紙の本
驚異の読書ウェブ『松岡正剛の千夜千冊』の著者が明かす読書体験談、それがとても面白かった。
2009/06/20 07:34
10人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:東の風 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書で著者がいちばん言いたかったことという<読書は編集である>については、残念ながら、私にはぴんときませんでした。また、私は著者のように<本をノートとみなす>ことはできないので、「マーキング読書法」といった読書の仕方にも興味が湧きませんでした。
読書の方法とか編集工学とかいったことはよくわからなかったんだけれども、著者の幼少期の読書体験や読書の原点、本のどういうところに関心があり、読書のどの辺に効用を感じているのかという話が印象に残りましたね。
母からプレゼントされた石井桃子の『ノンちゃん雲に乗る』が、読書人生で最初に心に刻み込まれた本であったこと。高校生の時、親友に影響されてドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』を読み、その途方もない「世界観」に呆然としてしまったこと。<この三十年間、ほぼ毎晩、午前三時以前に寝たことはないですね。読書というもの、夜に根っこをのばすんです>(p.130)と、著者の膨大な読書量の秘密(?)の一端が垣間見えるところ。そういう話がとても面白かった。
なかでも、読書の効用、面白味について語った次の件りに、「なるほど」と頷かされました。ハッとしました。その箇所を、ちょっと引いておきますね。
<本は「わかったつもり」で読まないほうがゼッタイにいい。ぼくもほとんどわからないからこそ、その本を読みたいのです。読んできたのです。旅と同じですよ。「無知から未知へ」の旅。効用もそこにあるんじゃないでしょうか> p.138
筑摩書房の編集担当者、高田俊哉さんの質問に答える形で、著者の読書体験談や読書法を語っていく一冊。著者がおすすめしていることでもあるのですが、本書の目次を読み、そのキーワードからおおざっぱでもいいから内容を想像した後に、本文の中に入っていってください。これがすなわち、著者おすすめの読書法のひとつである「目次読書法」というやつであります。
紙の本
読書は傷つきやすいもの
2020/02/27 18:15
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やっこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
読書は傷つきやすいものだという松岡さんの言葉に惹かれました。読書は他者との交際だからと。相手を好きだけど、嫌われているかもしれないと思って読んだり、怒られてると思って読んだり。その日の体調や、夜昼の違いでも、同じ文章の感じ方が違う。本当に、読書は傷つきやすいし、はかなさもあるように思いました。
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P46「寝ないようにする」
P52「意識と実景の二重進行」
P69「無知から未知へ」
P114「引用ノート」
P117「三冊の並び」
P129「江戸の私塾の読書法」
P166「負の想像力」
P172「悪書は良書」
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久しぶりの良書。
大学の先生のブログを見ていて気になったので購入した。
印象に残っている箇所を3つ。
1、読書は二度する方がいいという点。なぜなら、いつ読んだのか、どんな気分で、どんな感受性のときに読んだのかが密接に関わっているからだ。その本について「今日この日」に書いているのだから、初読当時の感想を今日の時点からあらためて眺める視線が必要。とのこと。
2、「無知」から「未知」へという点。「読書の楽しみ」とは一言で言えば、未知のパンドラの箱が開くということ。「無知」がるから「未知」に向えるとのこと。
3、読書は「わからないから読む」という点。旅と同じ。「無知から未知へ」の旅。効用もそこにある。
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つんどく法・・・同じ分野の近い話題本を積み上げておき、ある程度たまったら一気に鉛筆とメモをとりながら要点を描写していく。これにより未知の分野から概要を要領よく掴むことができる方法が印象的で実践してみたいものだった。
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購入
キーブックの見つけ方が参考になった。
本って実はずっと小さい頃から読んでいて、
そりゃあ私より読んでいる人はたくさんいるけど自分なりに本とはちゃんと付き合ってきたので
大体こういうHOW TO本はもういいよ〜って感じなんだけど、流石巨匠でした。
気づかされることがまだまだたくさんありました。
本を読んでいて歴史の捉え方がもっとうまくできそうだ。
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書評ブロガー鹿田尚樹の「読むが価値」で何度となく紹介されていたブログ「千夜千冊」。
その著者である松岡正剛氏。
気にはなっておりました(-.-)フ
ボブの浅識のため、一度もセイゴオ氏の著作を読んでいなかったが、これを読んで一気にファンになってしまった。
読書に対する姿勢、読み方、考え方…
参考になります。
自分の「好み」を作るには読書していくしかないわけで、ボブもまだまだ修行が足りません。
≪日々是実践≫
また。
書棚へのこだわり。
分かります。
自分の蔵書は、手元に置いておきたいし、皆に読んでもらいたい(知ってもらいたい)…
自分の頭の中を見せているようで恥ずかしい面もありますが、これを機にアドヴァイスやらトークやらを展開できれば本望。
そんなスペース(書斎)を作りたいなぁ、と思うボブなのでした。
「第一には読書というものを生活体験と連動させ、第二には本を『意味の市場』の中に位置づけ、第三には読書行為を知的な重層作業というふうに捉えた」
「読前・読中・読後を分断することなくつなげた」
「本は『薬』にもなるが『毒』にもなるし、毒にも薬にもならないことも少なくない」
「読書を愉快にさせるのは、読み手次第」
「あとがき」からの引用ですが、ぜひ本文を読んで感じていただきたい。
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読書の楽しみを知れば、自然と本はたくさん読めます。著者の読書遍歴を振り返り、日頃の読書の方法を紹介。本書を読めば自分に適した読書スタイルがきっと見つかります。読書の達人による多読のコツを伝授。
参考にはなりましたが、ちょっと世界が違う感じがしました。
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松岡正剛さんがどのような人物なのかはよくわからないまま購入。
読書の達人であるらしい。
本をノートとみなして、マーキングしたり、
書き込みをしてしまうというのは、
よくある話だけれど改めて参考になったかな、と。
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まぁ面白い。
対談形式、案外読みやすい。
松岡正剛に興味がある人向けかな。
多読術、書かれている内容としてはあまり目新しくない。
松岡正剛という人、初めて知りました。いやお恥ずかしいながら。
面白い、興味あり。
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この人のように深く、たくさん本がよめるようになりたいものだ
・目次読書法・・・先に目次をみて中身を想像してから読む
・読書はコラボレーション・・いろいろなものを一緒に感じる
・少し読んだら本を閉じ、その内容を追想し、頭の中でトレース。
・読書した内容を独り占めしないで、他人に提供
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珍しく新刊を読んだ。
やはりセイゴオさんの読み方はすごい!
ほかの読書術には全然納得できなかったのだが、彼の「二回読む」というのには深く頷ける。
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そういえば、内田が松岡のことを「自分のフレームワークを強化するために多くの本を読む人」と批判していたよ。
自分のフレームワークを壊すためにこそ、ホントの出会いがある。
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○「読書の楽しみ→未知のパンドラの箱が開く」○読前「目次読書法」「感読レセプター」読中「マーキング」読後「マッピング」○キーブック○三冊屋○トレーニング ☆イシス
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【著者はこんな人】
「千夜千冊」というインターネット上でブックナビゲーションを公開している。
【だいたいこんな本】
読書の達人による多読のコツを伝授してる本
目次より
1)多読・少読・広読・狭読
2)多様性を育てていく
3)読書の方法をさぐる
4)読書することは編集すること
5)自分に合った読書スタイル
6)キーブックを選ぶ
7)読書の未来
【読んでみて、こう感じました】
この本の言い方で表すと 「荒読」
実は、この方が「千夜千冊」というブックナビゲーションで
有名だということを知らないで購入し、読み始めました。
この方を知っている、千夜千冊ファンだったらとても興味深く読めたと思いますが
私は全く知らないかただったので
かなり飛ばして読みたいところだけ読みました
印象に残った一節
’実は「好み」というものは細部においては極めて多様で、複雑だということです。
(中略)「好み」は非常に多様で、バラエティに富んでいるのです。
それが個性というものを成立させている。’