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面白い!シートン動物記に掲載された逸話の 裏側に潜むミステリアスな部分を小説として 再構築。シートンを探偵に見立てるアイデア に脱帽~。
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D機関シリーズや「トーキョー・プリズン」は非常に面白く読んだため、期待値が高かったんだが、それだけに…。
さすがに「謎解きはディナーのあとで」程とは言わないが、ミステリー好き、動物好きを自任する身として、それぞれの小編をハイクオリティな作品として存分に楽しんだ、とはちょっと言い辛い。
語り手を務める新聞記者とシートン翁の一連のやりとりも、"お約束"に至るまでに昇華はしておらず、若干スベッている印象だ。
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図書館で。
シートン動物記は小学生の頃よく読んだなあ。主に姉が良く借りてきていて。でもロイヤル・アナロスタンは忘れられない(笑)。ウチの半野良でも試してみたいといつも思う。
ああ、そういえばこんな話だったなあというのを思い起こしつつ楽しく読みました。
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実在した歴史上の有名人を探偵に仕立てて、謎解きを繰り広げるのが柳広司の得意分野だ。初期の頃の作品『黄金の灰』ではシュリーマンを、『饗宴』ではソクラテスを、『はじまりの島』ではダーウィンが主人公で謎解きをした。 『ジョーカーゲーム』でブレイクしたから、そこから読み始めた人には馴染みがないかもしれないが、初期の頃から作品を読んでいた自分にはとっては、この有名人探偵シリーズ(いま勝手に名付けた)の系譜を継ぐこの本はとても柳広司らしく感じる。
本作品に登場するシートンはすでに80歳を迎えた老人。彼を訪ねた若い新聞記者がワトソン役で、かつてシートンが手掛けた事件の数々を聞き書きし、新聞小説として連載しているという構成。
シートンは警察でも探偵でもないのに、なぜ事件に関わっているかというと、ここで回想されるすべての事件に動物が密接に関わっているから。シートンは動物の生態に詳しい専門家として、警察にアドバイスしたり、実際に調査して、動物の習性から事件の成り行きを推理したりする。
第一話は狼にかみ殺されたと思われた死体が、実は殺人事件だったという話。推理小説としてはそれほど凝ったものではないが、シートンが実際に書いた『狼王ロボ』という本の内容に言及していて、狼の習性がわかって面白い。必要以上に人間に恐れられたため駆除されてきた狼の運命が哀しい。今の日本の熊とか猪がたどっている運命とダブる。
この他に、カラスとか、リスとか、スカンクとか、猫とか、グリズリーなどが登場する話がある。
『シートン動物記』を読んだことがないからはっきりわからないが、たぶんそこから引用したエピソードがたくさん含まれているように思う。読んでなくても面白かったから、読んだことがある人はもっと面白く感じると思う。
とりあえず『狼王ロボ』は読む!
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まさかのシートンさんが本人出演するミステリ。完全にホームズを真似した、一目見て相手の素性を読み解く、という冒頭から、動物の習性を熟知して事件の謎を明かしていく、というシンプルな作り。シートン動物記が読みたくなる。
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何日かかけて読み終えた。
シートンさんが動物をホントによく見てるなぁ~と思った。
生態を知ってるからこそ推理も出来る。
色んな事件を解決して行くのが楽しい。
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こりゃまた、上手い筆致だなぁ。
シートンとホームズの融合のさせ方が見事だ。
緻密な観察力と冷静な判断。考えてみると2人に通底するものってあるよね。もっともこうした作品のおかげで「そうか」と気づかされるんだけど。この視点が柳先生の凄さなんですね。