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現代史を授業する上で最も気を付けていること、それはこの現代史が最も授業者自身の思想・信条や良心がダイレクトに反映されてしまうということです。生徒達に教える以上、中立公平の立場で歴史を伝えなければなりません。人文科学においてそれはほぼ不可能なこと(公平か不公平かの線引き自体にすでに主観が入っている)かもしれませんが、それでもなお客観の立場をとらなければなりません。そういった意味においてこの本は問題有りと思います。まず、先の大戦や中国・韓国・北朝鮮に対し自身とは違う立場の人達を“無知”と断罪する態度はどうでしょうか?また116頁に南京事件の話を皮切りに「歴史の教員は数千冊の本を読まないとちゃんとした歴史の教員にはなれない」と書いていますが、南京事件に関しては、研究者たちに定説がないのに高校の教員が(本だけあさって)真実など分かるわけありません。本をたくさん読まなければならないという意見には大賛成ですが、歴史教員は様々な意見があるならばそれらを教え、生徒たちに考えさせるのが重要なのではないかと思います。だからこそ、自分たちと違う立場でものを語る人々を“無知”と退ける態度はいただけません。私は高校の歴史教員ですし、著者も予備校で長年生徒たちを教えている立場、いうなれば「知っている教師と知らない生徒」という状況が当たり前の世界です。だからこそ、様々な意見について謙虚に耳を傾けるべきではないかと思います。本の内容については、著者のそういった態度をのぞけば、広く浅く中国現代史と朝鮮半島現代史を網羅しているのではないかと思います。もしこの時代のこの地域が苦手という人でしたら、まずこの本を手にとってそれから新書などを読んではいかがでしょうか。
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それでもやっぱり中国がわからない。
これじゃあきっと、中国もにほんがわからない。
本当に日本のことがわかっているのかもわからなくなってきた。
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[ 内容 ]
中国に激しい反日感情があるのはなぜか?
北朝鮮は日本を襲うのか?
―中国を中心としたアジアの近現代史を、鬼才片山まさゆきが漫画化し、河合塾のカリスマ講師・青木裕司が解説。
中国脅威論の本質をずばりと突いて、「アジアのなかの日本」が見える渾身の一冊。
大好評既刊『サクサク現代史!』の続編、今度はアジアが舞台だ。
[ 目次 ]
序章 ジャパン高校の憂鬱
第1章 日中関係の過去―なぜ日本と中国が戦争していたの?(チャイナ高、弱いのがバレる;孫文くん立ち上がる;チーム国民党の裏切り ほか)
第2章 中国の脅威―中国を不気味に感じるのはなぜ?(ソ連高と仲良しに;脇役たちの連帯;ダライくんは誰のもの? ほか)
第3章 北朝鮮問題―北朝鮮ってなんであんなに変わっているの?(北高vs南高;南高とジャパン高の仲直り;北高の孤立 ほか)
[ 問題提起 ]
[ 結論 ]
[ コメント ]
[ 読了した日 ]