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(20090623読了)
・参考:「落日燃ゆ」P16
・参考:「『自分の木』の下で」大江健三郎。P19
・取材中はもちろんのこと、城山は旅先でも読書中でも、車中でも寝床のなかでも、触発されたこと、感じた事、思った事、気づいたこと、発見した事・・・等々、息をするかのようにメモを取っていた。P26
・「経済小説」というのは城山三郎が登場する前にはなかった。P27
・参考:「輸出」が30歳、「総会屋錦城」が31歳の時。P28
・所有は全てのものの魅力を萎ませる。人生を生きることよりは、人生を夢見る方が勝っている。P60
・参考:「純粋理性批判」(上・下)。P65。「人生に二度読む本」P66
・参考:「統計学が異論」「計量経済学の基本問題」「独占の理論」「ヒックス経済学研究」P68。「経済計画と価格機構」ジェームス・E・ミード。P69
・参考:「ゲームの理論と経済行動」モルゲンシュテルン。P73。「サム・アメリカンピープル」コールドウェル。P100
・参考:「大儀の末」自身を精神的呪縛から解放させるためにも、言葉を変えると、殻に閉じ込めていた自分の実感を冷静に見つめる為にも、これを著さねば作家たる自分はいないと、真摯な思いを込めて書き上げた作品。P144
・作品に共通するのは、必ず自分の足で歩いて丹念に調べ、執筆していること。調べるという学者の職能をおおいに発揮して、インプットが多いほど、アウトプットも多いと素朴に信じ、数理経済学の投入産出分析を作品の生産技術としていると語っている。P147
・商品を売るのではなく、作品という芸術を売ろうとする場合には、日本的美徳はよけいに極端に発揮されるきらいがある。作家は商品を売る以上に、その作品を売るときは「自分を売り込む」のに熱心になっていいのではないかと思う。P167
・大学勤務とかけもちでがむしゃらに突っ走り、次々に意欲作を発表した30代に比べると、40代は仕事ぶりが穏やかになり、わずかばかり停滞したように思われる。P199
・経営書ブームが頭打ちして、もう少し文学的なもの、人間的なものに帰ろうとしたとき、司馬遼太郎さんの歴史ものに帰る人と、僕みたいな経済小説に来る人がるんじゃないか。P236
・物書きの最良の部分は作品の中に凝縮しており、読者は作品にだけ接するのがいいと繰り返し述べ、とりわけ講演などは執筆の残滓にすぎないとしている。P249
・60代は自分が魅力を覚える財界人や政治家だけを対象にして伝記や人物ドキュメントを数多く著している。P255
・「指揮官たちの特攻−幸福は花びらのごとく」は城山三郎の最後の小説。P273
・自由主義国家というのは言論の自由があってこそバランスがとれ、制約がとれ、政府の活動がゆるされる。いちばん大切な言論の自由を消しかけている。今の内閣はいったい何を考えているのかと危機感を募らせていた。P284