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絵本

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みんなのレビュー6件

みんなの評価4.5

評価内訳

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紙の本

【読みきかせ・幼児】「雪を待つ」という、おとなしいお話の設定にもかかわらず、やんちゃそうな猫のきょうだいが全身の表情豊かにころげ回っていて愛らしい絵本です。

2009/11/18 18:05

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:中村びわ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ようやく寒くなってきて、「さて、冬のおはなし会では何を読もうか」と、頭の中のインデックスをそろそろ充実させておかないといけない時季になってきました。
 クリスマス絵本は別として、12月半ばから2月ぐらいまで楽しめる冬の絵本で、今一番読む意欲まんまんなのがこの絵本です。

 猫派か犬派かというと、どちらかと言えば犬の方が好きだったのですが、飼う飼わないの選択でないなら、最近は猫のなぞめいたところ、しぐさの独特なところを見て、ファンタジー世界に誘われる気がして惹かれます。「そうか。確かに映画でも物語でも、リアリズムならば犬が合うし、ファンタジー系なら猫が合う」と、1つ発見をした気になっています。
 しかし、この絵本はどうかというと、猫のきょうだいが話をしながら冬の到来と雪が降るのを待つということではファンタジーなのですが、シュールな別世界へ飛ぶという内容ではなく、私たちの日常風景の中でお話は展開します。

 小さなお友だち(と、日ごろお子さんたちのことを呼んでいます)ならば、ここに出てくる猫たちを自分に置き換え、無理なくお話に入っていけるかと思います。
 言葉を獲得し始めの赤ちゃんは、何の動物を見ても「ワンワン」と言います。しかし、「ニャーニャー」が区別できるようになると、速く駆け回るワンワンよりも、とっさの必要以外はゆったり歩き、日なたでごろごろして、体の大きさも自分より小さい猫の方が、親しみやすい存在なのではないでしょうか。
 表紙のごろ寝の絵は、そういう意味で、キャッチとして、とても良い感じに仕上がっています。

 装丁が城所潤氏の仕事。
 絵本はあまりデザイン処理をほどこすところがないので、装丁家を立てるのは非常に贅沢な気もしないではありません。けれども、この表紙のころがった猫たちの上にある題字を見たとき、さりげないけれども繊細なレイアウトになっていることに感心させられます。猫たちの体に合わせるように、わずかに弧を描いて文字が配されているのです。そして、文字に平をかけて寸詰まりにしていますが、それも地面に近い猫たちの姿勢にぴったりです。

 まだ冬を知らない、春先に生まれた猫たちなのでしょう。春のある日、郵便受けから落ちたハガキの絵を見つけて、きょうだいは話を始めます。冬になると冷たい雪が降り、寒くなるのが嫌だと上の三人の兄姉は心配するのに、末っ子の弟は、何だか面白そうだから早く雪が降るといいと言います。
 夏は、小さな池のところでおしゃべり。冷たい雪でびしょぬれになるのを心配する兄姉をよそに、弟はやはり何だか面白そうと言っています。
 秋は落ち葉を見ながら、雪で埋もれてしまうことを心配している兄姉に対し、末っ子猫はやはり……。
 そして、とうとう冬の朝、雪が降るのです。弟は迷わず外に飛び出して行きます。兄姉たちは雪が何やら恐くて隠れていたのですが、窓から外に出て行った弟を見て……。

 さりげない物語なのですが、猫たちの体の表情が、ざっくりとダイナミックな線で、しかし本物の動きをしっかりつかんで表現されています。四季の様子も無駄のないすっきりした絵柄で描かれ、雪を待つ季節が上手に表されています。
 作家のエリック・ローマンはすでにコルデコット賞という絵本の権威ある賞をとっていますが、ああ、そうなのか。「ライラの冒険」シリーズという、素晴らしい世界観ファンタジーがありますが、あれのハードカバー版の装画を手掛けた画家なのです。
 文字量も、お寝み前の読みかせにもつらくない、少なめの嬉しい絵本です。

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紙の本

飛び込む勇気と見守る優しさ

2009/12/23 18:24

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:wildcat - この投稿者のレビュー一覧を見る

雉猫、灰色猫、茶虎猫、虎猫の兄弟。

表情豊かに伸びやかに過ごす四匹はいつも一緒。

おっと、一匹だけ違う子がいました。

好奇心イッパイの虎猫・すえっこねこです。

すえっこねこは、他の三匹と一緒にミルクを飲んでいても、
興味の先は飛んでいる蜂に向かっていたり、
郵便受けに最初に飛び込んだり・・・。

とにかく思いついたことに思い切りよく最初に飛び込んでいくのです。

ぽかぽかお天気の春のある日、
飛び込んだ郵便受けから落ちたきたのは雪の絵葉書。

にいちゃんねこも、おとうとねこも、いもうとねこも、
雪の絵を見て、先の冬を心配しています。

  「やだな! ふゆに なると、ゆきが ふるんだってね。

  つめたい ゆきが ふると、うーんと さむくなるんだ。」


  「ぶるぶる ふるえちゃうくらい?」


  「しっぽまで かちんこちんに なっちゃう?」


でも、すえっこねこだけは、違うのです。

  「なんだか おもしろそう!

  ゆき、はやく ふると いいなあ」

暑い夏の日も、秋風の日も、冬の心配をしている兄弟猫。

だけど、すえっこねこは、やっぱり雪が楽しみなのです。

ここで、繰り返しが用いられています。

それぞれの季節の中で過ごす猫達は
四匹とも模様が違うところがかわいらしいのです。

秋の木にぶら下がって、
色の違うしっぽだけが見えているところとか。

木の葉の色に馴染んでいていいなぁと思います。

全体的に正面から顔が見えている状態ではなくて、
後姿とかしっぽが語っていてそれもまたかわいらしいのです。

すえっこねこは、夏はかえるにちょっかいを出しているし、
秋は木の枝にぶら下がって逆さの顔を覗かせているし、
木の葉に埋まっているし、
やっぱり一匹で違うことをしています。

好奇心の塊は落ち着きがないのですね。

そして、冬のある朝、とうとう雪が降りました。

すえっこねこは、どうしたでしょうか。

そして三匹の猫達は?

四匹の中で最も目立つ主人公は、すえっこねこで、
一見、他の三匹は何もしていないようにも見えます。

ですが、このおはなしは、
四匹ともがすえっこねこのようなキャラクターだと
成り立たないおはなしでもあります。

たとえばすえっこねこには幸い何も悪いことは起きていませんが、
もしも危険のある場所に一匹で飛び込んでしまったら、どうでしょう。

誰かが見守っていて、助けてくれなければ大変なことになります。

また、一匹で違うことをしているすえっこねこを
自由にさせておくような度量が三匹にあったのではないかと思います。

だから、すえっこねこは自由でいられるのです。

最初に飛び込む勇気は、見守ってくれる存在があるからもてるのかもしれません。

最初に飛び込んだその様子を見て、
良さそうだったらあとからやってきてくれる仲間がいるから
やばそうだったらきっと助けてくれる仲間がいるから
マイペースでいられるのです。

すえっこねこに近いキャラクターの自分は、
そんなことを思いながら四匹を眺めていました。

キャラクターが違っても仲良しでいられるって素晴らしい。

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2010/01/04 22:48

投稿元:ブクログ

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2010/05/06 12:19

投稿元:ブクログ

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2012/10/16 14:18

投稿元:ブクログ

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