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紙の本
心を解放し、楽に生きるための知恵が満載
2011/10/27 22:06
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:JOEL - この投稿者のレビュー一覧を見る
最近、近所の書店で、この著者の本が何冊も平積みされているのを見た。ちょっとした小池ブックフェアみたいな感じだ。
そんなに人気があるのかと、試しに一冊手に取ってみた。とりわけ易しそうな本を。それが本書である。項目ごとに四コママンガがあり、分かりやすい文章が続く。
いや、驚いたこと。見かけは平易だが、内容は極めて深いのである。俗世を生き抜いていくための知恵がたくさん書かれている。それはそう、お釈迦様の言葉を考え抜いた著者が、現代人の文脈で語ってくれているからだ。
つまらないことで迷ったり、腹を立てたり、悩んだりしているのが、小池流お釈迦様の説法で解決されていく。実際の解決は読者に委ねられているが、どうして迷ったり、怒りがこみ上げてくるのか、心の働きを教えてくれるのだ。
こうも人の気持ちの動きを的確に解説しているのも、ありそうでない。通常の仏教の教えはむずかしすぎたり、遠回しだったりするのだ。
著者の小池さんは東大卒のお坊さんだが、よほど頭脳明晰なのだろう。むずかしいことを易しく言えるのが本当に頭がいい人の証拠だ、というよい例がここにはある。四コママンガも、けっこう気が利いている。
そういえば、最近、朝日新聞でもコラムを書いているのに気づいた。。「小池龍之介の心を保つお稽古」という夕刊の連載だ。イラストだって描けるから多才だ。
一人でいると、とかくつまらないことに思いをめぐらしてしまって疲れるー、という方には、そんな習慣をやめるためのコツが満載の本になっている。
ぐるぐると思考が空回りしてしまうのも、そのメカニズムを知れば、その悪癖からさよならできる。禅によって、心を静めるのがいかに大切か、その仕組みから教えてくれるので、はたとヒザを叩くほど合点がいく。
いや、当たり前のことばかりが書いてあるのだが、実は類例がなく、独創的で、かつ面白くてためになるという何重もの楽しみがある。
「怒りの業の協奏曲」、「誤爆イラッコ」、「脳内引きこもり」など、各項目のタイトルもユニークで、けっこう核心を突いている。
本書は手元に置いておいて、折にふれて読み直すのがよさそうだ。読んだときは納得しても、しばらくしたら忘れてしまうのが人間だから。
著者はほかにもたくさん本を出している。言っていることは一貫しているのだろうが、ひさびさに同じ人の本を次々に読んでみたいと思わせる著者が現れた。
紙の本
絵がかわいい
2016/02/18 15:28
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:時短 - この投稿者のレビュー一覧を見る
絵がかわいく癒される、ヘタウマ系の極みと言ってもいいような本書の絵のユルさやかわいさに癒やされたくて本書を買ってもいいと思わせる。
内容は表紙のような絵で描かれた4コマとそれにまつわる仏教の解説(現代社会に活かすものが多め)でなりたっており、著者のまえがきにもあるように4コマ部分だけをペラペラと眺めてめくってもよし、文章部分も読んでよしの構成であり、そのユルさがまたいいなと思わせる。
また、ユルさの中にもちょくちょく毒がある部分があり、これこの本に書かれた悪口は辞めましょう、批判は辞めましょう、といった部分と矛盾してないか? と思わせるある種の適当さもまたユルさの1つであるだろう。
紙の本
こころの自由を取り戻せ。
2009/03/29 20:13
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ショートチョット - この投稿者のレビュー一覧を見る
生体反応を止めることができるのだろうか。
怒りの時のノルアドレナリン噴出。それが起点となって次々起こるイライラ。
あるいは、快感のアドレナリン。それになれて、もっと強い刺激を求める生体。
食べ物が入ると胃液が出てくるようなもの。
コントロールなど出来ないのではないだろうか。
ただし、食べなければ、生体反応は起こらない。
と思いきや、思考やイメージでも反応してしまう。
結果「無心」が導きだされる。
生きていくためには、欲望もストレスもエネルギー源。
裏目に出て、あまりにも負のエネルギーループになりすぎたら
本書でリセットするのも一つの知恵と理解できた