紙の本
誰かに教えたくなる漫画
2017/02/26 07:43
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投稿者:レビュー男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
根は優しいいい男なのに、家の厄介者で肩身の狭い生き方をしてきた大三郎と、その奇行に呆れながらも優しく付き従う源次。その最後が悲しくもあり、自分の生き様を貫いた潔さも感じる。
一番の見所は料亭?での、他家の武士との諍いで独特な仲裁をする瀬能のシーンだろう。何回も繰り返しで見たくなるところです。それを見た後の立石藩士の望月が含み笑いするところには共感しましたね。
素晴らしい漫画でした。
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御輿大二郎は天晴れな死に様でした。
源次が瀬能に一部始終を話しているときは、瀬能がいきなり怒り出すのではないかと思ってひやひやしました。
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またすぐ次を読みたくてたまらない
そういう面白さはない
Q&Aになっていない
ただ侘び寂びがある
そして絵が絵画のようだ
清清しさもある
でもこれがあなたの世界なのか?
とも思う
これが
世界を作ったあなたの最新の世界なのかと
別の世界とはいえ
ナンバーファイブには遠く及ばないと思う
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三男に生まれ、お家も継げず、かと言って槍の腕一つで名を成す場もなく、醜男で、恐らく金勘定が絡まないと男色の相手も得られず、神輿大三朗は閉じ込められた世界で生きるしかない中、木久地に挑んで潔く命を散らした様はあっぱれだ。それを見届けた中元の源次が、普段このバカ殿みたいな主人に振り回され、見目が良いからと馬鹿馬鹿しい衣装を着せられ、町内を連れ回され、大三朗の目の保養のためになるのが仕事みたいな自分の身を嘆いたりもしたが、最後、「いよっ、大三朗、日本一っ!」と彼の空を飛ぶ首を見上げて叫んだ彼の、どうしようもないけれど愛おしい主人へのはなむけの言葉が泣けた…大三朗の、源次への純愛に見えるんだよなぁ…自分を好いてなかった源次へ無理強いはしなかった大三朗の。
2017年1月に再読。旗本の三男で、家からはごく潰し扱いされながらも市中を自主パトロールする槍の使い手である御輿大三郎と中間の源次の関係性もいい。三日と開けず陰間通いをする、美男子好きの大三郎を小馬鹿にしながらも、槍持ちの仕事を淡々とこなす源次。泰平の世で武士でありたいと言う大三郎に情は持ってる所が…大三郎、源次を連れ回すのは美しいものを愛でるのが好きだからでもあり、自分の顔が不細工なのは重々承知なのである。彼の妄想の世界の中での自分は美男子だったりして、美醜に敏感でありながら自分が醜い事を自覚しているがへそ曲げる事なく快活な性格の大三郎…憐れなんだが憎めない。源次はあくまでも槍持ちで、小姓ではない。多分、お小姓になるんだったらあなたの元では働かない、とはっきり言ったのか、もしくは寝屋の世話までさせたら源次はここにとどまってくれない事を誰よりも大三郎が理解していて、傍に置く為だけに「槍持ち」と言う仕事をこしらえたと思うんだよね。源次は男前なので女にモテてるし女遊びもする、女の所から帰って来た事が分かっていても「咎めはしないが」くらいは大三郎も言ってしまう訳で、そんな主を(気持ち悪ー)くらいは源次も思っている。しょうがないごく潰しだな、でも槍持ってるだけで給金貰えるし、顔を眺めるくらいは我慢と言う…主の悪癖に辟易しながらも、大三郎の大舞台となる木久地との決闘を(これを行う意味さえあまりないのだが、大三郎は武士として生きたかったと言う夢を持った男なのだ…)見届けるんだよね…ネタばれになるからこれ以上は書かないが、もう、主に仕えるってこう言う事だなー、と泣けてくるんだよ…
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マンガだからこそ可能な表現が突然展開されて最高にカッコ良い。またその表現にも説得力があるし、登場人物たちからは臨場感と潔さを感じる。読んでいると、この町を知っているような感覚にもなってくる。
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時代を違へたうつけが、かの鬼と対決する。
ある種のニヒリスムと男のロマンと他いろいろあって、ほいでことを終えた後のあんちゃが瀬能さん方へ行ってさばさばと事の次第を言ふのがなぁ、いいんな。