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映画「スラムドッグ&ミリオネア」の原作。原題は「Q&A」。タイトルってむずかしい。「1ルピーの神様」でも良かったかも。質問それぞれの正解の背景には主人公ラムがそれまで否応なしに経験してきた過酷な人生があり、それがシリーズ短編のように語られるのですがひとつひとつを長編小説として書いてほしいような、濃い内容。それぞれその世界にどっぷり入ってもっと読みたい、と思ったあたりで、じゃぁ次の質問を見てみましょう、となって大枠のストーリーに引き戻される、という読み出したらやめることの難しい本でした。作者はこれがデビュー作で次作はミステリらしいです。アカデミー賞受賞が追い風になって、早く訳されて出版されないかな。評判に違わず、すごく面白かったです。
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ムーニーさんのブログで知り、
読んでみた。
ううむ、、
おもしろいけど
痛々しいなぁ。
世界の大半は悲惨でできています。
て、いうか、これを映画化?
どこまでコレを映像化したんだろうか。。
18禁でなきゃムリな気がするんだけど。。。
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インドの想像以上に貧困で、日本に住んでいると夢にもおもわないような暮らしっぷりにびっくりしながら読んでいました。
まだ少年なのに一人で生きていく大変さ、さまざまな困難。
そんな中でも彼は光をけして失わず生きる強さに関心しました。
クイズはほんのおまけな感じ。
最後もさわやかに終わって余韻はよかったです。
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学生時代に考えていたことがある。試験を楽に突破するためにはどうしたらいいか。
答えは簡単だった。試験に出る問題だけを勉強できればいいのだ。
しかし現実はそう簡単ではない。だから受験勉強とは試験に出るであろう問題を数多く勉強し、その問題にあたる確率を上げていくことにある。
多くのクイズ番組も本質は同じである。自分がたまたま見かけた出来事がクイズの問題になることがあるし、すごく好きなジャンルが出題される場合もある。生きている、ということはイコール、それらの問題への確率を上げている、ということにもなるのだ。
さて、ここまでは前置き。若干の違いはあるものの、アカデミー作品賞を獲得した映画の原作でもあるのであらすじも省略。
作者が感じてほしいことは何か? 人生に無駄なものなどない。どんな些細な経験がいつ役立つかは分からない。
いいことであっても、よくないことであっても、懸命に生きることが大事なのだ。と言っている気がする。
青年が経験するどの部分がクイズとして出題されるのか? 先々を想像しながら読み進めると、2倍3倍楽しく読めます。
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映画『スラムドッグ$ミリオネア』の原作です。
面白かった!
映画を見ているような小説です。
作者の博識ぶりに驚いておりましたら、なんと歴史学、心理学、哲学を学んだ外交官とのこと。
なるほどと納得しました。
この作品が生まれるきっかけがニューデリーの貧困地域にインターネットをひろげるプロジェクトでの子どもたちのパワーにあると知ってうれしく思いました。
次回作も期待できそうです。
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2001年にインド・香港・タイを旅したときにしきりに放送していた「クイズミリオネア」。
各国の最初の1問正解時の賞金は、
・1000ルピー(インド)
・100香港ドル(香港)
・1000バーツ(タイ)
・10,000円(日本)
という各国の最高金額紙幣スタート。
そんな旅の思い出とリンクする秀作。
現代インドの課題(宗教・政治・経済・社会問題など)が浮き彫りになる一冊。
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クイズ番組でみごと全問正解し、史上最高額の賞金を勝ちとった少年ラム。
警察は、孤児で教養のない少年が難問に答えられるはずがないと、不正の容疑で逮捕する。
しかし奇蹟には理由があった―――
殺人、強奪、幼児虐待……インドの貧しい生活のなかで、少年が死と隣りあわせで目にしてきたもの。
それは、偶然にもクイズの答えであり、他に選びようのなかった、たった一つの人生の答えだった。
話題の映画『スラムドック$ミリオネア』原作、待望の文庫化!
切なさや、悲しみを背負いつつ、主人公(ラム)が必死で走り抜けてきた姿は尊いものがあります。
そんな彼にしか辿り着けないような場所ってのは、一言で言えば美しいです。
読んだ後、きっと前向きになれる一押しの作品です。
ちなみに映画版とは違う内容・設定のようです。
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物語の構成が興味深かった。
1問ごとに少年の過去が暴かれていく時、
自分の中での時系列整理に少々手間取りました。
ラストの清清しいまでのハッピーエンドにはニヤッとしてしまいます。
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http://slumdog.gyao.jp/
トーマスはなぜ次々と難題に答えることができるのか、それは彼の生い立ちを綴っていくことで次第に明らかになっていく。それを通じて、インド、貧困国が抱える問題、貧困、宗教、売春といったものが見えてきます。インドに行ったことがあるだけにちょっと当時のことが思い出されてぐっとくるシーンもあるね。
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重いところは本当に重いんだけど、ラムくんにはそういう不幸を跳ね返す前向きなパワーとユーモアを感じます。
欠点を言うなら出てくるゲイがことごとく悪者なのが気になった…インドではまだ偏見が根強いのかな…悲しい
しかし、図太さというか懐の深さというか、太陽をがっつり感じさせてくれる小説です。すっごく面白いと思う。だいすき!
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今年アカデミー賞8部門を取った「スラムドッグ・ミリオネア」の原作本。インドという地にニ度も訪れたことのある私は、この地をとても不思議なものに支配されている場所だと信じている。お金が価値基準となる資本主義国家に比べ、まったく違う価値観(神)を持つ国であるからだ。人間の生死や営みにおける清濁を飲み込んであまりない混沌としたこの地の持つエネルギーはとてつもなく大きく、西欧社会の常識からは想像もできない欠点と魅力に溢れている。おそらく映像には、それがうまく表現されていたのだろう。本書は偶然に偶然が重なるエピソードが非現実的に書かれてるが、神が支配することと、自分が運命を切り開くことが同義であるとテーマで貫かれている。
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意外や、ミステリーの要素まであるとは。
内容は評判通り面白かったが、エピソードをあえて時系列に沿わず並べている効果がいまいち理解できず。
変に入れ替えず、素直に順を追う構成にした方が読みやすかったんじゃないだろうか…、と思わないでもない。
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アカデミー賞を受賞した「スラムドック・ミリオネア」の原作本。
著者が現職のインドの外交というのも大変興味深く、彼の処女作でもある作品。
話は映画と大幅に異なるもので、原作のほうがより面白いのではないかと思う。
インドという国が注目される昨今。インドに対するイメージというのも徐々にではあるが変わってきているのではないかと思う。
ただ、やはり日本人にとってみるとそのイメージはまだまだステレオタイプなものに終始しているのではなかろうか。
この作品は良くも悪くもインド的であり、インドらしい。まさにインドの悲喜を見事に描いた作品と言えるのではなかろうか。
ステレオタイプなインドのイメージにない、さらにディープなインドを感じる作品と言える。
インドを理解するうえでも、またその深さを感じるにもこの一冊は見事な解説書と言えるのではなかろうか。
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面白いからと言われ、ほんまかいな(-_-)と思いながら読み始めましたが、面白かったです。インドの抱えるさまざまな問題をソフト?に提示しながらその経験を活かしてクイズをクリアしていく主人公。今のインドもまだこんな感じなんだろうか?読後インドについてもっと知りたくなります。
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一話いちわ、読み進んでも良いけど、
一気に読んでしまえる本。
知らない世界の扉がまた一つ開きました。