって
4 生き残った母と三人の息子たち
5 夜の慰霊祭で
6 家族の故郷へ
7 父は生きている
8 相手をゆるす時
あとがき
☆関連図書(既読)
「ダイヤモンドより平和がほしい」後藤健二著、汐文社、2005.07.
「ルワンダ中央銀行総裁日記」服部正也著、中公新書、1972.06.25
「緒方貞子――難民支援の現場から」東野真著、集英社新書、2003.06.22
(2015年3月11日・記)
(「BOOK」データベースより)amazon
ルワンダ。アフリカ中部にある、この国でおこった悲劇を、あなたは知っているでしょうか。八十万人以上の人が命を奪われたという、恐ろしい死の三か月間の歴史が、この国にはあるのです。
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二つの民族間の内戦で3か月で80万人の命が奪われたという。エイズを蔓延させ敵をこの世から消そうという、信じられない作戦。
『ダイヤモンドより平和がほしい』と同様、子供たちのために書かれた本。こんな国もあるんだ、ということを日本の大人も子供もわかってほしい。後藤さんの使命感、子供たちに伝えたいという強い気持ちが感じられる本だった。
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フツ族とツチ族が対立し、ひどい殺し合いをしたルワンダ内戦と、その後の国の再建の状況について、夫と長男をフツ族に殺されたアルフォシンさんという女性と生き残った息子達の言葉を通して伝えている。
虐殺から逃れたときとその後の状況を語るアルフォシンさんの言葉は重く、読んでいて本当に辛い気持になる。
その話を直に聞いた後藤さんは、どんな思いでいたのだろうか。
この本も、涙無しには読めなかった。
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ルワンダのジェノサイドの話。話は知っていたけれど、知ってると思っていたけれど、ほんとにひどい話。こんなひどいことができるんだ・・・それでも共に生きて行かなければならない・・・今の時代のテロの話にもつながるよね。どんなにひどいことがあっても相手を皆殺しにすれば済むことでもなく、共に生きて行くにはどうすればいいか、答えは難しいけれど殺しあえば果てしない・・・
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ユダヤ人大虐殺と同じ、ツチ族大虐殺。1994年4月から7月のたった3か月間で100万人とも言われる人が殺された。
ご近所さんのフツ族の人が、急にナタで殺しに来る。家の中の物をすべて盗み、殺した後、家に火をつける。
ツチ族を根絶やしにするため、老人も女性もこどもや赤ちゃんも皆殺し。女性に対しては、子孫を残せないようにエイズウイルスをもつ男性が強姦してわざとエイズ感染を拡げる。
女性の気持ちを考えると発狂して自殺したくなる。だって、家族全員目の前で殺された後に自分も強姦され刃物で全身切られ気を失い、目が覚めたらまだ自分は生きていて、でも今日のうちにいよいよ殺されるかもしれないという毎日を経て、虐殺が終わった10年後にエイズ発症してずっと体がしんどい。こんなの、生き地獄で、同じ地獄なら死んで何も感じなくなったほうがましじゃないかと思う。それでも自分は生きているという事実をどう解釈するか。
家族を殺されたことを簡単に許せるわけない、だけど復讐しても自国の良い未来はつくれない。加害者と共に生きていかなければならない。つらい。つらいが。。
やはり未来を作るにはこどもへの教育なのだろうと思う。たくさんの孤児たちに十分な衣食住や生活費と、温かい人間関係と、質の高い教育。これを時間をかけて与え続けた先に、より良い未来があるのだと思う。
未来をつくるって、時間がかかるなぁ。小手先の選挙目当ての政治じゃ、国は育たないよ。日本の爺さん政治家たち。ルワンダでは国会議員の半数が女性だよ。
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うーむ。
ルワンダで起きた悲しい出来事、ジェノサイド。
隣人として助け合っていた人同士が民族同士の対立をきっかけに殺し合う。それはドイツのホロコーストと似ている。
人は愚かだ。
でも許して共に生きていかないと国はよくならないと言う女性国会議員がすごい。
そして何より後藤健二さん、良書をありがとうございます。
という気持ちになった。