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日本のことを客観的に見る事ができるな、というのが一番の感想。
小説としては・・・うーん、私にはあわないかな。
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金魚は好きじゃない。
鱗も顔も。
ただ、金魚のような色は好きだ。
日本のグレーな街に真っ赤なコートで来た、林玉玲。
中国に居た頃の話、もっと書き込んでほしかったなぁ。とくに、夫。
でも、日本に過ごす彼女のとまどいと、遠くにある家と、そのリアルさ、不確かさ。
対比が実に読み応えがある。
どうして、私はここにいるのだろう?
空は同じだけど、匂いも空気も違う街。
言葉も通じない街。
後半の李白のくだりはあまりにも美しすぎる。
漢詩いい。
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多少日本語が拙かったり、句読点があまりなく 読みにくかったりするものの、一つの作品としてはいいものだと思った。
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王玲は夫の死後、仕事で知り合った男とアパートで暮らしている。仕事先のレストランでは金魚の世話も仕事のひとつ。日本に留学して結婚している娘が出産するにあたり手伝いに行く。そこで大好きな金魚色のコートを着て空港についたところ、娘に「そんな色のコートは日本ではおかしい」といわれてしまう。中国人からみた豊かな日本。寂しい日本。言葉が通じない不安の中でも近所の主婦やペットショップの主人と心を通わせてゆく。
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表紙の鮮やかさと帯の「純愛小説」に惹かれたのですが、どこが純愛小説なのかよく判らないままでした…。
主人公の優柔不断さにイラッとしつつ、結局何かが確定するわけでもない話だったので、色々と自分の中で消化不良;(2009.03.15読了)
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芥川賞とってたのを知って一冊手にとってみた。
普段は金魚の世話を任されている美人のおばさんが、日本の娘の出産を手伝うために日本を訪ねて来る。
彼女にずっと日本にいて欲しい娘が、お見合いを勧めて、彼女も数回試してみるんだけど、最後に会った男性との会話で中国を思い返して、帰りたいと覆ってしまう。
成り行きで恋人になったはずの人なのに、結局自分も好きになってしまっていることに気づいてしまう。
難しいけど、面白かったと思う。
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中国の東北部、とあるレストランに勤める林玉玲は、店長から金魚の世話を頼まれる。あるとき、日本に嫁いだ娘の出産のため来日した玉玲は、日本人との再婚を勧められて…。日本と中国、異なる文化の狭間で、玉玲の心は言葉を超える。衝撃の芥川賞受賞から半年、日本と中国をめぐる新たなる感動の恋愛ストーリー。
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一匹だけこんなに小さい水槽に入れられて、病気で辛くとも寂しくとも、気持ちを伝えたくとも、聞いたり慰めたりしてくれる同類もなく、ただただ水槽の隅でじっと耐えるしかない。早い時期に金魚をもう一匹飼うべきだった。今更遅いのはわかっていても、後悔することしかできない。
(P.46)
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まずカバーが美しすぎる。鮮やかな緑に金魚の赤が映える。
芥川賞受賞から半年。前作の時が滲む朝やワンちゃんより読みやすく感じた。
確かに日本語に対する批判に感じる。
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齢五十を過ぎて未だ美しい主人公が、中国に残してきた「愛の芽」の萌芽を心の片隅に感じつつ、娘の暮らす日本で娘に勧められて「お見合い」をする。
どこか切ない、そして中国の「今」が、何か心にしみる一冊です。
楊 逸(ヤン イー)の小説はどれも好きですが、私はこの作品が一番好きです。
読み終わった後の、すこし切なさを孕んだ充実感。
頭の隅に踊る鮮やかな色彩。
そして「中国人女性との出会い」という、日本でよく見かけるあの広告が、「ああ!」と胸を打つように違う意味で心に響いてきます。
王道モノの恋愛小説というわけではないけれど、何歳になっても、違う国に行っても存在する確かな「愛」のかたちが、主人公の最後の台詞に集約されています。
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中国でレストランの金魚の世話をしている未亡人の女性の話。
全体的に物悲しく、なんとも言えない焦燥感が漂ってくる作品でした。
「チューゴク、キンギョ、キンギョウ、イマス」
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『金魚生活』楊逸:小説の見本みたいな印象。テーマ性、比喩の使い方、リフレイン、構成、訴求点。文章に意図しないクセがあるから、ガチガチに丁寧で型通りの小説に隙ができて魅力になる。
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日本語が、日本語じゃないみたいに。
言い回しの微妙な違いがリズムを少し狂わせるから、
言葉が妙に際立って、迫ってくる。
(でも、やっぱり、読みにくい。)
最後の台詞が、切ない。
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大筋は、中国人の女性が職場の金魚当番(中国では金魚は富の象徴らしい)を任されて、金魚が死なないように手を焼くうちに、金魚の個性を見出したりその世界に逃避したり、主人公が金魚と接するシーンではどこかゆらゆらしたイメージだった。
話の中盤からは、日本人と結婚した娘の出産にあたって主人公も日本に住むが、暮らしの違いにびっくりしたり、何もかもが高くて1斤いくらのパンの値段に一喜一憂したりしていた。
終盤は、娘の勧めで、日本人男性とのお見合い話がでて、何人かとお見合いデートをするが、中国語を話せない主人公に詐欺まがいの条件を要求してきたり(結婚相手は寝たきりのおじいちゃんで、お金はあげるから一生介護してね、でも遺産はあげません。というような契約を相手のおじいちゃんの親戚にさせられそうになる・・)、良い日本人、悪い日本人がよくわからない中で戸惑う。
最後のお見合い相手は穏やかな感じの男性で、お互い言葉は通じないけど、詩の一節を読み合うことでお互いの気持ちを伝え合うことができた。趣味や教養が広いと、そんな素敵なコミュニケーションがとれるんだなと感じた場面。
むしろこの最後の場面がなければそれほど記憶に残らなかったかもしれないな、と思った作品でした。
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金魚が好きなだけで、女のただれた生活を読みたかったわけじゃないから読み終わったときすごく残念な気持ちだった。