紙の本
爆笑珍道中、幻のウナギ「ラビアータ」を捕獲せよ!
2009/07/26 12:32
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:サトケン - この投稿者のレビュー一覧を見る
世界で初めてニホンウナギの産卵場所を特定した東京大学海洋研究所が手掛けてきたテーマ「ウナギの生態の解明」、このテーマのなかではまだ一つだけ重要な課題が残っていた。
世界のウナギのうち、まだ唯一捕獲されていなかった幻のウナギ「ラビアータ」を見つけること。
「ラビアータ」求めてアフリカはマラウイへ向かう研究者3人、しかし主任教授は所用のため日本に帰国、残された二人の若き研究者が幻のウナギを探しにマラウイを動き回る。
しかも、与えられたミッションは「ラビアータ」をできれば生きたままの状態で捕獲、標本として日本に持ち帰ること。
目的が達成されるまで日本に帰国することはまかりならぬ、という厳しい指令だ。
限られた調査予算のなか、滞在費をギリギリまで切り詰めるため、バックパッカーとなんら変わることのないアフリカ滞在。
あくまでも学術調査が目的で、けっして冒険が目的ではないのに、結果として冒険になってしまう。
この冒険談、もとい、採集旅行を読みながら、私を何度も笑いをかみ殺していた。さすがファミレスの中で馬鹿笑いはできないから。
本人たちが真面目に取り組めば取り組むほど、客観的にみれば笑えるというもの、なのだ。
軽妙な筆遣いなのでついついスラスラと読み進めてしまうが、このミッションの遂行は精神的プレッシャーも強く、考えてみれば実際はきわめて過酷な状況にあるのだ。
学問への真摯な情熱と、地べたを這い回るような努力、日本人の若手研究者たちは、このようにして生物学の世界に貢献しているのだ、という再認識をさせてくれる。
しかしまあ、難しい話はさておき、読めば元気なること間違いなし!
ふつうの人生送っていれば、まず経験できない世界を、おもしろかしく読ませてくれた著者に感謝!
紙の本
おもしろい
2011/03/04 08:26
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぽっぽっぽ - この投稿者のレビュー一覧を見る
とても面白い旅行記であり、探検本です。
大学教授が最初だけではありますが、とてもいい味を出していらっしゃる方で、親しみを覚えました。
研究者とは、いい意味で世間ズレしていなくて、面白かったです。
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謎の熱帯ウナギ捕獲に命をかけた東大の海洋研究所の研究員達が、アフリカに行った冒険記!!研究の為に行くが、50℃を超える猛暑の上に、住血吸虫まみれの真水、と過酷な環境に耐えながらの愉快な冒険記!!抱腹絶倒間違いなしです(^-^)v
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2009年1月19日購入。読書期間2009年1月19日〜24日。
好きな作家が勧めていた一冊。
ウナギ研究者である著者がアフリカへウナギを捕獲しに行く話。
色々なハプニングとかその旅自体は面白いんだけど、書き方があんまりうまくないような。面白さを重視するのか、まじめにしたいのか中途半端な感じ。
あと、現地の人を下に見ていたり、自分たちは特別だと考えているように受け取れる表現があったりと、自分には合わない点があった。
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おもしろい!
研究者ってこんなことするの?の連続。
いわゆる「旅本」では味わえないスリリングな展開が魅力。
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研究とはここまで過酷なものかと認識させられる一冊。
デスクワークとフィールドワーク両方が重要なのは確かだけど
研究者というと我々素人はついついデスクワークを想像しがち。
この本を読むとそんな先入観は木っ端微塵。
辺境旅行者となんら変わらない。
違うのは目的。
純粋に突き進む姿勢に爽やかに感動します。
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仕事は嫌いでもできるけど、
研究は好きじゃないとできない。
また大学院行きたいな。
今度は純粋に興味のあることで。
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<世界で初めてニホンウナギの産卵場所を特定した東京大学海洋研究所の「ウナギグループ」。今回の目標は、全18種類のウナギのうち、唯一まだ採集されていない「ラビアータ」を見つけることだった。過酷な状況下、幻のウナギを求めて、二人の研究者が繰り広げる爆笑アフリカ冒険記。第23回講談社エッセイ賞受賞作。 >著者の先生である塚本教授がヒッジョーに魅力的に描き出されていたところに◎。著者の、また同じく助手であった俊氏の教授を尊敬する気持ちが伝わってきて、読んでいてなんだか嬉しい気持ちになった。とにかく私としては、俊氏による文庫版あとがきがえらい気に入ったのであった。
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東大のうなぎ研究者がアフリカの「ラビアータ」といううなぎを捕まえに行く。
それはそれは過酷な旅で真似できないし、スリリング。
だけど、読み応えには少々かける。
面白く書こうという意志は伝わってくるだけに、今一歩物足りない。
本来面白いはずの事柄でスカッと笑えないというか。
おなじ研究者がエッセイを書いた、という意味で同類の本なら、
『ダチョウ力』や『孫の力』のほうが読み物として面白かった。
そして、壮絶な旅エッセイというジャンルで言うのならば、
自分のキャラづくりが出来上がっている高野秀行のエッセイのほうが受け入れやすい。
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やー、おもしろい!
生き物大好きなわたしにとっては大好物の題材です。
研究者ってなんでこんなにもはたから見ればどうでもいいようなことに命をかけて、必死なんでしょう。
たかがウナギなのにね…
これに合わせて『オーパ』も読んだので、それはまた後日。
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山陽新聞2011.02.04朝刊。 一面コラム『滴一滴』で紹介。
最近「うなドン」という続編にあたるらしい新刊が出ていましたね。
こちらもおもしろそうです。
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東京大学海洋研究所の「ウナギグループ」による、幻のウナギ探索行。ウナギだけどアフリカ!ゆる〜い題名とは裏腹なアフリカでのハードなサンプリングの旅(というか冒険)です。今回の冒険では教授は途中で帰国してしまい、研究員の青山・渡邊組がまだ採取されていない最後のウナギ「アラビアータ」を探して4000kmの爆笑冒険行を繰り広げるのですが、場所はアフリカの大地溝帯に位置するマラウイ、モザンピーク。どこまでも続く荒れ地を縛られたニワトリと一緒にピックアップトラックに揺れら、バスに置き去りにされ、毛穴から入って脳を犯す住吸血虫の蔓延する湖で人食いワニをかわし、カバと衝突、夜は蚊の大群と戦い、陽気ななアフリカ人に暗いアフリカ人・・・ほとんどウナギは出てこない。考えてみれば、まだ採取されていないくらいなんだから、身近にいる訳もなく、とんでもないところまで入って行くサンプリングっていうのはまさしく冒険なのだなぁ。google earthなどで道筋をたどるとなお面白い。モンキーベイの野良象の群れやカバの写真もあります。後半、50度を超える暑さと水不足で身も心も消耗してく二人。だんだん笑えない状況になってくるのですが、その分リアル。でももう少し、ウナギの学術的な話や、サンプリングした後の成果などにも触れてほしかった。にょろり旅の後のニホンウナギの産卵場を探査する冒険行は阿井 渉介著「うなぎ丸の航海」に詳しい。こちらも、同行した小説家である著者という第3者の目から見た冒険行でとても面白い。
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東大の研究者というと、もっとクールでスマートな印象でしたが、エリートさんたちがアフリカで七転八倒しているのが面白かった。ウナギ1匹でこんなに必死になるとは…。
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東大の「うなぎ」研究者が、調査のためにアフリカへ。。その様子を記したノンフィクションストーリー。著者は実際調査を経験した准教授。
筆致が軽妙で読みやすくて、おもしろい。冒険ものとして読み始めたが、最後のほうでは、その領域を超えている感があった。それは、この物語は研究者たちが「新たな発見をしたい」という好奇心による行動の積み重ねが、結果として冒険記になっているからかもしれない。それにしてもタフだと思った。単に好奇心とかでこんなことはできないんじゃないか。。と思うくらい。
ふと科学とか技術の発展とは、この物語に出てくるようなタフで熱い人がいないと成り立たないんだろうなと思ったりもした。
書評は高野秀行さんがしているが、高野さんが好きな人は多分本書も好きかと。
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東京大学海洋研究所の研究員が、アフリカで新種ウナギのサンプリングをしたときの話。おもしろいので数時間で読める。息抜きしたいときにどうぞ!